アビエイ
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この項目では、領有権問題のある地域について説明しています。同地域の都市については「アビエイ (町)」をご覧ください。 |
アビエイ(アラビア語: أبيي、英語: Abyei) は、アフリカ大陸北東部の内陸部、スーダン共和国(北スーダン)と南スーダン共和国の国境にある地域で、両国が領有権を主張している。面積は第二次スーダン内戦の包括和平協定(英語版) (CPA) におけるアビエイ紛争の解決の取り決めでは、1905年にコルドファンに存在したディンカ族のンゴック氏族の9つの首長国の領域を境界とする地域をアビエイ地域と定め[5]、その帰属はアビエイ地域の住民の住民投票により決定されるとした。しかし、どこまでをアビエイ地域の住民と定義するかで、南北スーダンの主張に相違があり、現在もまだ住民投票が行われておらず、アビエイ地域がどちらに帰属するか決定されていない。
概要 アビエイ地域منطقة أبييAbyei Area アビエイ特別行政区Abyei Special Administrative Area, 国 ...
アビエイ地域 منطقة أبيي Abyei Area | |||
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特別な行政地位にある地域 | |||
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北緯9度35分42秒 東経28度26分9.6秒 | |||
国 |
スーダン 南スーダン | ||
包括和平協定 | 2005年1月9日 | ||
中心地 | アビエイ | ||
政府 | |||
• 行政長官 | Chol Deng Alak[2] (SPLM) | ||
面積 | |||
• 合計 | 10,547.28 km2 | ||
人口 (2020年推定)[4] | |||
• 合計 | 82,749人 | ||
• 密度 | 7.8人/km2 | ||
等時帯 | UTC+2 (中央アフリカ時間) |
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2005年の協定により帰属が決定するまでアビエイは両国の一部として扱われており、事実上の共同主権地と捉えられている[6]。アビエイには特別な行政上の地位が与えられており、両国から選出された議員から成る執行評議会が統治している。また民間人および人道支援活動家の保護を目的に国際連合平和維持活動(PKO)の国際連合アビエイ暫定治安部隊(英語版)(UNISFA)が展開している[7]。
スーダンから南スーダンが独立する以前は、スーダンのコルドファン地域南部の地名であった。アビエイ地域の南西部にアビエイの町がある。なおスーダンでは西コルドファン州アビエイ地区の一部、南スーダンではワラブ州アビエイ郡として扱われていた。