ヴルカーノ島
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ヴルカーノ島 (Isola di Vulcano) は、イタリアのエオリア諸島に属する面積約21平方キロメートルの火山島。行政上は、シチリア州メッシーナ県に所属する。
日本語文献では「ヴルカノ島」[1]と表記されることもある。
シチリア島の20km北のティレニア海のパッティ湾に位置する。ボッケ・ディ・ヴルカーノは、幅750mほどの海峡で対岸にリーパリ島がある。
島は、それと同名のヴルカーノ火山 (Vulcano) の存在によって形作られている。
火山活動はアフリカプレートが北へ移動し、ユーラシアプレートとの衝突によってより生じ、3つの活動中心が知られている。最も大きく活発な「ヴルカーノ・デッラ・フォッサ」(Vulcano della Fossa:窪んだ火山)または「グラン・クラテーレ」(Gran Cratere:巨大クレーター)または「コーノ・ディ・ヴルカーノ」(Cono di Vulcano:ヴルカーノの円錐)と呼ばれる高さ391mの赤い石で出来た火山、その他は「ヴルカネッロ」(Vulcanello:小火山、標高123m)、「モンテ・アーリア」(Monte Aria:空気の山、標高500m)、「モンテ・サラチェーノ」(Monte Saraceno:サラセンの山、標高481m)である。
過去およそ6000年の間に少なくとも9回の大きな噴火を繰り返している。最新の噴火は1888年8月3日に発生し、1890年まで続いた。現在でも山上での水蒸気や海底での硫黄質泥の噴出などがある。
噴火口で硫黄を採取する企業がある。島の森林部分ではエニシダとユーカリが茂り、ブドウが栽培されている。放牧も行われている。飲料水の泉に欠き、島の西側にある井戸から調達される。島にとって観光は大変重要である。
ヴルカーノ島は、海上交通でリーパリ島と結ばれ、ヴルカーノ島のレヴァンテ港 (Porto di Levante) からボッケ・ディ・ヴルカーノを渡ってリーパリ島までは約15分掛かる。そして、1時間半ほどでメッシーナ県のミラッツォに到達する。
ギリシア神話ではこの島には、キュクロープス達が手伝う、火と鍛冶の神ヘパイストスの鍛冶工房があるとされていた。しかし、ローマ神の名前である「ヴルカーノ」(ウルカヌスのイタリア語形)が島には与えられた。そして、ここから「vulcano」(火山)や「vulcanesimo」(火山活動)という単語が作られた。また、ゴムに強度を増すために硫黄を加えて加熱する工程である加硫も、この島から名前をとって"Vulcanization"と名前を付けられた。
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