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1999年のNHK大河ドラマ第38作 ウィキペディアから
『元禄繚乱』(げんろくりょうらん)は、1999年1月10日から12月12日に放送されたNHK大河ドラマ第38作。
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元禄繚乱 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
原作 | 舟橋聖一『新・忠臣蔵』 |
脚本 | 中島丈博 |
演出 | 大原誠 ほか |
出演者 |
中村勘九郎 (以下五十音順) 愛川欽也 明石家さんま 安達祐実 阿部サダヲ 阿部寛 石坂浩二 石塚英彦 今井翼 柄本明 大竹しのぶ 奥菜恵 小倉久寛 片岡鶴太郎 葛山信吾 京マチ子 甲本雅裕 近藤正臣 篠井英介 佐戸井けん太 篠原涼子 笑福亭鶴瓶 菅原文太 涼風真世 杉本哲太 鈴木砂羽 鈴木保奈美 高岡早紀 滝沢秀明 滝田栄 宅麻伸 辰巳琢郎 堤真一 寺田農 中山仁 夏木マリ 生瀬勝久 西岡徳馬 萩原健一 萩原流行 橋爪淳 東山紀之 古田新太 本田博太郎 升毅 松平健 三浦浩一 南果歩 宮沢りえ 村井国夫 村上弘明 柳沢慎吾 山本學 吉田栄作 竜雷太 渡辺えり子 |
ナレーター | 国井雅比古 |
オープニング | 池辺晋一郎 |
製作 | |
製作総指揮 | 菅野高至 |
制作 | 日本放送協会 |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1999年1月10日-12月12日 |
放送時間 | 日曜20:00-20:45 |
放送枠 | 大河ドラマ |
放送分 | 45分 |
回数 | 全49 |
番組年表 | |
前作 | 徳川慶喜 |
次作 | 葵 徳川三代 |
江戸時代を扱った作品は1995年の『八代将軍吉宗』以来で、忠臣蔵を題材としたのは1982年の『峠の群像』以来、大河ドラマ初期の1964年の『赤穂浪士』以来4作目となる。原作は1950年代末から1960年代初頭にかけて連載された舟橋聖一の『新・忠臣蔵』で、舟橋作品の大河ドラマ化は第1作の『花の生涯』(1963年)以来となる。主演の五代目中村勘九郎(のちの18代目中村勘三郎)は『武田信玄』(1988年)以来の出演で、4度目の大河ドラマ出演にして主演抜擢となった。
仇討ちにより、箍が緩んだ元禄時代の世相と五代将軍・徳川綱吉の治世への抗議を目論む大石内蔵助、吉良上野介の親類である米沢藩上杉家と赤穂浪士とを相争わせ、己の権勢のために両藩の取り潰しを狙う柳沢吉保、その柳沢の謀略の阻止を狙う米沢藩家老・色部又四郎、この3人の謀略戦を主軸にして忠臣蔵を描いている。
本作は、放送中盤までアバンタイトルを採用していない。その後、本放送のときのみ「元禄繚乱1分前」というミニコーナーが設けられ、その後正式にアバンタイトルを導入した。
オープニングは元禄時代と忠臣蔵を組み合わせた活発さ・賑やかさをイメージしたテーマ曲と、元禄文化の一つでもある歌舞伎・浄瑠璃をイメージしたCGのタイトルバックが使われた。冒頭で襖を開くと現れるクジャクと、次のカットで遡る小川の梅並木は、忠臣蔵を扱った1975年度の『元禄太平記』でもタイトルバックに使われた尾形光琳筆の「孔雀立葵図屏風」・「紅白梅図屏風」をモチーフとしている。ただし、本作は花と芸能舞踊をテーマにした映像なので、双方の共通点はこの2点に留まる。池辺晋一郎作曲のメインテーマ曲は尺の都合で構成上重要な再現部(主題)がカットされてしまっている。
大河ドラマを数多く演出した大原誠チーフディレクターの、実質最後の大河作品である。過去の大河作品で主役・準主役を演じたスター達が数多く助演しているほか、歌舞伎俳優や歌舞伎出身の俳優が数多く起用された。また、その後の大河ドラマで主役を演じる事となる滝沢秀明と宮崎あおい・阿部サダヲも加えると、大河主演経験者の出演が最多の作品となっている。
2023年現在、この作品以降大河ドラマで忠臣蔵をはじめとする元禄期を舞台とした作品は制作されていない。また、江戸時代のうち徳川家康の存命時代(1616年以前)と幕末以外を舞台とした作品の制作も、18世紀後半を舞台とする2025年予定の『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』まで途絶えることとなった。
2012年12月5日に勘九郎(放送6年後の2005年に十八代目中村勘三郎を襲名)が他界したため、同年12月9日にNHKアーカイブスで第47話「四十七士討入り」、12月29日にBSプレミアムで総集編全4話が再放送された。
2019年放送の『いだてん〜東京オリムピック噺〜』では物語の前半部にて、本作の主演の五代目勘九郎の長男である六代目中村勘九郎が主演を務めた。大河ドラマにて親子二代で主演を務めた事例は緒形拳・緒形直人の前例があるが、同一の芸名での主演はこれが初の事例となる。なお、後半部は本作で真田信就を演じた阿部サダヲが主演を務めた。
平均視聴率は20.2%、最高視聴率は28.5%[1]。
当番組は撮影中から数多くのトラブルに見舞われ、放送中にそれがゴシップで報じられることとなった。特に主演の勘九郎と脚本の中島丈博との対立が連日報道された。
播磨国赤穂藩家老・大石内蔵助は「昼行灯」と呼ばれるほどの遊び好きで呑気な男。しかし人懐っこい性格で数々の調停に手腕を発揮し、藩士・領民の人気は高く、藩主・浅野内匠頭の信任も厚かった。
そんな平穏な赤穂藩に激震が走る。刃傷・松の廊下事件―この一件が呑気な家老の人生を激変させた。狂気の将軍・綱吉とその側用人・柳沢吉保の裁定により内匠頭は即日切腹、一方事件の被害者・吉良上野介はお咎めなし。
喧嘩両成敗の定法を無視した幕府の裁定に藩内は吉良への仇討ちの機運が高まるが、内蔵助ははやる藩士達を制し、内匠頭の弟・大学長広を新たな藩主に据え、お家再興を幕府に働きかける。しかし柳沢の謀略により赤穂藩は断絶。藩士は全員禄を失い、浪人となる。
内蔵助は吉良への仇討ちにより幕府への抗議を目論み、本意を隠しながらその機をうかがう。一方柳沢は赤穂浪士の仇討ちにより、吉良の実子が養子入りした米沢上杉家とを相争わせ、広島藩浅野本家と米沢藩上杉家あわせて57万石の取り潰しを画策。米沢藩家老・色部又四郎はその柳沢の謀略を察知し、赤穂浪士による仇討ち防止に奔走する。
大石、柳沢、色部、3人の男達の激しい謀略戦が始まった。
各登場人物の歴史的事項・史実との違い等については当該記事を参照 [注釈 1]。
特記が無い限りNHKクロニクルのNHK番組表ヒストリーで確認。
放送回 | 放送日 | サブタイトル | 演出 |
---|---|---|---|
第1回 | 1月10日 | 家老見習い | 大原誠 |
第2回 | 1月17日 | 五代将軍綱吉 | |
第3回 | 1月24日 | お取り潰し | 片岡敬司 |
第4回 | 1月31日 | 赤穂お国入り | |
第5回 | 2月7日 | お世継ぎ祈願 | 遠藤理史 |
第6回 | 2月14日 | 殿中刃傷 | |
第7回 | 2月21日 | 華燭の典 | 大原誠 |
第8回 | 2月28日 | 内蔵助の縁談 | |
第9回 | 3月7日 | 野望 | 片岡敬司 |
第10回 | 3月14日 | 三人阿久利 | |
第11回 | 3月21日 | 養子縁組 | 遠藤理史 |
第12回 | 3月28日 | 城請け取り | |
第13回 | 4月4日 | 誘拐 | 大原誠 |
第14回 | 4月11日 | 大名火消し | |
第15回 | 4月18日 | 赤子騒動 | 片岡敬司 |
第16回 | 4月25日 | 蝮と毒虫 | 遠藤理史 |
第17回 | 5月2日 | 将軍暗殺 | |
第18回 | 5月9日 | 勅使饗応役 | 大原誠 |
第19回 | 5月16日 | 刃傷松の廊下 | 片岡敬司 |
第20回 | 5月23日 | 内匠頭切腹 | |
第21回 | 5月30日 | 大評定 | 大原誠 |
第22回 | 6月6日 | 神文血判 | |
第23回 | 6月13日 | 赤穂開城 | |
第24回 | 6月20日 | 鎮魂歌 | 遠藤理史 |
第25回 | 6月27日 | 山科閑居 | 片岡敬司 |
第26回 | 7月4日 | 江戸急進派 | |
第27回 | 7月11日 | 内蔵助江戸へ | 海辺潔 |
第28回 | 7月18日 | 再開 | |
第29回 | 7月25日 | 脱落者 | 遠藤理史 |
第30回 | 8月1日 | 辞世の句 | 片岡敬司 |
第31回 | 8月8日 | 浮さま | 遠藤理史 |
第32回 | 8月15日 | お軽 | 本木一博 |
第33回 | 8月22日 | 一位さま | |
第34回 | 8月29日 | 内蔵助外し | 片岡敬司 |
第35回 | 9月5日 | 跡目相続 | 遠藤理史 |
第36回 | 9月12日 | 決断 | 大原誠 |
第37回 | 9月19日 | 幕府への反逆 | 本木一博 |
第38回 | 9月26日 | 神文返し | 海辺潔 |
第39回 | 10月3日 | 訣別の朝 | 片岡敬司 |
第40回 | 10月10日 | 内蔵助東下り | 大原誠 |
第41回 | 10月17日 | 吉良邸絵図 | 遠藤理史 |
第42回 | 10月24日 | 帰らぬ人々 | 片岡敬司 |
第43回 | 10月31日 | 吉良の茶会 | 大原誠 |
第44回 | 11月7日 | いざ討入り | 遠藤理史 |
第45回 | 11月14日 | 討入り危うし | 片岡敬司 |
第46回 | 11月21日 | 討入りの日 | 大原誠 |
第47回 | 11月28日 | 四十七士討入り | 遠藤理史 |
第48回 | 12月5日 | 四家お預け | 片岡敬司 |
最終回 | 12月12日 | 忠義の士 | 大原誠 |
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