共役系
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化学における共役系(きょうやくけい、英: conjugated system)は、化合物中に交互に位置する単結合および多重結合に非局在化電子を持つ結合p軌道系である。共役系は一般的に、分子全体のエネルギーを低下させ、安定性を高める。非共有電子対やラジカル、カルベニウムイオンなども共役系の一部となりうる。化合物は環状、非環状、線状あるいはこれらの混合物である。
共役は、間に存在するσ結合を越えたp軌道同士の重なり合いである(重原子ではd軌道も関与できる)[1]。
共役系は、間の単結合により橋渡しされた、p軌道が重なり合った領域である。共役系によって、全ての隣接し整列したp軌道に渡ってπ電子が非局在化している[2]。π電子は、単一の結合あるいは原子ではなく、原子のグループに属している。
「最大」の共役系はグラファイトや導電性高分子、カーボンナノチューブ(バックミンスターフラーレンに由来する)で見られる。