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日本の漫画シリーズ、テレビドラマ ウィキペディアから
『東京ラブストーリー』(とうきょうラブストーリー)は、柴門ふみによる日本の漫画作品。1988年から小学館『ビッグコミックスピリッツ』で連載、ビッグスピリッツコミックスより刊行された。本編は全4巻刊行されている。サラリーマンの永尾完治(カンチ)と同僚の赤名リカの関係を中心に、東京に生きる若者たちの姿を描く[1]。キャッチコピーは、「東京では誰もがラブストーリーの主人公になる」[2]。略称として『東ラブ』と呼称されることもある[3]。2016年10月時点で累計発行部数は250万部を突破している[4]。
東京ラブストーリー | |
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漫画 | |
作者 | 柴門ふみ |
出版社 | 小学館 |
掲載誌 | ビッグコミックスピリッツ |
レーベル | ビッグコミックススペシャル |
巻数 | ビッグスピリッツ:全4巻 小学館文庫:全3巻 文春文庫:全2巻 |
ドラマ | |
原作 | 柴門ふみ |
脚本 | 坂元裕二 |
演出 | 永山耕三、本間欧彦 |
音楽 | 日向敏文 |
制作 | フジテレビ |
放送局 | フジテレビ系列 |
放送期間 | 1991年1月7日 - 3月18日 1993年2月12日(特別編) |
話数 | 全11話 |
ドラマ:2020年版 | |
原作 | 柴門ふみ |
脚本 | 北川亜矢子 |
演出 | 三木康一郎、永田琴、山本透 |
音楽 | 戸田信子 |
制作 | アットムービー(協力) |
製作 | フジテレビ |
配信サイト | FOD、Amazon Prime Video |
配信期間 | 2020年4月29日 - 6月3日 |
話数 | 全11話 |
ミュージカル | |
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テンプレート - ノート | |
プロジェクト | 漫画・テレビドラマ |
ポータル | 漫画・テレビ・ドラマ・舞台芸術 |
本作の25年後を描いた続編『東京ラブストーリー 〜After 25 years〜』が『週刊ビッグコミックスピリッツ』創刊35周年記念の一環として同誌2016年9号に読み切り作品にて掲載[5]、続いて『女性セブン』に同年11月10日発売号に全7回で連載され[6]、2017年1月に小学館から単行本が刊行された[1]。
フジテレビ「月9ドラマ」として1991年にテレビドラマ化され最終回平均視聴率が32.3%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録する大ヒット作品となった。2020年に配信ドラマとして29年ぶりにリメイクされた[7]。2022年秋にはミュージカル版もされた[8]。
下記に、漫画版のストーリーを記述する。テレビドラマ版は設定を除いて、ストーリーの大部分が異っている。
永尾完治は愛媛から上京し、東京の広告代理店に就職していた。職場では上司の和賀夏樹にイヤミを言われ、同僚の帰国子女赤名リカには「カンチ」と呼ばれてからかわれて振り回される日々。また、社内ではリカには和賀と交際しているという噂が立っていた。そんなとき、完治は幼馴染で都内の私立医科大に通う三上健一と再会する。三上は完治を無二の親友と呼ぶが、地元の名士で資産家の息子で垢抜けた軽い性格の三上に完治は強いコンプレックスを抱いていた。三上は東京での生活にすっかり馴染んでおり、完治が高校時代から片思いする関口さとみを呼び出そうとするが不在。完治はBarで知り合った行きずりの女性二人組をナンパする。それぞれカップルとなり女性をホテルに誘ったものの相手の女性は酔って体調を崩す。彼女を部屋に残して帰ろうとしたが支払いの際に財布がないことに気づいた完治は偶然鉢合わせたリカから金を借りる。「置いてきぼりにされた女の気持ちがわかる?」というリカの言葉が胸に刺さった完治は部屋に戻り女性を介抱。彼女も福島から上京し、「東京の女」ぶってナンパに応じたものの故郷に恋人を残していた。完治は朝までとりとめもない話をして女性を慰める。「東京にコンプレックスを感じているのは自分だけではない」ということにすがすがしさと勇気を得た完治だったが、リカに大きな借りを作ってしまう。
後日、金を返した完治だがリカに付きまとわれるようになる。そんなリカに完治は同級生の田々井アズサを重ねる。和賀に誘われた席で政財界の大物と対面した完治は和賀が完治の思う以上の「やり手」であることと、そんな和賀に自分が高く買われていることをまざまざと知る。帰りのタクシーで話題がリカに及び、和賀がリカの自由奔放さに魅力を感じていることを知るが、完治はリカがアズサに似ており、アズサが自殺したことを打ち明ける。和賀と別れた後、自宅前のアパートでリカが待ち伏せしていた。部屋に入ると電話が鳴っており、それは三上とさとみからの誘いだった。リカは強引に同行し、4人は初めて顔を合わせる。だが、さとみは保母の仕事を理由に早々に帰宅。完治と三上はカラオケに夢中のリカを置いて三上の部屋で飲み直すことにしたが、女癖の悪さが祟り三上の部屋は占拠されており、やむなく二人は完治のアパートに向かうことになる。三上もまたリカがアズサに似ていると感じていた。そして、三上は大嫌いな故郷で認めていたのは完治とさとみの二人だけだったと語る。その後、激怒したリカがアパートに襲来し、完治はパニックを起こしたリカを宥める。そんな完治に、三上はさとみの連絡先を置いていく。
日曜日に完治はさとみをデートに誘う。その日は父親参観日と言われ、完治は嘘をつかれていると思ったが事実だった。仕事を終えたさとみと公園に行くが、そこでさとみの職場の教え子家族と鉢合わせてしまう。デートは散々だったが、さとみから上京の理由が実家が経営するラブホテルについて誰も知らないからだと打ち明けられる。良い雰囲気になりかけたが、アパート前で待ち伏せしていたリカのせいでさとみは帰ってしまう。後日、完治の職場に故郷から研修で上京中の親友青木が訪ねてきていた。かつて完治は青木に頼んでさとみの真意を確かめて貰ったことがあり、さとみは完治について「いい人だけど・・・」と口にしていた。さとみは実家の商売もあって潔癖で身持ちが堅かった。完治は三上に頼んでフランス料理店を紹介して貰い、さとみとデートに行くことになるが、さとみから同僚の北川も一緒でいいかと言われる。北川たちは男っ気のないさとみを賭のネタにしていた。会話が弾む中、三上が現れる。予約人数を変更したことが気になって様子を見に来たのだった。三上は完治とさとみを邪魔しまいと、北川を相手に軽口を叩くがそれを見たさとみが動揺。北川を口説こうとする三上にさとみは激昂する。場所を変えたBarで完治はさとみに交際して欲しいと告げるが、さとみは回答を保留。やがて泥酔した北川はさとみに「本当は三上くんを誰かに取られたくないんでしょう?」とぶちまける。三上は硬直し、さとみは戸惑う。そのことで完治はさとみの真意に気づいてしまう。
後日、北川の伝言を伝えるためさとみは三上に会う。その際に、三上から真顔で「完治に友達でいましょうとだけは言うな」と釘を刺され、「俺たちの中で一番ひどい人間は実は自分なんだって思わない」と言われ、さとみは泣いてしまう。一方、完治に呼び出されたさとみはその場で交際して欲しいという言葉を撤回され、「これからも友達でいよう」と言われる。別れ際に完治から「俺じゃダメなんだろ」と言われたさとみは胸が締め付けられる。一方、三上は交際中の女性からさとみをけなされて激怒する。北川と部屋で話をしていたさとみの所に青木から連絡が入る。東京への転勤が決まり、案内して欲しいという話だった。さとみは青木に完治を連れてくるよう告げる。水族館を楽しみ、その後、三人は食事する。青木は完治とさとみが良い雰囲気でもう少しで恋人同士だと評する。駅で別れる際に完治は青木に先に部屋に帰るよう促し、さとみを送っていく。駅に着いた途端、完治は「もう会わない方がお互いのためだと思う」と言って去っていく。自宅に帰ると三上から「愛しているからやらせろ」と何度も電話が入る。後日、さとみに三上の母親から電話が入り実家からの差し入れを届けるよう頼まれ、三上が実家と不仲で勘当同然であることを知る。一方、三上は大学内で孤立していた。出席日数が足りず、周囲からも浮いていた。大病院の令嬢で優等生の長崎尚子も三上を毛嫌いするが、誰にもノートを貸して貰えない三上に黙ってノートを置いていく。さとみは完治を頼ることも出来ず三上に差し入れを届ける。そこには伊達男が台無しで眼鏡をかけ髭面の三上がいた。既に学費が納入済みで留年が出来ない三上は試験勉強に追われていた。三上はお裾分けをあげるからとさとみを部屋に招き入れる。三上は国立医大に進学出来るほどの優等生だったがわざと金のかかる私立を選んでいた。それも尊大な父親に金を遣わせたかったからで、東京に来たかったから来たのではなく故郷に帰りたくないからだった。そんな三上にさとみは自分の事情を重ねる。さとみは地元の銘菓「一六タルト」の中に隠された母親からの手紙に「大好きな関口さんに頼んであげます」の一言を見てしまう。高校時代からさとみに片思いを続けていたのは完治だけでなく三上もだった。三上は「愛しているずっと前から」と言ってさとみにキスをする。
渋谷で仕事をしていた完治とリカは女連れの三上とばったり出会う。その際、三上が差していた安物のビニール傘がさとみとの別れ際に渡したものではないかと完治は疑う。一方、ベッドインしかけた三上とさとみだったが、行為の前にさとみは出て行ってしまう。ところが三上の父親が倒れたが三上に連絡がつかないため、さとみの許に連絡が届いていた。さとみは三上の許を足繁く訪ねる。山ごもりしていた三上がようやく帰宅し連絡をしてみると、帰る必要はないという回答だった。三上の父親は実の息子を勘当し、甥っ子を養子にしていた。「俺にはお前が必要なんだ」と言う三上をさとみは受け入れ、二人は同棲をはじめる。一方、完治は和賀と飲みに入った店で三上の連れていた女性を目にする。三上のマンションを訪ねた完治は三上とさとみが同棲を始めたことを知る。その後、三上を呼び出した完治は三上が遊び半分で連れ歩いていた女性が三上との交際を真剣に考えており、玉の輿に乗れると有頂天だった様子を語る。そして、女遊びがやめられないなら絶交すると宣言する。
完治はさとみへの失恋のショックが痛手となって仕事も手に着かない状態となっていた。一方、リカは別人の如く仕事にやる気を見せる。沈み込む完治をリカが励まし、重大な接待の席でも完治は失態を繰り返すが、セクハラを受け流したリカのお陰で救われる。「ねぇ、セックスしよう」というリカの一言から二人の関係は始まった。
行きずりでリカと関係してしまった完治だがリカは全く意に介していなかった。そんなとき、完治は和賀に書類を届けるため自宅を訪問する。そこは社長の住まいとは思えぬ汚い安マンションの一室だった。若い女に入れあげて夢中になり、家族と別居し、愛を口にした途端に離れて行ったと和賀は語る。その若い女がリカだと完治は直感し、「お前も女には気をつけろ」と忠告されたことで完治とリカが関係したことに和賀が勘付いたことを知る。完治はリカに自分の気持ちだけが大事なのかと問い詰めてしまう。一方、和賀は別居中の息子にプレゼントするナイフを購入していた。リカはリカで子供向けのシール入りチョコに夢中の様子。息子と会うのに立ち会って欲しいと和賀に頼まれた完治は和賀の息子から「沢山シールを送ってくれたからいいのに」という言葉を聞いてしまう。リカは自分が愛を求めたことが他人を不幸にしたことに深く傷ついていた。産婦人科を訪れたリカは研修医として働く三上と再会し自宅に招かれる。完治は乗り気でないが、リカの求めに渋々訪問する。落ち着いた暮らしをする三上とさとみに完治は動揺を隠せない。三上と二人で話していた完治は三上がアズサと寝ていたことを知る。田舎町ではアズサが求める濃密な愛を与える存在など居らず、それに絶望して自殺したのではと三上は語る。一方、さとみは完治に思わせぶりな態度をとる。三上のTVゲームに夢中だったリカは突然帰ると言いだす。もうちょっとという完治にリカは部屋を飛び出していく。リカが遊んでいたコントローラーは壊されていた。近くの公園に居たリカはヘアピンで落雷自殺をしようとしていた。完治のさとみへの態度に勘付いていたリカは泣き崩れる。完治はさとみへの未練とリカから目を離してはならないことを自覚する。
成り行きで同棲生活を始めた完治とリカだったが、リカは完治の些細な気持ちにも敏感に反応する。自身の感情をコントロール出来ないリカに対し、完治は突き放すが、和賀は父親の気持ちで優しく諭す。そんなとき、完治のもとにさとみから連絡が入る。さとみは三上の女癖に手を焼き「馬鹿になろう」と努めていた。さとみは三上に乗り換えの際にあたしのためにガムを買ってと頼む。通学途中で尚子を口説いていた三上はさとみの一言を思い返し、一本取られたと悟る。ある日、さとみは財布を忘れた三上に届けるため大学を訪れるがそこで尚子と鉢合わせて睨まれ、三上からも物凄い形相で睨まれる。さとみからの呼び出しで、東京タワーでさとみと会った完治は三上宛ての領収書を見せられる。ほとんどがホテルの利用に関してだった。そして、完治は三上に怯えるさとみを抱きすくめる。さとみは帰宅後、完治と会ったことを三上に打ち明ける。すると三上は一晩中プラモデル作りに没頭する。その翌日、電話で完治にもうダメかも知れない、別れるかどうか決めてと言うさとみだったが、三上が完治の会社を訪ねていた。三上は完治とさとみが会っていたことを真剣に問い詰め、まだ未練があるのかと聞く。完治は「彼女はお前に夢中だよ」と言い繕う。完治とさとみに不安を感じた三上は一晩中プラモデル作りで気分を紛らわせた。完治はさとみには三上が帰ったら笑顔で迎えてやってと伝え、これで良かったのだと思う。
二週間の長期休暇を終えたリカは空港で完治に出迎えさせる。帰国したリカの話は何処までが冗談なのかわからないような話ばかりで、アラブの金持ちからダイヤモンドの指輪を貰ったなどと語る。仕事に復帰したリカだったがいきなり同僚の野村にペンキをぶっかけようとする。盲腸炎が悪化して入院したさとみの見舞いに行った際、北川と会った完治は一時期憔悴していたさとみが元気になったと聞かされる。完治は酷く惨めな気持ちに陥るが、後日野村に謝罪された完治は完治に対する悪口に激怒したリカにひっぱたかれたと語り、お前に対するやっかみもあると話す。リカに求婚しているのは途方もない相手ばかりだった。ダイヤの指輪を貰ったのは事実で、リカはそれを売って高級外車を買うなどと言いだす。和賀の指示で豪華なパーティに出席することになった完治は英語が堪能なリカを同伴する。ドレスアップしたリカに注がれる眼差しは尋常ではなかった。そして、リカは贅沢は味わい尽くしたと豪語する。「だったらなにが人生の目的なんだ」と言ってふて腐れた完治は帰ろうとするが、セレブたちのリカに対する悪口を聞いてしまう。思い直した完治はリカを送って帰ることになる。リカは金持ちと寝たことや、豪華なプレゼントを貰ったけれど、すべて愛ゆえで金銭や地位が目的であるほど卑しくないと話す。そして、完治の言葉を思い出したリカはパニック発作を起こしてしまう。アフリカの広い風景を思い出させて発作を鎮めた完治は、休暇を申請しリカを故郷の愛媛につれて行こうとする。完治はネックレスをプレゼントし、休暇に故郷に連れていくと告げるがリカは給湯室で再び発作を起こし、完治はリカを三上の勤務する病院に連れて行く。発作の原因は「不安」だった。帰国後、リカはフィリピン人の男に付きまとわれていたが、完治は三上に頼んで会話の内容を聞き出す。診察後、完治のアパートを訪ねたリカは完治からフィリピン人の男と寝たことを問い詰められ、悪びれることなく「寝た」と答える。完治がリカの頬を叩くと、「こんなもので束縛しないで」とネックレスを壊し、完治が「もう別れよう」と切り出すと再び発作を起こし、救急搬送される。リカが倒れたと聞いて病院に駆けつけた和賀は物事が順調で上手く行きかけているときほど発作を起こしやすく、行きずりの男と寝るなど破滅的な行動に走ってしまうと語る。リカは愛だと信じていたが、つきまとっていたフィリピン人は誰とでも寝る尻軽だと仲間に話していた。街でさとみと偶然再会した完治はリカについて相談する。完治を案ずる和賀は海外勤務の話を持ち出し、リカはそれを察して完治の画を描こうと苦闘。だが完治は「逃げ出すのはボクの流儀じゃない」と転勤を断る。
三上はアプローチを続けていた尚子からフィアンセを紹介される屈辱を味遭わされて失恋。傷心を抱えて自宅に戻ったとき、さとみはそのことに気づいて三上に尚子にフラれたのでしょと指摘し、そのまま発作的に部屋を出て行く。取り乱した三上は完治のアパートを訪ねるが完治とリカが寝ているだけだった。完治はきっと北川のところだろうと告げるが、三上は「お前の方がさとみのことを知っているんだな」と皮肉を言う。その一ヶ月後、完治が三上のマンションを訪ねると女を連れ込んでいた。外に飲みに出た二人。三上は一ヶ月の間のことを語り、保育園を訪ねたものの間に立った北川から「会いたくない」と拒否され、失踪から三日後には荷物も引き上げられていたことを語る。だが、それっきりだった。お前ならどうすると問われた完治は自分なりの対処を語る。その後、さとみを訪ねた完治はこのままではいけないと忠告し、さとみは翌日三上と会うと告げる。何食わぬ顔の三上にさとみは完全な別れを言い渡す。だが、三上の衝撃は大きかった。三上はさとみが失踪してから二日間一睡も出来ず、このままではダメだと睡眠薬を取りに出た隙に荷物を持ち出され、その後は毎晩プラモデルを作っては壊し続けた。いよいよ新しく作るものがなくて途方に暮れていたとき店員の女性に色目を使われ寝た。その翌日、完治が訪ねてきた。完治のもとにはさとみから別れたという電話がかかっていた。ボジョレーヌーボーを手土産にやつれた様子で完治のアパートを訪ねた三上は完治とリカに気持ちを救われる。そして、完治のアパートに居候することになる。ある日、完治のアパートをさとみが訪ね、完治は招き入れるが三上は悪態の限りを尽くし、さとみは怒って出て行く。転居先が完治のアパートだと知ったさとみは偶然を装い訪ねたのだった。三上は必死に立ち直ろうと努力し、完治の隣室が空き部屋になってからはそこに移り住む。週末はリカも交えて、三人で過ごすうち完治は鳩を飼い始める。リカは「リンチ」と名付けて可愛がっていたが、ある日、猫に襲われて大怪我を負い、やがて死んでしまう。
和賀の会社が傾き、このままでは倒産という運びになり、和賀は人脈を駆使して完治たちの再就職先を決める。完治とリカは二ツ橋産業という大手に中途採用されるが、仕事が忙しくなりすれ違いの日々が続く。完治はリカのことが気がかりだったが、リカは完治のことを考え我慢を重ねる。様子を見に訪れた和賀からリカは他人を愛するエネルギーが五倍あると忠告され、それを適当に受け流しているから完治とは続くと指摘される。だが、二人の間にも危機が迫っていた。休日、完治は激務に疲れて電話線を引き抜き、三上からリカが来ると聞いて外出し、居眠りしてしまう。三上は気を利かせてリカの相手をしていたが、リカから本気で迫られてしまう。三上は適当にあしらったため何事も起きなかったが完治と顔を合わせたリカは24時間ずっと愛し続けてと完治に要求する。和賀と再会した完治はリカが退職して留学したいと話していることを知らされる。またさとみと再会した完治は連絡先を教えられる。バレンタインデーに三上はさとみと会うことになり、完治はリカと会う約束をする。4人で会うという待ち合わせに完治とリカは現れず、完治とリカはプラネタリウムで会っていた。三上はさとみと話すが完治に連絡する隙にさとみは帰ってしまう。プラネタリウムで愛を確かめた完治とリカだったが、リカは完治と和賀に見送られて渡米してしまう。
尚子の結婚が迫る中、三上は尚子にアプローチするフリをして「結婚おめでとう」と告げる。その後、突然尚子が三上を訪ね「泊めて欲しい」と言いだし、三上は尚子と寝てしまう。同じ日、完治はバレンタインの出来事を確認するためさとみに会うがこじらせた風邪が原因で寝てしまい、彼女の部屋で朝を迎える。完治はリカについてさとみの前ですべてぶちまけ、不覚にも泣いてしまう。帰宅すると三上の部屋から尚子が出ていくところだった。三上は自信たっぷりに分があると言うが、翌日強引に尚子をホテルに誘った三上は身の上話を並べる尚子に拒絶される。後日、大学で尚子と顔を合わせた三上は尚子から真意を引き出す。三上と寝た際に母親に謝罪していたことで、親のために結婚するつもりだったのだと語る尚子に、三上は国家試験に受かったらプロポーズすると宣言する。プレゼンの成功報酬にコンサートのチケットを貰った完治はリカが不在のためさとみを誘う。ところが会場で三上、尚子と鉢合わせてしまう。さとみに当てつけるように試験に合格したら三上と結婚すると宣言する尚子に、完治はさとみを必死にフォローする。帰宅後、三上に問い詰められる完治のところにさとみから電話が入る。リカからの国際電話だと嘘をついて切ったものの、再びさとみから電話が入り三上が出てしまう。何故嘘をつくと問い詰める三上に、完治は三上が尚子と寝た日に、自分もさとみと寝たと嘘をつく。完治はさとみに電話して遭い、そこで二度目の電話に出たのが三上だったことを告げ、さとみに好きだ、君が必要だと告白する。完治とさとみに動揺したことを尚子に見透かされた三上は試験が終わるまで遭わないと宣言される。
さとみとのことで三上と完治の友情にも亀裂が生じてしまうが、仕事で疲労しきった完治を見かねた三上は完治を許す。一方、さとみは北川にすべてを語る。三上とのセックスに最初は快感を感じていたが、三上の浮気が明るみに出るや地獄だったと。そして次に好きになる男は絶対に浮気をしない男だと決めていたがさとみが好きになったのは優柔不断な完治だった。完治と寝たいと思って誘ったものの、キャッチホンでリカからの電話が入り動揺する完治を突き放したものの、それでも完治と寝たいと覚悟を決めていた。完治の部屋を訪ねたさとみは三上と鉢合わせ、しばし想い出を語るがすべて終わったことだった。完治の帰りを待ち、さとみは完治と結ばれる。だが、完治はリカの悪夢にうなされていた。さとみは完治の部屋でリカの「カンチ、愛してるわ、愛しているわ、愛してるわ!!」というハガキを見てしまうがさとみはリカと対決する覚悟を決めていた。完治はさとみに遭いに行く。そこで「美しい風景を目にしたとき、誰かと分かち合いたいと思っていた。それが関口さとみなら最高だ」と語る。五日間の出張を終えて九州から東京に戻った完治のもとに和賀から連絡が入っていた。「リカが帰国している」。動揺してパニックを起こすリカの姿を想像した完治は動揺する。そして、さとみにもリカの帰国を伝える。三上はリカと遭い、リカが不在の間に完治とさとみがくっついたことを嘆くのを聞く。それで少し安心するがリカは妊娠していた。三上との会話でリカの子供が自分の子ではないとわかる完治だったが、リカを放ってはおけなかった。リカのお腹の子は和賀との間に出来た子供だった。さとみの杞憂を知りつつ、リカと遭った完治は「和賀と結婚する」というリカの言葉にホッとした表情を見せてしまう。
三上は尚子の両親に挨拶に行くが、そこで地方の勤務医になる意向を伝える。尚子にとっても初耳だった。三上にとって「幸福な幼少期」がなかったことはコンプレックスだった。自分の子供に幸福な幼少期を与えたいという三上の思いは尚子の両親には理解されない。一方、完治とさとみの交際は順調そのものだったが、リカは完治に連絡をつづけ、完治とさとみの心は揺れる。完治の心にはリカを幸せにしたいという思いが燻っていた。行方をくらませたリカの行き先が完治の故郷である愛媛だとあたりをつけた完治は和賀と連絡を取りながら帰郷することを決める。これが最後だと言いながらリカに対して行動する完治にさとみは不満をぶつける。さとみの不安を救ったのは三上だった。三上は完治の不在で心乱れるさとみをパチンコに連れ出すなどして支える。だが、運悪く尚子と鉢合わせてしまう。尚子は両親に三上を理解させようと奔走し、疲れ切っていた。親を捨てろと頑固に譲らない三上に尚子は三上に確信を持てないことが辛いとこぼす。そして、三上のもとに尚子の母親から別の男との縁談が進められているという連絡が入る。落ち込む三上は行きずりの女と寝てしまい、現場を尚子に見られてしまう。「もう終わりよ」と言い残し、尚子は三上の前から姿を消す。
帰郷した完治はさとみ宛てに手紙を綴る。その中で、重大なことを思い出したと書く。田々井アズサが自殺した際、表面的に同情を装う級友を尻目に、委員長のさとみが「死者の脅迫に屈してはいけない」という呼びかけに教室に残ったのは完治と三上だけだった。完治はアズサから「寝てもいい」と言われていたがさとみを思って誘いを断った。三上はアズサが本心から好きな相手が親友の完治だと知っていた。さとみは実家のラブホテルから出てくるアズサと鉢合わせ、教師に告げ口したと疑われていた。三人ともアズサの自殺に誰よりも動揺していたのだった。結局、その手紙は完治自身が処分する。実家に戻った完治はさとみとの結婚を両親に報告し、さとみに連絡を入れる。
完治はリカの好みに合ったホテルを探し出し、お腹の大きなリカと再会する。そしてリカに忘れ物だったアフリカの風景写真を返し、さとみとの結婚を報告する。リカはお腹の子を愛することを決めていた。完治はアズサについてリカに話す。だが、リカはアタシはアタシと意に介さない。一生生きてやると宣言するリカに完治は安堵する。海辺のブランコでこれからのことについて話をしていたリカは突然、「やっぱり離したくない」と言いだし、ホテルにもう一部屋とると言いフロントに走って行く。それが完治がリカを見た最後となる。精算を済ませたリカはチェックアウトし、完治への置き手紙を残していた。「またいつか東京のどこかで遭いましょう」という言葉に完治はリカとの関係が完全に終わったことを悟る。そして、さとみの待つ東京へと戻った。
完治とさとみは結ばれた。一方、尚子は親のすすめる相手と結婚式をあげ、三上は尚子を掠おうとするが失敗する。だが、傷心の三上の前に成田離婚した尚子が現れる。完治とさとみ、三上と尚子はそれぞれ結婚式を挙げる。
三年後、完治とさとみに第一子が誕生し、仙台に赴任した三上と尚子も駆けつける。三上と尚子は3年かけて結婚と仙台暮らしを尚子の両親に納得させた。男の子の名前を考えていた完治は「カンチ」という名を思い出し、リカに呼ばれたと錯覚する。偶然、リカによく似た女性と遭った完治は子供が生まれたんですと嬉しそうに語った。
タイトルは東京ラブストーリーだが、主要登場人物で都内出身なのは長崎尚子のみ。当初は地方出身者である完治、三上、さとみが東京で三角関係を繰り広げる「東京トライアングル」というタイトルを想定していたという[9]。
1991年1月7日から3月18日まで毎週月曜日21:00 - 21:54に、フジテレビ系の「月9」枠で放送された。主演は鈴木保奈美。
愛媛から東京に転勤した永尾完治は天真爛漫な同僚・赤名リカの出迎えを受ける。同窓会に出席した完治は関口さとみと再会するが、さとみと三上がキスしているのを目撃。ショックを受ける完治にリカは「好き」と言い、何かとつきまとう。完治はさとみに告白するが、迷うさとみは交際を躊躇する。すれ違いの末、さとみは三上と付き合いだし、完治はリカに「セックスしよ!」と誘われ一夜を共にする。リカはさとみに未練を残す完治を翻弄。完治はリカと時に衝突しながらも仲を深め、会社公認のカップルになる。さとみは三上が長崎尚子と抱き合っているのを目撃し、完治を呼び出し相談する。
リカは突然完治の故郷の愛媛に一緒に行くと言い出す。三上とさとみが破局すると、リカは完治をさとみの元に向かわせる。リカはロサンゼルス支社への転勤願いを出していた[注 2]。リカは完治が引き留めてくれないことに傷つく。リカは再び完治が好きと告白し、夜に待ち合わせする。さとみは完治に「行かないで」と告白。完治はさとみを選び、リカに別れを告げる。リカは突然失踪する。
完治はリカが愛媛に行きたがっていたことを思い出し、故郷に戻る。完治が卒業した小学校で二人は再会。完治に故郷を案内してもらったリカは、ロス転勤すること、駅で待っているから気が変わったら来てほしいと去る。完治は一人考えた末、駅に駆けつけるがリカは約束より1本早い電車に乗ったあとで、フェンスには「バイバイ カンチ」と書いたハンカチが結ばれていた。リカは電車の中で完治の部屋から持ち出した小学校の写真を見て、これまでの完治との出来事を思い出し泣き出す。
お見合い結婚した尚子は新婚旅行を放り出し三上と復縁する。リカはロス支店に転勤。完治のもとにリカが愛媛から出した絵葉書が届く。
3年後、東京本社で働く完治。リカはロス支店を半年で辞めたあと消息不明になっていた。完治は妻となったさとみと一緒に三上と尚子の結婚式に出席。帰り道で二人は偶然帰国していたリカに再会。完治は久し振りにリカと語り合う。リカは「永尾くんを好きになったこと大切に思ってる」と語り、最後に「カーンチ!」と叫んで別れる。
フジテレビ側がドラマ化の許可をもらいに行った所、原作者からの「ドラマ版ならではのオリジナリティを出してほしいので遠慮せず自由に作って欲しい」という声があった[10]。原作では主に完治の視点を中心に展開したが、ドラマ化を前に脚本の坂元裕二が「リカ目線の方がテレビドラマとしては面白く書きやすい」と提案したことから、本作ではリカを中心にすえている[注 3]。上記の原作者の言葉もあり、リカの心情を丁寧に描くなど坂元や演出家による漫画原作からドラマとして再構築するための大胆な改変が大きなヒットに繋がった[10]。
ドラマ化にあたって柴門が提示した希望キャスティングは、「リカ→『ベティ・ブルー』のベアトリス・ダル」、「カンチ→マイケル・J・フォックス」、「三上→ロブ・ロウ」、「さとみ→ダイアン・レイン」だった。より現実的な希望として「カンチ→内村光良」、「リカ→小泉今日子」という案を出したが、新しく挑戦的な作風だったためか既に人気や知名度のある役者を起用するほどの判断は検討こそされたが結果的にできなかった[11]。
プロデューサーの大多亮によると、主演が決まっていた鈴木に自分が演じる役をさとみとリカから選ばせたところ、リカと即答したという。リカの性格や行動を筆頭に、ドラマ版は原作とは大きく違う点が多い。また、企画段階では完治、三上役には緒形直人、本木雅弘が予定されていたが諸般の事情で、当時まだそこまで知名度の無かった織田、江口に変更となった[10]。尚子役は当初は石田ゆり子だったが、千堂あきほが演じることになった。
本作は、主なキャスト陣(織田、鈴木、江口、有森也実)や脚本の坂元などが20代前半、スタッフ陣も演出の永山耕三、プロデューサーの大多などが30代前半と若かった[2]。このため、撮影現場は“怖いもの知らずで新しいことに挑戦しよう”という雰囲気で、撮影方法も台本も当時としては新しい表現などが取り入れられた[2]。
本作はトレンディドラマブームを巻き起こしたと語られることも多いが演出を担当した永山耕三は、「本作はドラマ『抱きしめたい!』[注 4]のようなトレンディドラマとは異なる」としている。有森也実も本作の出演依頼を受けた際、フジテレビ側から「脱・トレンディドラマを目指してます」と告げられた。
主題歌は小田和正の「ラブ・ストーリーは突然に」で、基本的に登場人物の心境が変わるタイミングで効果的に流れ始める[2]。同曲の「チュクチュクーン」というギターのカッティングによる印象的なイントロは、当初付いていなかった。レコーディング時に「何か物足りないね」との意見が出た後、ギタリストの佐橋佳幸が「こんなのどう?」と即興で弾いたのがイントロとして採用された[2]。この楽曲がドラマのストーリーと非常にマッチしたこともあり、シングル売上は270万枚の大ヒットとなった[2]。この大ヒットは、以降ドラマのタイアップを目指す各レコード会社の売込みが激しくなるきっかけとなった[2]。
タイトルバックは、大都会を象徴するような場所(駅、交差点など)で、出演者が人ごみの中で様々な日常生活を営む光景を切り取ったもので、MTVのプロモーションビデオを意識した映像となっている。ドラマ『東京ラブストーリー』が放送された1991年(平成3年)は、まだ携帯電話が高嶺の花で、庶民の連絡手段が固定電話と公衆電話という時代であり、ドラマでは、連絡の来ない相手をじっと待つ風景が放送されるのも特徴である。
本作の東京でのロケ地(詳しくは後述を参照)として、渋谷区・港区・目黒区などを中心とした当時の東京のトレンディスポットが舞台になっている[注 5]。ただしこれは元々、本作が渋谷のスタジオを中心に撮影しており、ロケ地を選ぶ際「移動が便利だからできるだけ近場で撮影しよう」という事情があった[2]。終盤に完治が訪れる母校(愛媛県の学校)の校舎は、放送後本作のファンの間で聖地となった[注 6]が、その後校舎ごと解体された[2]。
演出の永山によると、リカを物語の中心に置くことで、最後にはカンチに振られてしまうという“敗者の美学”を描くことになった[2]。これには誰もが経験しうる恋愛を描きながら、物語の展開を切ない方向に持っていきながら視聴者の心を掴むという狙いがあった。本作ではリカとさとみの対比を明確にするため、2人の性格や言動が対象的に描かれている[2]。
リカは都会的でキャリアウーマンとして自立した女性で、自分の意思をはっきりと持って主体的に行動する、という放送当時としてはまったく新しいタイプのヒロイン像だった[注 7]。誰に対してもフェアで自然体に物を言うリカという存在は、制作側が想像していた以上に視聴者である同世代の女性から高い評価を受けた[2]。対してさとみは、どこか古風で家庭的だが周りの男性に依存しがちな性格として描かれた。先述の敗者の美学により意思の強いリカが美しく負けるため、演出ではカンチと三上の間で揺れ動くさとみの気持ちを敢えて強調した。
さとみという女性を象徴するシーンの一つとして、第9話で手作りのおでんを持ったさとみがリカと会う約束をしている完治の部屋に来るシーン[注 8]は放送当時、その描写の生々しさから話題になった。また、これ以降さとみは一部の視聴者から“おでん女”と呼ばれるようになった[2]。脚本の坂元と演出の永山はこのシーンの構想中、さとみの持参料理を何にするか迷った。ある日の撮影現場の深夜食でおでんが振る舞われると、坂元が永山に「おでんって有りだよね(リカという“洋”の存在に対して、さとみの“和”のイメージを強調させるため)」と発言したことから同シーンの料理が決まった[注 9]。
若い世代に支持され、「月9」という言葉を生み出すきっかけとなるなどその後の群像劇ドラマブームの先駆けとなる代表作として大きく貢献する作品になった。その人気は女性たちがこのドラマを見ようと家路を急いだことで、「月曜夜9時には繁華街から人影(特に20代のOL層)が消えるほどだったと言われる[3][2]。
具体的には自由奔放なリカと優柔不断なカンチの恋模様が話題となり、作中で描かれる主人公たちの生活する様子は当時の若者たちにとって興味の対象になった[2]。演出の永山によると好意的な意見がありながらも、やはり最終回に近づくにつれて視聴者からスタッフ宛に「リカを不幸にするな!」という主旨の投書がどんどん増え、最終的に300通を超えたという[2]。
放送前にスタッフ陣は、フジテレビ上層部から「視聴率16%取得」を目標に掲げられた[2]が、1話目からいきなり20%超えを叩き出した。平均視聴率は22.9%、最高視聴率は最終話の32.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。当時スタッフ陣は徹夜続きで必死にドラマ制作に携わっており、第1話放送後も人気の手応えを感じていなかった。その後、第4話の放送と同時に発売された『ラブ・ストーリーは突然に』のCDが、売れすぎて2週間欠品になったことを知り初めて本作の人気を実感した。
関東地区では、放送終了して約5ヶ月後の8月15日より、月 - 金の16:30 - 17:25で初めて再放送されたが、開始前には再放送番組では珍しい番組宣伝CMが放送された。
社会現象となった本作は月9ブームの火付け役となり[2]、それ以降も同枠では『101回目のプロポーズ』『ひとつ屋根の下』『あすなろ白書』『ロングバケーション』『ラブジェネレーション』などの高視聴率な群像劇ドラマを連発し、本作は「月9」という地位や群像劇ドラマのイメージを確立する先駆けとなる作品になった。
鈴木や織田は本作の抜擢を経て、ドラマの主演級としての評価を確立し、ゴールデンタイムのドラマでは欠かせない初回からの高視聴率を望める役者としての人気と知名度を獲得するきっかけにもなった。
さとみ役の有森也実は、リカの気性とは対照的な役柄に加え結果的に彼女と完治の恋の障壁となったことからリカを応援するファンから嫌われた[2]。ドラマを真に受けた一部の視聴者から所属事務所に脅迫状(カミソリ入りの手紙[2]等)が届いた時は、あまりの影響力の大きさに当時はビックリしたと後に本人が語っている[3]。
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 | |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | 1991年1月 | 7日出会いと再会 | 永山耕三 | 20.7% | |
第2話 | 1991年1月14日 | 愛ってやつは | 20.8% | ||
第3話 | 1991年1月21日 | 二人の始まり | 本間欧彦 | 19.9% | |
第4話 | 1991年1月28日 | 君の翼になる | 17.1% | ||
第5話 | 1991年2月 | 4日いつも思い出して | 永山耕三 | 19.9% | |
第6話 | 1991年2月11日 | 赤い糸に結ばれて | 本間欧彦 | 20.1% | |
第7話 | 1991年2月18日 | 愛は待たない | 永山耕三 | 22.4% | |
第8話 | 1991年2月25日 | この恋を信じたい | 本間欧彦 | 22.9% | |
第9話 | 1991年3月 | 4日行かないで | 永山耕三 | 26.3% | |
第10話 | 1991年3月11日 | 約束 | 本間欧彦 | 29.3% | |
最終話 | 1991年3月18日 | さよなら | 永山耕三 | 32.3% | |
平均視聴率 22.9%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
放送日 | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|
1993年2月12日 | 永山耕三 | 29.9% |
1991年にポニーキャニオンからVHSでソフト化され、2009年にフジテレビからDVD-BOXが発売された。
フジテレビ系 月曜21時枠連続ドラマ | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
すてきな片想い
(1990.10.15 - 12.17) |
東京ラブストーリー
(1991.1.7 - 3.18) |
学校へ行こう!
(1991.4.8 - 6.24) |
東京ラブストーリー Tokyo Love Story | |
---|---|
ジャンル | 配信ドラマ |
原作 | 柴門ふみ |
企画 | 清水一幸 |
脚本 | 北川亜矢子 |
演出 |
三木康一郎 永田琴 山本透 |
出演者 |
伊藤健太郎 石橋静河 清原翔 石井杏奈 |
音楽 | 戸田信子 |
エンディング | Vaundy「灯火」 |
国・地域 | 日本 |
言語 | 日本語 |
時代設定 | 2020年 |
製作 | |
プロデューサー |
清水一幸(プロデュース) 森谷雄 森本友里恵 |
制作 | アットムービー(制作協力) |
製作 | フジテレビ |
配信 | |
配信サイト | FOD Amazon Prime Video |
配信国・地域 | 日本 |
配信期間 | 2020年4月29日 - 6月3日 |
回数 | 全11回 |
公式サイト | |
放送(地上波放送) | |
放送チャンネル | フジテレビ系 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2021年10月13日 - 12月22日 |
放送時間 | 水曜 0:25 - 1:25 |
回数 | 全11回 |
公式サイト | |
特記事項: 番組内のタイトルは「Tokyo Love Story」 フジテレビでの地上波放送後に1991年版がGyao!、TVer、FODにて無料配信される。 |
フジテレビの製作で29年ぶりに現代版としてリメイクされ、インターネットテレビ配信サービス「FOD」およびAmazon Prime Videoにて配信された[14][15]。
2021年10月13日から12月22日まで毎週水曜0時25分 - 1時25分(火曜深夜)にフジテレビ系で放送(初回は10分拡大)[16]。なお、織田裕二と鈴木保奈美の共演による1991年版が2020年版の地上波放送後にGyao!、TVer、FODにて無料配信される[16]。
番組内のタイトルは1991年版と異なり英文の「Tokyo Love Story」となる。主演の永尾完治(カンチ)を伊藤健太郎、ヒロインの赤名リカ(リカ)を石橋静河が演じ、舞台を2020年の東京に移してスマートフォンやSNSなど現代的な要素を交えつつ描かれた[7]。
話数 | 配信日 | 放送日 | サブタイトル | 演出 |
---|---|---|---|---|
第1話 | 2020年 | 4月29日2021年10月13日 | 東京の女 | 三木康一郎 |
第2話 | 4月29日 | 10月20日 | はじまりは恋ではなく | 三木康一郎 |
第3話 | 5月 | 6日10月27日 | 逢えない時間 | 山本透 |
第4話 | 5月 | 6日11月 | 3日雨傘と嘘 | 山本透 |
第5話 | 5月13日 | 11月10日 | 二人で描く未来 | 三木康一郎 |
第6話 | 5月13日 | 11月17日 | 繋がる思い、離れる心 | 永田琴 |
第7話 | 5月20日 | 11月24日 | それぞれの覚悟 | 永田琴 |
第8話 | 5月20日 | 12月 | 1日すれ違う想い | 山本透 |
第9話 | 5月27日 | 12月 | 8日遠く離れても | 永田琴 |
第10話 | 5月27日 | 12月15日 | 秘密 | 三木康一郎 |
第11話 | 6月 | 3日12月22日 | ただ、そこにあるもの | 三木康一郎 |
2022年11月27日から12月18日まで東京建物 Brillia HALLで上演された[18]。東京公演後には大阪、愛知、広島で公演が行われた(公演日程は下記およびInfobox animangaの「ミュージカル」項を参照)。
永野亮比己、引間文佳、新井希望、尾関晃輔、上條駿、今野晶乃、咲良、高瀬育海、俵和也、照井裕隆、妃白ゆあ、町屋美咲、安福毅、矢吹世奈、吉﨑裕哉
千堂あきほのドラマデビュー作は前年に出演した「東京ストーリーズ」だが本作(東京ラブストーリー)で当たり役となったからか、本作がドラマデビュー作と言われることがある[19]。
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