祭文
日本の伝統的な語りもの / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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日本における祭文(さいもん)は、神を祭るときに読む文[1]。本来、祭りのときなどに神仏に対して祈願や祝詞(のりと)として用いられる願文であったが、のちに信仰を離れて芸能化していった。
祝詞が日本古来の祭儀に読まれ、伝統的ないし公的な性質を強くもつのに対し、祭文は個人的・私的な性格を有し、中国から伝来した祭祀などに唱えられることが多かった[1]。なお、願文としての祭文が文献資料においてあらわれる最も古い例は、8世紀末に成立した『続日本紀』においてである[2]。
語りもの芸能としての歴史は、中世にさかのぼる。近世には歌謡化した「歌祭文(うたざいもん)」が隆盛し、単に「祭文」といった場合には、この歌祭文を指すことも多い。