マクスウェルの方程式
古典的電磁気学における基礎方程式 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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「マクスウェルの関係式」とは異なります。 |
マクスウェルの方程式(マクスウェルのほうていしき、英: Maxwell's equations、マクスウェル方程式とも)は、電磁場を記述する古典電磁気学の基礎方程式である。マイケル・ファラデーが幾何学的考察から見出した電磁力に関する法則が1864年にジェームズ・クラーク・マクスウェルによって数学的形式として整理された[1]。マクスウェルの方程式はマックスウェルの方程式とも表記される。マクスウェル-ヘルツの電磁方程式、電磁方程式などとも呼ばれる。
これらの方程式系に整理されたことから、電場と磁場の統一(電磁場)、光が電磁波であることなどが導かれ、その時空論としての特殊相対性理論に至る。後年、アインシュタインは特殊相対性理論の起源はマクスウェルの電磁場方程式である旨を明言している。
マクスウェルが導出した方程式はベクトルの各成分をあたかも互いに独立な量であるかのように別々の文字で表して書かれており、現代の洗練された形式ではなかった。これを1884年にヘヴィサイドがベクトル解析の記法を適用して現在の見やすい形に書き改めた。しかも彼は既にそこで電磁ポテンシャルが消去出来ることを示して、方程式系を今日我々が知る形に整理していた。しかし、その意義は直ちには認められるに至らなかった。
ベクトル記法が一般化し始めるのは 1890年代半ばであって、ヘルツの論文ではまだそれを使っていない。いずれにせよ、このベクトル解析の記法の採用は場における様々な対称性を一目で見ることを可能にし、物理現象の理解に大いに役立った[2]。
真空中の電磁気学に限れば、マクスウェルの方程式の一般解は、ジェフィメンコ方程式として与えられる。
なお電磁気学の単位系は国際単位系に発展したMKSA単位系のほかガウス単位系などがあり、単位系によってマクスウェルの方程式の表式における係数が異なるが、以下では原則として国際単位系を用いることとする。