アーモンドアイ
日本の繁殖牝馬、元競走馬 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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この項目では、競走馬について説明しています。ヒトのアーモンド・アイについては「まぶた#哺乳類のまぶた」をご覧ください。 |
アーモンドアイ(欧字名:Almond Eye、2015年3月10日 - )は、日本の競走馬・繁殖牝馬[2][3]。
この記事は「新馬齢表記」で統一されています。 |
アーモンドアイ | |||||||||||||||||||||||||||
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2018年ジャパンカップ | |||||||||||||||||||||||||||
現役期間 | 2017年 - 2020年[1] | ||||||||||||||||||||||||||
欧字表記 | Almond Eye[2] | ||||||||||||||||||||||||||
品種 | サラブレッド[2] | ||||||||||||||||||||||||||
性別 | 牝[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
毛色 | 鹿毛[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
生誕 | 2015年3月10日(9歳)[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
登録日 | 2017年6月1日 | ||||||||||||||||||||||||||
抹消日 | 2020年12月19日[1] | ||||||||||||||||||||||||||
父 | ロードカナロア[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
母 | フサイチパンドラ[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
母の父 | サンデーサイレンス[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
生国 | 日本(北海道安平町)[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
生産者 | ノーザンファーム[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
馬主 | (有)シルクレーシング[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
調教師 | 国枝栄(美浦)[2][3] | ||||||||||||||||||||||||||
調教助手 | 根岸真彦[4] | ||||||||||||||||||||||||||
厩務員 |
根岸真彦[4] 椎本英男[5] | ||||||||||||||||||||||||||
装蹄師 | 牛丸広伸[6] | ||||||||||||||||||||||||||
競走成績 | |||||||||||||||||||||||||||
タイトル |
牝馬三冠(2018年) JRA賞年度代表馬(2018年・2020年)[2] 最優秀3歳牝馬(2018年)[2] 最優秀4歳以上牝馬(2020年)[2] TRC世界年度代表馬(2020年)[7] 顕彰馬(2023年選出)[8] | ||||||||||||||||||||||||||
生涯成績 |
15戦11勝[2][3] 中央:14戦10勝 海外:1戦1勝 | ||||||||||||||||||||||||||
獲得賞金 |
19億1526万3900円[9] 中央:15億1956万3000円[2] UAE:360万USドル[10][注釈 1] | ||||||||||||||||||||||||||
WBRR |
L124 / 2018年[12][13] I124 / 2019年[14][15] M124 - L124 / 2020年[16] | ||||||||||||||||||||||||||
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2018年、2020年のJRA賞年度代表馬、2018年の最優秀3歳牝馬、2020年の最優秀4歳以上牝馬である。
2023年、史上35頭目となるJRA顕彰馬に選出。
2006年のエリザベス女王杯(GI)を優勝した牝馬のフサイチパンドラと、2012年から2013年にかけてGI級競走を6勝した牡馬のロードカナロアの間に誕生した鹿毛の牝馬である。2017年8月、新潟競馬場の新馬戦でニシノウララに敗れて2着となるも、10月の未勝利戦から、2019年3月のドバイターフまで7連勝。この間に、史上5頭目の牝馬三冠を達成、ジャパンカップを世界レコードと広く認識されている記録よりも速いタイムで走破し優勝した。4歳時の2019年は、ドバイターフ、天皇賞(秋)優勝。5歳時の2020年は、ヴィクトリアマイル、天皇賞(秋)、ジャパンカップを優勝した。
2018年から2020年にかけて、史上5頭目となる牝馬三冠制覇、史上2頭目となる天皇賞(秋)連覇、史上2頭目となるジャパンカップ2勝を達成。ドバイターフとヴィクトリアマイルを加え、日本調教馬として初めて芝GI級競走9勝を挙げた。2019/20シーズン、2020/21シーズンの香港競馬年度表彰で最優秀外国調教馬を受賞[17][18]、ドバイでも2019年、2020年の最優秀競走馬を受賞した[19]。また日本調教馬として初めて総獲得賞金が19億円に達し、日本馬の最多獲得賞金でもある[20]。2020年TRC世界ランキング1位。
JRA賞の他に、2018年から2020年にかけて3年連続東京競馬記者クラブ賞。また2020年朝日スポーツ賞の受賞は、競馬関係者としては騎手の武豊に続いて2例目、競走馬としては初であった。生まれ故郷の北海道安平町特別栄誉賞である。
誕生までの経緯
フサイチパンドラは、2003年に北海道早来町のノーザンファームで生産された牝馬で、父はサンデーサイレンスである[21]。栗東トレーニングセンターの白井寿昭厩舎に入り、競走馬として21戦4勝[21]、2006年のエリザベス女王杯(GI)、2007年の札幌記念(JpnII)を優勝した[22][23]。引退後は、故郷のノーザンファームで繁殖牝馬となり、2009年に父シンボリクリスエスの初仔(後のスペルヴィア)を生産[24]。以降、シンボリクリスエス、キングカメハメハ、ハービンジャーと交配し、2014年までに6頭を得た[24]。6頭の成績は、スペルヴィアの中央競馬2勝が最高であった[25]。2014年の交配では、供用初年度である新種牡馬のロードカナロアが相手として選ばれた[24]。
ロードカナロアは、2008年に北海道新ひだか町のケイアイファームで生産された牡馬で、父はキングカメハメハである[26]。栗東トレーニングセンターの安田隆行厩舎に入り、競走馬として19戦13勝[26]。2012年から2013年にかけてスプリンターズステークス(GI)並びに香港スプリント(G1)を連覇[26]、さらに2013年の高松宮記念(GI)、安田記念(GI)も優勝し[26]、2013年にはスプリンターとして初めてJRA賞年度代表馬を獲得した[27]。2013年12月の香港スプリント優勝を最後に競走馬を引退[28]。2014年1月、北海道安平町の社台スタリオンステーションにて種牡馬として繋養された[29]。初年度の種付け料は、同時期に種牡馬に転身した中央競馬クラシック三冠馬・オルフェーヴルの600万円に次ぐ500万円に設定[30][29]。初年度は、254頭の牝馬に種付けを実施し、翌2015年には180頭の血統登録された仔を得た[31]。
幼駒時代
2015年3月10日、北海道安平町のノーザンファームにて、フサイチパンドラの7番仔(後のアーモンドアイ)が誕生する。産まれた仔は、ファームの岸川学繁殖厩舎長によれば「フサイチパンドラの仔は総じて見た目が良く、恵まれた馬体をしていたのですが、その中でも牝馬らしからぬ力強さがあった(後略)[32]」という。何事もなく順調に離乳し、ノーザンファームYearlingにて中期育成が施された[32]。Yearlingの川崎洋史場長は「馬体の良さに加えて、放牧地での動きも良く、運動量も豊富で怪我もしないという、まさに超優等生でした。(中略)精神面も大人びていると思いました[32]」と述懐している。クラブ法人の有限会社シルクレーシングが所有し、愛馬会法人の有限会社シルク・ホースクラブにて、総額3000万円(全500口、1口6万円)で出資会員を募集を実施[33]。1歳春には、美浦トレーニングセンター所属の国枝栄調教師による管理が決定した[34]。同じ頃、初めて仔と対面した国枝は「(前略)いい顔をしていてバランスが良かった[35]」と評している。
サンデー(サイレンス)系種牡馬に対抗する旗頭として注目される父と、世界的名門牝系を継承する母との傑作がここに登場です。前躯・胴・後躯とまるで測ったかのような絶妙なバランスで骨格が配置され、驚異的な発育を見せる臀部の張りは特筆ものです。柔軟性抜群の身のこなしや澄んだ瞳を持つ凛とした顔立ちは、まさにダイヤ(モンド)の原石を思わせます。(カッコ内補足加筆者) — 募集時カタログ(シルクホースクラブ 2016 Yearlings)[33]
シルクホースクラブのカタログでは、上のような売り文句が附され、五段階の評価[注釈 2]では、コース適性「芝」、距離適性「やや短い」、成長「やや早い」と表された[33]。それからノーザンファーム早来に移動して育成が施され、担当した岡真治厩舎長によれば「(前略)育成厩舎に移ってきた当初は華奢で、どこか頼りなさげな印象がありました[36]」。また、人が騎乗するようになった2歳(2017年)春には「(前略)後駆の発達につれて、動きが一気に良くなり、いつしか騎乗歴の長いスタッフが乗っても、押さえるのが大変になっていました[36]」と述懐している。
仔には出資した会員により「美人とされる顔の目の形」を意味する「アーモンドアイ」と命名された。アーモンドアイは、予定通り国枝厩舎に入厩。6月7日には、ゲート試験に合格した[34]。