アメリカ大気研究センター
ウィキペディアから
ウィキペディアから
アメリカ大気研究センター(アメリカたいきけんきゅうセンター、National Center for Atmospheric Research、NCAR、エンカー[1])は、気象学、気候科学、大気化学、太陽と地球の相互作用、環境や社会への影響などを研究するアメリカ合衆国の研究所である。本部は、コロラド州ボルダーにあるメサ研究所で、その建物はイオ・ミン・ペイが設計した。非営利組織である大気研究大学連合 (UCAR) が運営しており、アメリカ国立科学財団 (NSF) が資金提供している。
アメリカ大気研究センター | |
---|---|
アメリカ大気研究センター(NCAR) | |
正式名称 | National Center for Atmospheric Research |
日本語名称 | アメリカ大気研究センター |
略称 | NCAR |
設立年月日 | 1960年 |
ウェブサイト | http://www.ncar.ucar.edu/ |
NCARは地球の大気を研究する学界へ、様々なツールやテクノロジーを提供しており、例えば以下のようなものがある[2][3]。
センターには、科学者、工学者、技術者、サポート要員などがおり、これら機能を開発・拡張している[1]。主な研究分野は次の通り[4]。
NCARは5つの研究所と2つのプログラムで構成されている[5]。
NCARが各大学や地球科学コミュニティに提供するサービスは、UCARのコミュニティプログラムによって補強されている[6][7]。
CISLはNCAR内の研究所である。以前は Scientific Computing Division (SCD) と称していた。NCARが有するスーパーコンピュータ、大規模ストレージシステム、ネットワークなどのITサービスを管理運営している。CISL内の研究部門は Institute for Mathematics Applied to Geosciences(IMAGe、地球科学に数学を適用する研究所)である[5]。
NCARに所属する科学者らは「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC) に参加している。NCARの多数の研究者や技術スタッフがIPCCの気候変動アセスメントに時間と専門知識を投入した[8]。その作業は1990年から始まり、2007年にはアル・ゴアとIPCCがノーベル平和賞を受賞することになった[9]。
NCARの中心となるメサ研究所はボルダー郊外の丘の頂上にある(自然保護区内にある)[10]。その印象的な建物は建築家イオ・ミン・ペイが1960年代に設計したものである[11][12]。
クレイ社の古いスーパーコンピュータを多数保有しているが、現在では研究の主要な道具ではなくなっている。このため、NCAR の見学ツアーでは、それら古いクレイのマシンなどを自動音声の解説付きで見ることができ、気象とその地球規模の変化を示した体験型展示も見ることができる。
また、ワークショップや学究的セミナーなどもよく開催しており、様々な科学者が訪問している[13]。逆にNCARのスタッフが他の提携している大学や研究所を訪問することもある[7]。
NCARは非営利組織UCARが管理運営しており、NSFの連邦政府により出資された研究開発センターの1つであり、予算の95%は連邦政府から出ている。しかしNCARは連邦政府機関ではなく、従業員も政府職員ではない[1]。NCARには約1,000名のスタッフがいる。2008年度の歳出は1億8100万ドルだった[1]。 2010年、ロジャー・ワキモトがセンター長に就任した[14]。
所属する有名な科学者としては、トム・ウィグリー、ケヴィン・トレンバース、カスパル・アンマンがいる[15]。
Seamless Wikipedia browsing. On steroids.
Every time you click a link to Wikipedia, Wiktionary or Wikiquote in your browser's search results, it will show the modern Wikiwand interface.
Wikiwand extension is a five stars, simple, with minimum permission required to keep your browsing private, safe and transparent.