ククルビットウリル
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ククルビットウリルまたはククルビツリル[1](Cucurbituril)は、メチレン基 (-CH2-)でつなげられたグリコールウリル(=C4H2N4O2=)モノマーからなる大環状分子である。酸素原子は、環状の帯の縁に沿って配置され、内側に傾斜しており、ある程度閉鎖した空洞を形成している。名前は、この分子の見た目が、ウリ科(学名:Cucurbitaceae)のカボチャと類似していることから名付けられた。
ククルビットウリルは、一般的にククルビット[n]ウリルと表記される、ここで n はグリコールウリル単位の数を表す。一般的な略称は次の二つである、CB[n]、CBn。
この化合物は、中性およびカチオン種を配列させるのに適したホスト分子であるので、化学者にとって特に興味深いものである。その結合様式は、疎水性相互作用であるが、陽イオン性ゲストの場合にはカチオン-双極子相互作用により結合されると考えられている。ククルビットウリルの大きさは、一般的に~10Åである。 たとえば、ククルビット[6]ウリルの空洞部の高さは~9.1Å、外径は~5.8Å、内径は~3.9Å、である[2]。
ククルビットウリルは、グリコールウリルとホルムアルデヒドとの縮合反応で、Behrendにより初めて合成された[3] 、しかし、その構造は1981年まで明らかになっていなかった[4] 。現在までに、5、6、7、8、10、14個の繰り返し単位のククルビットウリルがすべて単離されている[5][6]、その内部空洞の容積は、それぞれ82、164、279、479、870Å3 である。9個の繰り返し単位のククルビットウリルはまだ単離されていない(2009年時点で)。ククルビットウリルとよく似た分子形状をもつ他の一般的な分子カプセルとしては、シクロデキストリン、カリックスアレーン、ピラーアレーンがある。