サリドマイド
催眠作用を持つ化学物質 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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サリドマイド(英語: thalidomide)とは、非バルビツール酸系の化合物で、催眠作用と免疫系の増強・調節作用や腫瘍細胞の自滅誘導作用・増殖抑制作用などを持ち、抗多発性骨髄腫薬、ハンセン病の2型らい反応治療薬としても知られ、現在でも妊婦や妊娠前以外には活用されている[1]。
概要 IUPAC命名法による物質名, 臨床データ ...
IUPAC命名法による物質名 | |
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臨床データ | |
胎児危険度分類 | |
法的規制 |
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投与経路 | 経口 |
薬物動態データ | |
血漿タンパク結合 | 55% and 66% for the (+)-R and (–)-S enantiomers, respectively |
半減期 | mean ranges from approximately 5 to 7 hours following a single dose; not altered with multiple doses |
識別 | |
CAS番号 | 50-35-1 |
ATCコード | L04AX02 (WHO) |
PubChem | CID: 5426 |
DrugBank | APRD01251 |
KEGG | D00754 |
化学的データ | |
化学式 | C13H10N2O4 |
分子量 | 258.23 g/mol |
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世界では1957年にコンテルガン、日本では睡眠薬イソミン(1958年発売)や胃腸薬プロバンM(1960年発売)として販売されたが、妊婦が服用した場合にはサリドマイド胎芽症の新生児が生まれる世界規模の薬害サリドマイド禍が起きたため、日本では1962年9月に該当商品は販売停止された。その後1965年には、サリドマイドがらい性結節性紅斑に一時抑制効果が確かめられた[2]。
サリドマイド事件から40年後の1998年、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、ハンセン病に対する医師の処方薬としての使用を承認した[2]。1999年には多発性骨髄腫(骨髄がん)への臨床試験が行われ、日本でも2008年サレドカプセルの商品名で再承認され、使用にあたって「サリドマイド製剤安全管理手順」の遵守の下で処方される[3][4]。