スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
ウィキペディア フリーな encyclopedia
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(スウィーニー・トッド フリートがいのあくまのりはつし、英: Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street)は2007年にイギリス・アメリカで製作された、ティム・バートン監督のミュージカル・ファンタジー・ホラー映画。作品は、スティーヴン・ソンドハイムとヒュー・ホイーラー(英語版)[注釈 2]が手掛け、トニー賞を獲得した1979年の同名ミュージカルを原案にしたもので、腕のいい理髪師ながら、愛用の西洋かみそり(英語版)で客を次々殺めていくスウィーニー・トッドと、それを助け犠牲者の肉をミートパイにしていたラヴェット夫人(英語版)を描く、ヴィクトリア朝のロンドン・フリート街を舞台としたメロドラマ風作品である。
スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師 | |
---|---|
Sweeney Todd: The Demon Barber of Fleet Street | |
監督 | ティム・バートン |
原作 |
スティーヴン・ソンドハイム ヒュー・ホイーラー(英語版) ミュージカル『スウィーニー・トッド』 |
製作 | |
製作総指揮 | パトリック・マコーミック |
出演者 | |
音楽 | スティーヴン・ソンドハイム |
撮影 | ダリウス・ウォルスキー |
編集 | クリス・レベンゾン |
製作会社 | |
配給 |
ワーナー・ブラザース 北米:パラマウント映画[1] ドリームワークス、ワーナー・ブラザース ワーナー・ブラザース |
公開 | |
上映時間 | 116分[2] |
製作国 |
イギリス アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $50,000,000[3][4][5] |
興行収入 |
$152,523,164[5][3] $52,898,073[5] 20.5億円[6] |
テンプレートを表示 |
バートンは、学生時代に観たソンドハイムのミュージカルが持つ映画のような質に衝撃を受け、1980年代初頭から映画版を作りたいという意欲に駆られていた。2006年、ドリームワークスは、サム・メンデスを降板させてバートンを監督に据えると発表し、長年の夢が叶うことになった。ソンドハイムも、製作期間中多大な助言を与えるなど全面協力した(→#製作)。
主人公のベンジャミン・バーカー/スウィーニー・トッドはジョニー・デップ、ラヴェット夫人はヘレナ・ボナム=カーターが演じた。主撮影直前までデップ自身の歌声は全く知られておらず、プロデューサーのリチャード・D・ザナックは一か八かの賭けだと感じたという。しかし、デップは音楽としての質こそ欠けていると評価されたが、批評家には役柄に合った歌声だと概ね好意的な評価を得た(→#音楽、#批評)。
作品はアメリカ合衆国で2007年12月21日、日本で2008年1月19日、イギリスで同1月25日に封切られた。作品は、ゴールデングローブ賞 映画部門 作品賞 (ミュージカル・コメディ部門)、ゴールデングローブ賞 映画部門 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)(デップ)、アカデミー美術賞などをはじめ多くの賞を獲得した。ラヴェット夫人役のボナム=カーターはゴールデングローブ賞 映画部門 主演女優賞 (ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされたほか、デップもアカデミー主演男優賞にノミネートされた(→#受賞とノミネート)。アメリカでは際立った興行成績を残さなかったが、作品は世界中で公開され、サウンドトラック・アルバムやDVDも販売枚数を数多く重ねている(→#ディスクリリース)。
刃物による殺人や焼殺シーン、カニバリズム描写があることから、同監督の作品としては日本で初めてR15+指定を受けた(→#各国のレイティング)。