ニンリル
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ニンリル(シュメール語:𒀭𒊩𒌆𒆤、翻字:DNIN.LÍL、広野の女王または風の女王)とはシュメール神話における女神で、エンリルの配偶神である。別名をスド (Sud)、アッシリアではムリッス (Mulliltu) と呼ばれる。
彼女の親子関係に関してはさまざまな記述がある。ごく一般的には収蔵の神ハイアと、大麦の女神ヌンバルシェグヌ(ヌンシェバルグヌ)あるいはニサバの娘とされる。別のアッカド語文献によると、アヌ(アン)神とアントゥ女神(シュメールではキ)の娘である。さらに別の文献では、アヌとナンムの娘としている。セオフィラス・G・ピンチェスは「ニンニルすなわちベーレト・イリは、ニントゥ、ニンフルサグ、ニンマフなど7つの異名を持つ」と記している[1][2]。