ニート
就学・就労していない、また職業訓練も受けていないことを意味する用語 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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この項目では、無業者について説明しています。その他の「ニート」と呼称するものについては「ニート (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
ニート(イギリス英語: Not in Education, Employment or Training, NEET)は、就学・就労していない、また職業訓練も受けていない若者(15歳-29歳)を意味する用語である[1]。
経済協力開発機構(OECD)の定義では、若年失業者[注 1]と非労働力人口[注 2]の両者が含まれる[2]。日本では、若年失業者は含まず、非労働力人口についても通学や家事労働を行っている者は含まない。若年無業者(じゃくねんむぎょうしゃ)とも呼称する[3]。
女性は教育を受けられないリスクが高いことや、出産や育児の可能性があることから、非就学・非就業につながりやすいとされる[4]。そのため、ほぼ全てのOECD諸国においてニート率は男性よりも女性のほうが4ポイントほど高く、特に年齢層が上がると男女差は顕著になる[1]。このため、女性が無報酬の家事や子供の世話をすることが多いという、ジェンダーに関連した伝統的な役割分担(シャドウ・ワーク)が背景にあるとOECDは指摘している[4]。
元々はイギリスの労働政策において出てきた用語である。1999年に同国の政府機関・社会的排除ユニットが作成した調査報告書『Bridging the Gap』の中にある一文「Bridging the Gap: New Opportunities for 16-18 years olds not in education, employment or training[注 3]」の「not in education, employment or training」という部分の頭文字を取り、『NEET』と略したものが始まりである[5][6][7][8]。日本では平成16年版労働経済白書に登場し社会問題になった[9][10]。