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北朝鮮が開発した準中距離弾道ミサイル ウィキペディアから
ノドン | |
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種類 | 準中距離弾道ミサイル |
原開発国 | 朝鮮民主主義人民共和国 |
運用史 | |
配備先 |
朝鮮民主主義人民共和国 パキスタン イラン |
諸元 | |
重量 | 16,250kg |
全長 | 16m |
直径 | 最大1.35m |
| |
射程 | 1,500-2,000km |
精度 |
CEP2,000m 190-250m説あり |
弾頭 |
核弾頭 12-50kt 生物弾頭 化学弾頭 |
炸薬量 | 1,200 kg |
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エンジン | 液体燃料ロケット |
推進剤 | 常温保存液体燃料 |
誘導方式 | 慣性航法装置 |
発射 プラットフォーム |
特殊車両 MAZ 543P 地下サイロ |
ノドンは
ノドンは北朝鮮が開発した準中距離弾道ミサイル (MRBM)。「蘆洞/로동(北)、노동(南)」とはこのミサイルが確認された地名のソウル方言による発音から西側がつけたコードネームであり、北朝鮮では「火星7号」と呼称される。北朝鮮は自国の弾道ミサイルに「火星」の呼称を使用しており、スカッドBを「火星5号」、スカッドCを「火星6号」、ムスダンを「火星10号」と呼称している[1]。日本では当初、一部のマスメディアが「労働」という字を当てていたが、これは朝鮮語において「蘆洞」と「勞動」が同音(ソウル方言: 노동、平壌方言: 로동)であることからの誤解である。
ノドンは旧ソ連のR-17短距離弾道ミサイルを北朝鮮が拡大改良したものとなっている。全長16m、直径が1.35mで重量16tであり、液体燃料ロケットエンジンを使用した自走式準中距離弾道ミサイルで液体燃料は常温保存液体式、ペイロード約0.8t〜1.2t、CEP(半数命中半径)は190m〜2,500m、発射母体は車両や固定発射施設サイロとなっている。
誘導方式は、R-17が積載している3基のジャイロスコープが1組になった慣性誘導装置を使用している。FAS(米国科学者連盟)によれば、最近[いつ?]北朝鮮版R-17でCEP 50m、ノドンでCEP 190mと判明したとされており[4]、"Previously thought to be several thousand meters"(「以前は数千メートルと考えられていた」)と記載されている。民生用のGPSを悪用してCEPを向上させている可能性があるとされている。
ノドンは液体燃料ロケットエンジンを使用するが、液体酸素・液体水素燃料と違い、1時間ほどで燃料注入が可能で、即応性もそれなりにあり、常温保存可能なものである。酸化剤は抑制赤煙硝酸、燃料は非対称ジメチルヒドラジンと見られている。また、赤煙硝酸は腐食性が強いので、腐食性を抑制するためフッ化水素等を0.6%混合した抑制赤煙硝酸を使っている。耐食性の弱い軽いタンクで1週間前後、耐食性の強い重いタンクで数ヶ月は充填したまま保存可能である。旧ソ連の潜水艦発射弾道ミサイルやサイロ式大陸間弾道ミサイルでは燃料・酸化剤を充填したまま数ヶ月の即応状態に就くこともあったが、射程の延伸のためにR-17の改設計を行ったノドンが、ペイロードを削るタンクの構造強化をどの程度行っているのかは不明であり、具体的な期間は判明していない。ただし、基本的にはR-17の拡大版であるだけに、エンジンの出力については倍程度となっている。
ノドンは移動可能であり、旧ソ連の MAZ 543P を国産化したミサイル発射車両 (TEL=transporter-erector-launcher) に搭載されて、山岳地域に建設されたと言われる地下施設で発射待機をしていると推測されている。発射された場合、80秒ほどロケットモータが作動した後、弾頭部分が切り離され、目標に落下していくと考えられている。この時高度200kmまで上昇し、大気圏に再突入する際の速度は毎秒3kmになる。目標が日本なら6〜11分程度で日本各地へ着弾するとされる。射程は同型の実績を含めると1300km〜2000kmとなり、日本の大部分が射程となる。
弾頭はペイロードに合わせて高性能爆薬・核・生物化学兵器が選択可能である。多弾頭のMIRV技術についてはムスダンの原型であるR-27の技術移転の際に獲得している可能性はあるが、核弾頭の場合なら単弾頭と比較してさらなる小型化が必須であり、強化原爆か水爆の技術が必要とされる。2013年現在ではまだ途上と考えられ、結果的にMIRVは選択できないとみられる。ただし、強化原爆については、開発成功を示唆する分析も存在する事に注意が必要である[5]。
ノドンや、北朝鮮の核開発の現状については不明な点も多い。ここでは異なった複数の専門家の意見があるので、両論を併記する形で提示する。しかし、楽観論に関しては技術的な事実よりも政治的な意図が入り、問題を矮小化しているとの指摘も見受けられる事に注意が必要である。[6][7]
以上の事から、慎重論の専門家らは1998年のパキスタンにおける代理核実験で基本的なプルトニウム原爆の爆縮レンズの作動確認を行い、2000年代までの核の闇市場からの技術移転で小型化への大いなる助けとなり、2006年の公式核実験で一定の成果をあげたが、少ない核物質でより強力な原爆を作ろうと模索し、2009年からは威力を増す為の実験を繰り返した、と認識されている。
化学兵器に関しては、北朝鮮は最大5000tの青酸ガス・神経ガスを保有しているとされ、生物兵器に関してはコレラや黄熱病、天然痘、発疹チフス、腸チフス、赤痢など13種類の細菌・ウイルス兵器を保有しているとされる[16] [注釈 1]。
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