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ハイパーカー(Hyper Car)とは、自動車の分類の一種である。メガカーとも呼ばれる。スーパーカーよりも高性能で出力も高い車のことを指す。
1999年のパガーニ・ゾンダの登場以降に生まれたとされる、スポーツカーの一区分[1]。既存のスーパーカーと比べ、さらに高額(一般的にはメーカーの販売価格が億円単位)で高性能なスポーツカーを指す。2000馬力や最高時速500km/hにも到達するものなど、スペックだけなら世界選手権レベルのレーシングカーを遥かに凌ぐものを有している[2]車種も多々あり、外観もレーシングカーに近い。特にハイブリッドカーやEVの技術が発達した2010年代以降は多数の高級車メーカーが参入しているほか、普段量産車を手がけていない企業もハイパーカー市場に参入する例も後を絶たない。その高額さからほとんどが限定生産で、生産台数が5台未満のものも珍しくない。
1990年代、公道規則に合致したスポーツカーをベースとするLM-GT1規定およびFIA-GT1規定のもとに、稀少生産の高性能公道モデルが多種登場した。これらは「ハイパーカー」という概念より先に登場したため一般的にはそうは呼ばれていないものの、億円単位の価格でレーシングカーのフォルムと性能を有しており、十分ハイパーカー足り得るものだった。しかしコストの高騰ゆえに相次ぐ撤退から、1999年をもって両規定は廃止された。
世界的なグランドツーリングカー(GT)レースのスポンサー活動で知られるブランパンは2015年に『ブランパンウルトラスポーツクラブ』を誕生させており、ハイパーカーを用いたアマチュアレースを開催している[3]。
2020年、ル・マン24時間レース/FIA 世界耐久選手権(WEC)ではハイブリッドのワークスとノンハイブリッドのプライベーターの戦闘力の乖離が著しいLMP1規定に代わり、ハイパーカーをコンセプトとしてコストも低く抑えた新たな『ル・マン・ハイパーカー』(LMH)規定を採用することになった[4]。一方でウェザーテック・スポーツカー選手権の主催者である国際モータースポーツ協会(IMSA)は、2020年に独自のプロトタイプ規定である『ル・マン・デイトナ・h』(LMDh)を発表したが、IMSAとFIA・ACOの話し合いによりLMH/LMDh規定のマシンが相互参戦することが認められている[5][6]。
2021年3月現在、LMHについてはトヨタ(2021年〜)/グリッケンハウス(2021年〜)[7]/バイコレス(2023年〜)/プジョー[8](2022年〜)/フェラーリ[9](2023年〜)が参戦する意向を示す一方で、LMDhはポルシェ[10](2023年〜)/アウディ[11](2023年〜[12])/アキュラ [13](2023年〜・現状IMSAのみへの参戦予定)が参戦を表明しており、メーカーによってどちらの規定を選択するか態度が分かれている。
2019年6月にフランス西部自動車クラブ(ACO)が発表した『ル・マン・ハイパーカー』のレギュレーションは以下の通り[14][15]。
2020年9月にACOとIMSAが発表した『LMDh』のレギュレーションは以下の通り[6]。
ハイパーカーに厳密な定義は存在しないが、ここでは製造メーカーが「ハイパーカー」と明記している車種に限り記載する。
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