ピリジン
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ピリジン (pyridine) は化学式 C5H5N、分子量 79.10 の複素環式芳香族化合物のアミンの一種である。ベンゼンに含まれる6つの C−H 構造のうち1つが窒素原子に置き換わった構造をもつ。融点 −41.6℃、沸点 115.2℃。 腐り果てた魚のような臭いを発する液体である。
概要 ピリジン, 識別情報 ...
ピリジン | |
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Pyridine | |
別称 アザベンゼン アジン | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 110-86-1 |
PubChem | 1049 |
ChemSpider | 1020 |
UNII | NH9L3PP67S |
EC番号 | 203-809-9 |
KEGG | C00747 |
ChEMBL | CHEMBL266158 |
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特性 | |
化学式 | C5H5N |
モル質量 | 79.1 g mol−1 |
外観 | 無色の液体 |
密度 | 0.9819 g/cm3, 液体 |
融点 |
-41.6 °C, 232 K, -43 °F |
沸点 |
115.2 °C, 388 K, 239 °F |
水への溶解度 | 混和性 |
蒸気圧 | 18 mmHg |
酸解離定数 pKa | 5.25,[1][2] (C5H5NH+ の酸性度) |
屈折率 (nD) | 1.50920 (20 °C) |
粘度 | 0.88 mPa s |
双極子モーメント | 2.2 D[3] |
危険性 | |
EU分類 | Flammable (F) Harmful (Xn) |
NFPA 704 | |
Rフレーズ | R20 R21 R22 R34 R36 R38 |
引火点 | 21 °C , 294 K |
関連する物質 | |
関連するアミン | ピコリン キノリン |
関連物質 | アニリン ピリミジン ピペリジン |
出典 | |
ICSC | |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
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石油に含まれるほか、誘導体(ピリジンアルカロイド)が植物に広範に含まれる。ニコチンやピリドキシンなどもピリジン環を持つ。酸化剤として知られるクロロクロム酸ピリジニウム (PCC) の原料として重要。また有機合成において溶媒として用いられる。
消防法による危険物(第四類 引火性液体、第一石油類(水溶性液体)(指定数量:400L))に指定されており、一定量以上の貯蔵には消防署への届出が必要である。