フォーマルハウトb
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フォーマルハウトb (英: Fomalhaut b) は、みなみのうお座の方向に地球から約25光年離れた位置にある太陽系外惑星と考えられていた元候補天体である。2008年にハッブル宇宙望遠鏡の撮影した写真により、A型主系列星フォーマルハウトの周囲を公転しているのが発見され[1]、その後2013年1月にさらなる観測により詳細な軌道要素などが報告された[6][7][8]。フォーマルハウトbと、同時に発見が発表された HR 8799 の周りの3つの惑星は、直接撮影により軌道の動きが明らかとなった初めての太陽系外惑星であると考えられていた。しかし、2020年に発表された追観測では惑星である可能性は低く、ダストの塊であった説を強く支持している。
フォーマルハウトb | ||
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2004年と2006年でのフォーマルハウトbの位置 | ||
星座 | みなみのうお座 | |
発見 | ||
発見日 | 2008年11月13日[1] | |
発見者 | ポール・カラス[1] | |
発見場所 | ハッブル宇宙望遠鏡 | |
発見方法 | 直接撮影法 | |
現況 | 確認 | |
軌道要素と性質 | ||
軌道長半径 (a) | ~115 au (~17300 Gm)[2]、 177 ± 68 au[3] | |
近点距離 (q) | ~103 au (~15400 Gm) | |
遠点距離 (Q) | ~128 au (~19200 Gm) | |
離心率 (e) | ~0.11[2]、 0.8 ± 0.1[3] | |
公転周期 (P) | ~1700年[3] | |
軌道傾斜角 (i) | −55 ± 14 °[3] | |
フォーマルハウトの惑星 | ||
主星 | ||
視等級 | +1.16 | |
スペクトル分類 | A3V | |
位置 | ||
赤経 (RA, α) | 22h 57m 39.1s | |
赤緯 (Dec, δ) | −29° 37′ 20″ | |
距離 | 25 ± 0.1 光年 (7.66 ± 0.04 pc) | |
物理的性質 | ||
質量 | 0.054 – 3 MJ | |
他のカタログでの名称 | ||
HD 216956 b[4] Dagon[5] |
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■Template (■ノート ■解説) ■Project |
フォーマルハウトbの真の性質についてはかなりの議論がある。フォーマルハウトbは当初は直接撮像された初めての系外惑星のひとつとして認識された。この検出は、ダストや環などの惑星周囲の物質による反射光と、木星型惑星の大気からの熱放射を検出したものと考えられた。しかしその後、フォーマルハウトbは低質量の惑星であり、その周囲に存在するダスト雲による反射光が検出の原因となっているという説や、微惑星同士の破壊的な衝突によって生成されたデブリを検出したものだとする説が提唱されている[9][10][11]。
フォーマルハウトbは、国際天文学連合 (IAU) による太陽系外惑星の命名キャンペーンの対象となっていた惑星のうちの一つである[12]。このキャンペーンでは、対象となった系外惑星に対する名称が一般からの公募および投票によって選ばれた。その結果として2015年12月に、IAU はこの惑星に対して Dagon という名称を与えることを発表した[5]。この名称は、古代メソポタミアおよび古代カナンの神であるダゴンに由来する。