レビー小体型認知症
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レビー小体型認知症(レビーしょうたいがたにんちしょう、英: Dementia with Lewy Bodies; DLB)は1995年の第1回国際ワークショップで提案された新しい変性性認知症のひとつである。日本の小阪憲司らが提唱したびまん性レビー小体病を基本としている。日本ではアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症と並び三大認知症と呼ばれている。進行性の認知機能障害に加えて、幻視症状、レム睡眠行動障害とパーキンソン症候群を特徴とする変性性認知症である。
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概要 レビー小体型認知症, 概要 ...
レビー小体型認知症 | |
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病理組織にてレビー小体が認められる。 | |
概要 | |
診療科 | 神経科 |
分類および外部参照情報 | |
ICD-10 | G31.8 |
ICD-9-CM | 331.82 |
OMIM | 127750 |
DiseasesDB | 3800 |
eMedicine | neuro/91 |
MeSH | D020961 |
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DLBはレビー小体という点でパーキンソン病と基本的には同じ疾患であり、運動症状が主であればパーキンソン病と診断され、認知症症状が主として出現すればレビー小体型認知症と診断されるが、原因が基本的に同一であるため両者を併せもつ症例も多い(後述のPDD参照)。 DLBでは運動のスロー化、手足の震え、幻視、睡眠障害、失神、バランス失調、転倒などを経験する[1]。覚醒状態は日々変化し、はっきりしているときもあれば、短期記憶が失われている日もある。65歳以下が罹患することはまれである[1]。
アルツハイマー型認知症(AD)と同様、DLBに根治方法はないが、理学療法などで症状を改善することはできる[1]。長く治療薬がなかったが、2014年、ドネペジルが進行抑制作用を認められ、世界初の適応薬として認可された[2]。