ロシアの経済
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ロシアの経済(ロシアのけいざい)は国内総生産(GDP)で世界第10位、購買力平価換算では世界第6位の規模を有する[# 1]。ロシア連邦は豊富な石油、天然ガス、石炭、貴金属資源を有し、世界有数の穀物生産・輸出国でもある[5]。
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概要 流通貨幣, 会計年度 ...
モスクワ国際ビジネスセンター(2012年10月) | |
流通貨幣 | ロシア・ルーブル(RUB) |
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会計年度 | 暦年 |
貿易機関 | WTO, CIS, APEC, EURASEC, G20, G8 など |
統計 | |
GDP | $2兆0295億 (2012年) (名目; 8位)[1] $2兆5090億 (2012年) (PPP; 6位)[1] |
実質GDP 成長率 | 3.5% (2012年暫定値)[2] |
1人あたりの GDP | $14,221 (2012年) (名目; 51位)[1] $18,102 (2012年) (PPP; 37位)[1] |
部門別GDP | 農林漁業 4.6%、鉱工業 39.1%、サービス産業 56.3% (2007年暫定値) |
インフレ率(CPI) | 6.6% (2012年暫定値)[3] |
貧困線 以下人口 | 13.0% (2010年暫定値) |
労働力人口 | 7,581万人 (2009年暫定値) |
部門別 労働人口 | 農林漁業 10%、鉱工業 31.9%、サービス産業 58.1% (2007年暫定値) |
失業率 | 6.6% (2010年9月暫定値) |
主要産業 | 石炭、石油、天然ガス、化学、金属産業等; 航空宇宙産業; レーダー、ミサイル製品を含む軍事産業、電子部品、造船; 道路及び鉄道輸送設備; 通信機器; 農業機械、トラクター及び建設機械; 発電設備; 医療及び科学計器; 食料品など |
ビジネス環境 順位 | 123位(2011年ランク)[4] |
貿易 | |
輸出 | $3,577億 (2009年暫定値) |
主要輸出品 | 石油と石油製品、天然ガス、木材と木製品、金属、化学製品など |
主要輸出 相手国 | オランダ 11.2%、イタリア 8.1%、ドイツ 8%、トルコ 6%、ウクライナ 5.1%、ポーランド 4.5%、中国 4.3% (2008年) |
輸入 | $2,215億 (2009年暫定値) |
主要輸入品 | 自動車、一般機械、プラスチック、医薬品、鉄鋼、消費財、肉類、果実、金属半製品など |
主要輸入 相手国 | ドイツ 13.5%、中国 13.2%、日本 6.5%、ウクライナ 6%、アメリカ 4.5%、イタリア 4.3% (2008年) |
海外債務 | $4,716億 (2010年暫定値) |
財政状況 | |
国庫借入金 | GDPの3% (2010年暫定値) |
歳入 | $2,027億 (2009年暫定値) |
歳出 | $3,014億 (2009年暫定値) |
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1991年のソビエト連邦の崩壊後、ロシアの経済はソ連時代の社会主義に基づく中央計画経済から、より市場機能を重視した経済への移行という大きな変化を経験した。1990年代にはエネルギー部門及び軍事関連部門以外の多くの国営企業が民営化されたが、2010年代後半にあってもGDPの約6割を国営企業が、融資の約7割を国営銀行が担う[6]。
この急激な民営化移行の過程において「株式担保融資[# 2]」政策により国営企業株の多くが政界と密接な関わりをもつ寡頭資本家・新興財閥(オリガルヒ)の手に渡るなどして国営企業の寡占化が進んだ。なおロシアにおける財産権の保護は未だ不十分であり、民間部門は依然政府の強い影響下にある。輸出の6割以上を原油や天然ガスなどの鉱物資源に頼っており、典型的なモノカルチャー経済であるため、資源の値段が世界的に高騰する時は好景気、下落すると困窮するという図式となっている[7]。