一次レーダー
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一次レーダー(いちじレーダー、primary radar)は、電磁波で空間の大部分を照射しその空間内にあるターゲットからの反射波を受信する従来からあるレーダーセンサである。よって、この用語は潜在的に非協力的なターゲットを検出および位置を特定するのに使われるレーダーシステムを指す。これは航空交通管制の分野に特有のものであり、ターゲットのトランスポンダから追加の情報を受信する二次レーダーとは対照的である。
このタイプのレーダーは低垂直分解能アンテナを用いるが、水平分解能は良い。1つの仰角で周囲を360度素早くスキャンする。よって、ターゲットの距離と半径速度を高精度で提供することができるが、垂直位置と実際の速度を取得するにはさらに1つ以上のレーダーが必要である。
一次レーダーの利点は、ターゲットを検出するために航空機に搭載する必要のある機器がいらず、地上の車の動きを監視するために使用できることである。欠点はターゲットと高度を直接特定できないことである。さらに、強力な放射が必要であるため、範囲が制限されることである。