世界金融危機 (2007年-2010年)
2007年に顕在化した国際的な金融危機 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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世界金融危機(せかいきんゆうきき、英: Global Financial Crisis)とは、2007年9月から顕在化したサブプライム住宅ローン危機を発端としたリーマン・ショックと、それに連鎖した一連の国際的な金融危機である。これが引き金となり、グレート・リセッションがもたらされた。
年表については「サブプライム住宅ローン危機の年表」を参照
2007年の時点では不動産バブルの崩壊が問題とされていたが、バブル崩壊の影響で銀行や基金が破綻をしたため金融機関が問題とされ、さらに2008年には金融システム全体の問題に対処しなければならなくなった。欧米を中心に世界各地へ連鎖的に広がり、その規模と速度は1930年代の世界恐慌を上回った[1][2]。
最も深刻だった2008年第2四半期から2009年第1四半期には、世界の資本移動の90%が消滅し、富裕国の資本移動は17兆ドルから1.5兆ドルへと減少した。貿易にも影響し、世界貿易機関(WTO)が統計を集めている104カ国の全てで輸出入が減少した。2009年第2四半期の国内総生産(GDP)は、国際通貨基金(IMF)が統計を集めている60カ国のうち52カ国で縮小した。全世界の失業者は2700万人から4000万人に達したといわれる[3]。2009年時点の銀行の損失推計はアメリカ1兆ドル、ユーロ圏8000億ドル、イギリスは6000億ドルだった。当時のイギリスのGDPはユーロ圏の23%相当でありながら、金融センターであったため損失が多額となった[4]。