古詩十九首
中国の古体詩 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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古詩十九首(こしじゅうきゅうしゅ)は、中国南朝梁の昭明太子蕭統(501年 - 531年)[1]の手による文芸集『文選』の巻二十九に収められている、作者未詳(無名氏)の19首の五言詩を指す。魏晋以降に全盛を極める五言詩の起源とされ、『詩経』『楚辞』と並ぶ古代の詩歌として、後世の文人から特に愛された[2]。
「古詩十九首」という題は『文選』の編纂に際して仮に名付けられたもので、各詩には固有の題はなく、いつ誰が作ったかも定かでない。『玉台新詠』には19首のうち8首を前漢の枚乗の作として収めているが、これも疑わしい。定説では、後漢中期以降の知識階層に属する人々が、当時の民間歌謡であった楽府を基に創作したものであろうと目されている[2]。楽府古辞と古詩とはテーマを共有するが、後者は言葉遣いに教養が滲んでやや堅く、原則として歌唱された形跡が見られないものを言う[3]。