美徳のよろめき
ウィキペディア フリーな encyclopedia
この項目では、三島由紀夫の長編小説について説明しています。西田佐知子のスタジオ・アルバムについては「美徳のよろめき (西田佐知子のアルバム)」をご覧ください。 |
『美徳のよろめき』(びとくのよろめき)は、三島由紀夫の長編小説。全20節から成る。人妻の姦通(婚姻外の恋愛)を描いた作品で、多くの大衆読者を獲得した作品である[1][2]。結婚前の男友達と再会し関係を持ち、官能に目覚めたヒロインが妊娠・中絶を繰り返した苦しみの末に、別れを決心するまでの1年間を描いた物語。フランスの心理小説の趣を生かした文体で、ヒロインの背徳を優雅に表現している。「よろめき」という言葉は流行語になり、「よろめき夫人」「よろめきドラマ」という言葉が流行った[1][2][3]。
概要 美徳のよろめき, 作者 ...
美徳のよろめき | |
---|---|
作者 | 三島由紀夫 |
国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
ジャンル | 長編小説、恋愛小説 |
発表形態 | 雑誌連載 |
初出情報 | |
初出 | 『群像』1957年4月号-6月号 |
刊本情報 | |
出版元 | 大日本雄弁会講談社 |
出版年月日 |
1957年6月20日(通常版) 1957年9月15日(限定版) |
装幀 |
荻太郎(通常版9月20日発行分より) 生沢朗(限定版) |
挿絵 | 生沢朗(限定版) |
総ページ数 |
265(通常版) 147(限定版) |
ウィキポータル 文学 ポータル 書物 | |
テンプレートを表示 |
閉じる
1957年(昭和32年)、文芸雑誌『群像』4月号から6月号に連載された[1][4]。単行本は同年6月20日に大日本雄弁会講談社より刊行され、30万部のベストセラーとなった[2][5][注釈 1]。同年9月15日には、限定版『美徳のよろめき』も刊行され、10月29日には月丘夢路主演で映画も封切られた[6][7]。文庫版は1960年(昭和35年)11月5日に新潮文庫で刊行された[6]。翻訳版は中国(中題:美徳的動揺)、イタリア(伊題:Una virtù vacillante)で行われている[8][9]。