脳梁離断術
ウィキペディア フリーな encyclopedia
脳梁離断術 (英語: Corpus callosotomy) は、難治性てんかんに対する緩和治療[1] であり、脳梁を切断することによっててんかんによる異常放電が一方の脳半球からもう一方の脳半球に及ばないようにするものである。
術後には左右の脳半球の間の情報伝達が困難になる。脳梁は両半球を接続する最大の神経線維束であるが、両半球は前交連や後交連や海馬交連でも繋がっているため、脳梁を切断しても限定的ながら両半球の間の情報伝達は可能である。しかしながら、脳梁離断ではこれまでに報告されている症例の多くで離断されている神経線維束は脳梁のみならず、前交連や海馬交連を含む場合もあり、脳梁のみという限定付きではない[2][3]。
「難治性てんかんに対する脳梁離断術の有効性および比較的低い永続有病率は、60年以上の経験によって実証されている。発作の減少だけでなく、行動や生活の質が向上する可能性もある」[4]。