花押
東アジアにおける署名の一種 / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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花押(かおう)は、自署の代わりに用いられる記号もしくは符合であって、その起源は直筆の草書体にある。草書体の自署を草名(そうみょう)とよび、草名の筆順、形状がとうてい普通の文字とは見なしえない特殊性を帯びたものを花押という[1]。このような筆順、形状の特殊化は、自署する主体が独自の自署をもとうとする意識的記載行為の結果である[1]。
この記事のほとんどまたは全てが唯一の出典にのみ基づいています。(2021年10月) |
元々は、文書へ自らの名を普通に自署していたものが、署名者本人と他者とを明確に区別するため、次第に自署が図案化・文様化していき、特殊な形状を持つ花押が生まれた。花押は、主に東アジアの漢字文化圏に見られる。発祥は中国の先秦(紀元前3世紀以前)や斉(5世紀ごろ)、唐代(7世紀から9世紀ごろ)など諸説ある[2]。日本では平安時代中期(10世紀ごろ)から使用され始め[2]、判(はん)、書判(かきはん)、判形(はんぎょう)などとも呼ばれ[3]、江戸時代まで盛んに用いられた。世界各地においても、花押の類例(イスラム圏でのトゥグラなど)が見られる。