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院内肺炎(いんないはいえん、Hospital-acquired pneumonia(HAP)、 nosocomial pneumonia)とは、 患者の入院後、少なくとも48〜72時間後に発症した肺炎を指す。これは市中肺炎と区別される。 通常はウイルスではなく、細菌感染によって引き起こされる[1][2]。
院内肺炎は尿路感染症に次いで2番目に一般的な院内感染であり、全体の15〜20%を占める[1][2][3] 。院内感染において中で最も一般的な死因であり、集中治療室(ICU)での主な死因である[1][3]。
胸部X線に新規または進行性の浸潤が見られ、さらに以下に該当する[3]
鑑別疾患は以下となる。
生命予後因子(IROAD) | 肺炎重症度規定因子 | MRSA保有リスク |
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上記IROADが3項目以上該当すれば重症群(C群)とする。2項目以下ならば、肺炎重症度規定因子による評価を行い、ひとつでも該当すれば中等症群(B群)であり、該当がなければ軽症(A群)となる。
症状の改善は通常72時間以内に認められるため、急激な増悪を認める場合以外は3日間は抗菌薬は変更しない。緑膿菌など耐性傾向が強い菌をのぞいて初期抗菌薬が有効であれば治療期間は7~10日間とされている。また治療開始後3日以上経過して改善がなければ抗菌薬の変更を考慮する。
一回投与量は体格で調節し、投与間隔は排泄機能で調節する。
肺炎の補助療法としてはステロイド、免疫グロブリン、G-CSF、血液浄化法、好中球エラスターゼ阻害薬などが知られている。
肺炎に対しては解熱、および全身状態の改善、ガス交換機能の改善、線維化抑制、抗ショック作用、過剰なサイトカイン反応の抑制、副腎不全の改善があるとされている。ニューモシスチス肺炎での有効性は立証されている。
肺炎に対しては液性免疫の改善、毒素やウイルスの中和、オプソニン作用による好中球の貪食作用の亢進などがあるとされている。重症感染症に対しては適正な抗菌薬を併用したうえで免疫グロブリン1回5g/day分1を3日間使用するといった方法が示されている。
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