黒の詩人
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『黒の詩人』(くろのしじん、原題:英: The House in the Oaks)は、アメリカ合衆国のホラー小説家オーガスト・ダーレスが1971年に発表した短編小説である。クトゥルフ神話の1つである本作のタイトルは、ジャスティン・ジョフリ[注 1]を強調する意訳邦題になっている。本作はロバート・E・ハワードの未完の遺稿にダーレスが補作したものであり、ハワードが創造した狂詩人ジャスティン・ジョフリに焦点を当てている。
東雅夫は『クトゥルー神話辞典』にて「W・H・ホジスンの『異次元を覗く窓』と一脈通じる設定下に、ジャスティン・ジョフリの創作の秘密を明かした興味尽きない作品」と解説している[1]。
語り手を務めるキロワンは『墓はいらない』の語り手や"The Haunter of the Ring"のジョン・キロワン(英語版)と同一人物だという説もある。東はまた、本作のジェームズ・コンラッドを、ハワードの過去作品のジョン・コンラッドと同一人物とみられると判断している[1]。