1920年ドイツ国会選挙

1920年6月6日のドイツ国会選挙（独：Reichstagswahl vom 6. Juni 1920）は、1920年6月6日に行われたドイツの国会（Reichstag、ライヒスターク）の選挙である。前回の選挙の議会名称「Deutschen Nationalversammlung（ドイツ国民議会）」からドイツ帝国時代の議会名称「Reichstag（国会/帝国議会）」に戻った最初の選挙。

1920年ドイツ国会選挙

1919年 ← 1920年6月6日 → 1924年5月 内閣 第1次ミュラー内閣 改選数 459議席 選挙制度 比例代表制 有権者 20歳以上のドイツ国民 有権者数 35,949,774人   第1党 第2党 第3党   党首 ヘルマン・ミュラー、 オットー・ヴェルス アルトゥール・クリスピン クーノ・フォン・ヴェスタープ伯 政党 ドイツ社会民主党 ドイツ独立社会民主党 ドイツ国家人民党 前回選挙 165議席 37.9% 22議席 7.6% 44議席 10.3% 獲得議席 103議席 83議席 71議席 議席増減 62議席 61議席 27議席 得票数 6,179,991票 4,971,220票 4,249,100票 得票率 21.9% 17.6% 15.1% 得票率増減 16.0% 10.0% 4.8%   第4党 第5党 第6党   党首 グスタフ・シュトレーゼマン カール・トリムボルン カール・ヴィルヘルム・ペーターゼン 政党 ドイツ人民党 中央党 ドイツ民主党 前回選挙 19議席 4.4% 91議席 19.7% 75議席 18.6%, 75 獲得議席 65議席 64議席 39議席 議席増減 46議席 27議席 36議席 得票数 3,919,446票 3,845,001票 2,333,741票 得票率 13.9% 13.6% 8.3% 得票率増減 9.5% 6.1% 10.3%

選挙区別の結果 各選挙区での最多得票政党とその得票率

選挙前首相 ヘルマン・ミュラー ドイツ社会民主党 選出首相 コンスタンティン・フェーレンバッハ 中央党

経緯

ヴァイマル共和国否定派が大きく躍進した選挙だった。プロレタリア独裁の観点からヴァイマル共和政を否定するドイツ独立社会民主党、帝政復古の立場からヴァイマル共和政を否定するドイツ国家人民党やドイツ人民党などが躍進した。ヴァイマル共和政を擁護する与党であるドイツ社会民主党、中央党、ドイツ民主党はいずれも大きく没落した。

選挙結果

党名	得票率 (前回比)		議席数 (前回比)
ドイツ社会民主党 (SPD)	21.7%	-16.2%	102	-61
ドイツ独立社会民主党 (USPD)	17.9%	+10.3%	84	+62
ドイツ国家人民党 (DNVP)	15.1%	+4.8%	71	+27
ドイツ人民党 (DVP)	13.9%	+9.5%	65	+46
中央党 (Zentrum)	13.6%	-6.1%	64	-27
ドイツ民主党 (DDP)	8.3%	-10.3%	39	-36
バイエルン人民党 (BVP)	4.4%	-	21	-
ドイツ共産党 (KPD)	2.1%	-	4	-
ドイツ＝ハノーファー党 (DHP)	1.1%	+0.8%	5	+4
バイエルン小作農連盟 (BB)	0.8%	-0.1%	4	+/-0
諸派	1.1%	+0.3%	0	+/-0
合計	100.0%		459	+38

この選挙で初当選した著名議員

• アルトゥール・クリスピン（ドイツ独立社民党所属。）
• ヘルマン・ミュラー（ドイツ社民党所属。後のドイツ首相）
• パウル・レヴィ（ドイツ共産党所属）
• クララ・ツェトキン（ドイツ共産党所属）

参考文献

• 林健太郎著『ワイマル共和国 ヒトラーを出現させたもの』（中公新書）
• 阿部良男著『ヒトラー全記録 20645日の軌跡』