2018年のアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ
メジャーリーグベースボールの第49回アメリカンリーグ優勝決定シリーズ / ウィキペディア フリーな encyclopedia
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2018年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月2日に開幕した。アメリカンリーグの第49回リーグチャンピオンシップシリーズ(英語: 49th American League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、13日から18日にかけて計5試合が開催された。その結果、ボストン・レッドソックス(東地区)がヒューストン・アストロズ(西地区)を4勝1敗で下し、5年ぶり14回目のリーグ優勝および13回目のワールドシリーズ進出を果たした。
2018年のアメリカンリーグ チャンピオンシップシリーズ | |||||||
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シリーズ情報 | |||||||
試合日程 | 10月13日–18日 | ||||||
観客動員 | 5試合合計:20万5556人 1試合平均:04万1111人 | ||||||
MVP | ジャッキー・ブラッドリー・ジュニア(BOS) | ||||||
責任審判 | ジョー・ウェスト[1] | ||||||
ALDS | BOS 3–1 NYY HOU 3–0 CLE | ||||||
チーム情報 | |||||||
ボストン・レッドソックス(BOS) | |||||||
シリーズ出場 | 5年ぶり11回目 | ||||||
GM | 空位 | ||||||
監督 | アレックス・コーラ | ||||||
シーズン成績 | 108勝54敗・勝率.667 東地区優勝 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり41万6837.72ドル[2] | ||||||
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ヒューストン・アストロズ(HOU) | |||||||
シリーズ出場 | 2年連続06回目 | ||||||
GM | ジェフ・ルーノウ | ||||||
監督 | A.J.ヒンチ | ||||||
シーズン成績 | 103勝59敗・勝率.636 西地区優勝 | ||||||
分配金 | 選手1人あたり15万4656.05ドル[2] | ||||||
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ワールドシリーズ |
両球団がポストシーズンで対戦するのは、前年の地区シリーズに次いで2年連続2度目。そのシリーズに敗れたレッドソックスは、アストロズのシーズンが終わらないうちから、同球団ベンチコーチだったアレックス・コーラを新監督に招聘した[注 1][3]。コーラは今シリーズで古巣との対決を制し、監督としてチームをワールドシリーズ進出へ導いた史上初のプエルトリコ出身者となった[4]。奇しくも今シリーズが決着した10月18日は、コーラ43歳の誕生日でもあった[5]。シリーズMVPには、第2戦と第4戦でいずれも逆転・決勝の一打を放つなど、5試合で打率.200・2本塁打・9打点・OPS 1.067を記録したレッドソックスのジャッキー・ブラッドリー・ジュニアが選出された。このあとレッドソックスは、ワールドシリーズでもナショナルリーグ王者ロサンゼルス・ドジャースを4勝1敗で下し、5年ぶり9回目の優勝を成し遂げた。
今シリーズの冠スポンサーは、Google開発のバーチャルアシスタント "Google アシスタント" が務める[6]。したがって大会名はアメリカンリーグチャンピオンシップシリーズ presented by the Google アシスタント(英語: American League Championship Series presented by the Google Assistant)となる。
10月8日にまずアストロズ(西地区優勝)が、そして9日にはレッドソックス(東地区優勝)が、それぞれ地区シリーズ突破を決めてリーグ優勝決定戦へ駒を進めた。
アストロズは前年のワールドシリーズを制したあと、主力野手の顔ぶれはほとんど変えず、先発ローテーションにはゲリット・コールを加えた。2018年は開幕から、ジャスティン・バーランダーやコールら5人で構成されたローテーションが安定した働きを見せる。前半戦で先発登板した投手が5人のみだったのはMLB全30球団中アストロズだけ、しかも先発投手の防御率・被打率・消化イニング数も全て1位だった[7]。これが原動力となって、前半戦終了時には64勝35敗で地区首位に立ち、2位シアトル・マリナーズを5.0ゲーム差離した。7月31日のトレード期限までには打線の補強をし損ねたが、救援投手陣にはロベルト・オスナとライアン・プレスリーを、捕手には好守のマーティン・マルドナードを獲得した[8]。後半戦に入るとマリナーズに代わってオークランド・アスレチックスが浮上し、6月24日時点で11.5に開いていたゲーム差が徐々に縮まって、8月18日には同率首位に並ぶ[9]。しかしアストロズは逆転を許さず、最後はアスレチックスに6.0ゲーム差をつけて103勝59敗で地区2連覇を果たした。平均得点4.92はリーグ5位、防御率3.11はリーグ最高。前年の強みだった打線はホセ・アルトゥーベらの故障離脱により得点力を落としたものの、この年は先発投手4人が個人防御率でリーグ15位以内に入り、救援防御率もリーグ1位と投手力が際立っていた[10]。地区シリーズではクリーブランド・インディアンスを3勝0敗で下した[11]。
レッドソックスは前年の地区シリーズでアストロズに敗れると、そのアストロズでベンチコーチを務めていたアレックス・コーラを新監督に招聘し[12]、本塁打数リーグ最少と長打力不足の打線にJ.D.マルティネスを加えた。しかしメディアの予想では、ニューヨーク・ヤンキースよりも下とする声が大多数を占めていた[13]。こうしたなかでレッドソックスは、開幕戦で敗れたあと9連勝→1敗→8連勝で最初の19試合を17勝2敗とし、1920年のライブボール時代突入後5例目の高勝率でシーズンを始める[14]。その後も勝利を積み重ねて地区優勝争いを優位に進め、前半戦終了時には68勝30敗として、2位ヤンキースに4.5ゲーム差をつけた。シーズン途中のトレードでスティーブ・ピアースやネイサン・イオバルディ、イアン・キンズラーを補強すると、8月2日からのヤンキースとの直接対決4連戦では初戦でピアースが3本塁打、第3戦でイオバルディが8回無失点の好投など新戦力の活躍もあって4連勝した[15]。これでゲーム差を9.5まで広げてからは独走状態となって、最終的には108勝54敗で地区優勝のみならず30球団最高勝率、さらには球団118年の歴史上最高勝率も達成した。平均得点5.41はリーグ最高、防御率3.75はリーグ3位。マルティネスやムーキー・ベッツら中心選手の活躍に加えて、首脳陣と選手の間の雰囲気が前年から一転して良くなったことも、好成績の要因として挙げられる[16]。地区シリーズではヤンキースを3勝1敗で下した[17]。
リーグ優勝決定戦の第1・2・6・7戦を本拠地で開催できる "ホームフィールド・アドバンテージ" は、地区優勝球団どうしが対戦する場合はレギュラーシーズンの勝率がより高いほうの球団に、地区優勝球団とワイルドカード球団が対戦する場合は地区優勝球団に与えられる。したがって今シリーズでは、レッドソックスがアドバンテージを得る。この年のレギュラーシーズンでは両球団は7試合対戦し、アストロズが4勝3敗と勝ち越していた[18]。
両チームの出場選手登録(ロースター)は以下の通り。
- 名前の横の★はこの年のオールスターゲームに選出された選手を、#はレギュラーシーズン開幕後に入団した選手を示す。
- 年齢は今シリーズ開幕時点でのもの。
ヒューストン・アストロズ | ボストン・レッドソックス | ||||||||||||
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守備位置 | 背番号 | 出身 | 選手 | 投 | 打 | 年齢 | 守備位置 | 背番号 | 出身 | 選手 | 投 | 打 | 年齢 |
投手 | 45 | ゲリット・コール★ | 右 | 右 | 28 | 投手 | 32 | マット・バーンズ | 右 | 右 | 28 | ||
63 | ジョシュ・ジェームズ | 右 | 右 | 25 | 70 | ライアン・ブレイジア | 右 | 右 | 31 | ||||
60 | ダラス・カイケル | 左 | 左 | 30 | 17 | ネイサン・イオバルディ# | 右 | 右 | 28 | ||||
43 | ランス・マッカラーズJr. | 右 | 左 | 25 | 37 | ヒース・ヘンブリー | 右 | 右 | 29 | ||||
31 | コリン・マクヒュー | 右 | 右 | 31 | 56 | ジョー・ケリー | 右 | 右 | 30 | ||||
50 | チャーリー・モートン★ | 右 | 右 | 34 | 46 | クレイグ・キンブレル★ | 右 | 右 | 30 | ||||
54 | ロベルト・オスナ# | 右 | 右 | 23 | 22 | リック・ポーセロ | 右 | 右 | 29 | ||||
55 | ライアン・プレスリー# | 右 | 右 | 29 | 24 | デビッド・プライス | 左 | 左 | 33 | ||||
30 | ヘクター・ロンドン | 右 | 右 | 30 | 57 | エドゥアルド・ロドリゲス | 左 | 左 | 25 | ||||
29 | トニー・シップ | 左 | 左 | 35 | 41 | クリス・セール★ | 左 | 左 | 29 | ||||
38 | ジョー・スミス | 右 | 右 | 34 | 44 | ブランドン・ワークマン | 右 | 右 | 30 | ||||
35 | ジャスティン・バーランダー★ | 右 | 右 | 35 | 捕手 | 3 | サンディ・レオン | 右 | 両 | 29 | |||
捕手 | 15 | マーティン・マルドナード# | 右 | 右 | 32 | 23 | ブレイク・スワイハート | 右 | 両 | 26 | |||
16 | ブライアン・マッキャン | 右 | 左 | 34 | 7 | クリスチャン・バスケス | 右 | 右 | 28 | ||||
内野手 | 27 | ホセ・アルトゥーベ★ | 右 | 右 | 28 | 内野手 | 2 | ザンダー・ボガーツ | 右 | 右 | 26 | ||
2 | アレックス・ブレグマン★ | 右 | 右 | 24 | 11 | ラファエル・デバース | 右 | 左 | 21 | ||||
1 | カルロス・コレア | 右 | 右 | 24 | 12 | ブロック・ホルト | 右 | 左 | 30 | ||||
9 | マーウィン・ゴンザレス | 右 | 両 | 29 | 5 | イアン・キンズラー# | 右 | 右 | 36 | ||||
10 | ユリ・グリエル | 右 | 右 | 34 | 18 | ミッチ・モアランド★ | 左 | 左 | 33 | ||||
外野手 | 18 | トニー・ケンプ | 右 | 左 | 26 | 36 | エドゥアルド・ヌニェス | 右 | 右 | 31 | |||
6 | ジェイク・マリスニック | 右 | 右 | 27 | 25 | スティーブ・ピアース# | 右 | 右 | 35 | ||||
22 | ジョシュ・レディック | 右 | 左 | 31 | 外野手 | 16 | アンドリュー・ベニンテンディ | 左 | 左 | 24 | |||
4 | ジョージ・スプリンガー★ | 右 | 右 | 29 | 50 | ムーキー・ベッツ★ | 右 | 右 | 26 | ||||
指名打者 | 11 | エバン・ガティス | 右 | 右 | 32 | 19 | ジャッキー・ブラッドリーJr. | 右 | 左 | 28 | |||
13 | タイラー・ホワイト | 右 | 右 | 27 | 28 | J.D.マルティネス★ | 右 | 右 | 31 |
アストロズは地区シリーズのロースターから、投手をひとり増やすかたちで2選手を入れ替えた。外れたのは外野手のマイルズ・ストローと投手のウィル・ハリスで、加わったのはともに投手のヘクター・ロンドンとジョー・スミスである。チームは今シリーズへ向けて、投手を増やす方針を予め明かしていた[19]。ストローは地区シリーズで第1戦・第2戦の2試合に代走として出場していたが、代走要員はジェイク・マリスニックやトニー・ケンプで賄えることから、今シリーズのロースターからは漏れた[20]。投手ではハリスやロンドンのほか、ジョシュ・ジェームズらが当落線上にいた[19]。この年のアストロズは球速95mph(約152.9km/h)以上の速球でストライクゾーン高めを突く投手を多く揃えており、今シリーズからロースター入りのロンドンや地区シリーズで登板機会なしのジェームズもそうした特徴に合致する[21]。そして残り1枠には対戦相手の打線との相性を考慮し、地区シリーズではカーブやカッターを持ち味とするハリスを、リーグ優勝決定戦では右サイドスローのスミスを、それぞれロースター入りさせた[20]。地区シリーズでのハリスの登板機会は第3戦、9点リードの9回裏に登板して1.0イニング1失点で試合を締めたのみだったが、ロースター入れ替えの判断にこの成績は影響していないと監督のA.J.ヒンチは述べている[22]。これに対してレッドソックスのロースターは、地区シリーズ第1戦終了後に投手のスティーブン・ライトが怪我のためヒース・ヘンブリーと入れ替わったところから、今シリーズでも変更がない[23]。
アストロズの内野手アレックス・ブレグマンとレッドソックスの捕手ブレイク・スワイハートは、ともにニューメキシコ州アルバカーキ育ちで、ティーンエイジャーの頃からお互いを知る仲だった。2011年春、当時高校生だったスワイハートをレッドソックスのスカウトが視察した際に、スワイハートの練習相手をブレグマンが務め、これがきっかけでレッドソックスはブレグマンへの関心を高めた[24]。スワイハートは同年のドラフト1巡目・全体26位指名を受けてレッドソックスに入団、これに対しブレグマンは翌2012年のドラフト29巡目・全体901位でレッドソックスから指名されたがプロ入りせず、ルイジアナ州立大学へ進学した。のちにブレグマンはアストロズへ入団し、今シリーズではともにメジャーリーガーとして相まみえることとなった。9月にアストロズがマサチューセッツ州ボストンへ遠征した際にふたりは会食したが、今シリーズでは決着するまでそのような機会を持つつもりはないという[19]。
CBSスポーツが自社の記者6人にどちらがシリーズを制するか予想させたところ、アストロズ勝利予想が5人に対しレッドソックス勝利予想がひとりという結果となった[25]。『スポーツ・イラストレイテッド』も同様の企画を記者6人で実施し、CBSスポーツと同じくアストロズ支持が5人、レッドソックス支持がひとりとなった[26]。