ARIA (アニメ)
ウィキペディア フリーな encyclopedia
『ARIA』(アリア)は、天野こずえによる漫画作品『AQUA』および『ARIA』を原作としたアニメ作品。2005年10月から12月までテレビアニメ第1期『ARIA The ANIMATION』が、2006年4月から9月まで同第2期『ARIA The NATURAL』が、2008年1月から3月まで同第3期『ARIA The ORIGINATION』がそれぞれ放送された[4]。
ARIA | |
---|---|
ジャンル | 日常系[1]、未来SF[2]、ファンタジー[3] |
アニメ:ARIA The ANIMATION(第1期) ARIA The NATURAL(第2期) ARIA The ORIGINATION(第3期) | |
原作 | 天野こずえ |
監督 | 佐藤順一 |
シリーズ構成 | 佐藤順一 |
キャラクターデザイン | 古賀誠 |
音楽 | Choro Club feat. Senoo |
アニメーション制作 | ハルフィルムメーカー |
製作 | ARIAカンパニー |
放送局 | テレビ東京他 |
放送期間 | 第1期:2005年10月5日 - 12月28日 第2期:2006年4月2日 - 9月24日 第3期:2008年1月7日 - 3月31日 |
話数 | 第1期:全13話 第2期:全26話 第3期:全13話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
2007年9月21日にOVA『ARIA The OVA 〜ARIETTA〜』が発売された[5]。2015年9月26日にOVA『ARIA The AVVENIRE』がイベント上映された。
2021年3月6日に劇場アニメ『ARIA The CREPUSCOLO』が、同年12月3日には劇場アニメ『ARIA The BENEDIZIONE』がそれぞれ公開された。
西暦2300年代、火星はテラフォーミングによって水に満たされた惑星へと姿を変え、アクアと呼ばれるようになっていた。アクアではイタリアの都市・ヴェネツィアの風習や街並みを再現して築かれたネオ・ヴェネツィアと呼ばれる観光都市が存在していた。この街ではゴンドラを操って街中を案内する女性による観光案内業が行われており、この職業はウンディーネと呼ばれていた。ウンディーネに憧れを抱いていた惑星マンホーム(地球)出身の水無灯里は小さなゴンドラ観光会社・ARIAカンパニーへ入社する。灯里は老舗ゴンドラ観光会社・姫屋の跡取り娘である藍華・S・グランチェスタや、天才的な操舵技術を有するも接客を苦手とするアリス・キャロルといった、共に一人前のウンディーネを目指す友達をはじめとする様々な人たちとの出会いやそこで起こる様々な出来事を通じて、ウンディーネとして成長していくこととなる[6]。
- 水無灯里(みずなし あかり)
- 声 - 葉月絵理乃[7][8][9]
- 本作の主人公で[10]、ARIAカンパニーに所属するウンディーネの少女[6]。ウンディーネに憧れてマンホームからネオ・ヴェネツィアを訪れた[6]。興味の対象に出会うと考えるよりも先に行動する性格をしており、アリア社長と共に行動している際に不思議な出来事に巻き込まれることがある[11]。度々恥ずかしい台詞を口にするため、愛華から毎回ツッコまれている[8]。
- 藍華・S・グランチェスタ(あいか・S・グランチェスタ)
- 声 - 斎藤千和[7][8][9]
- 姫屋に所属するウンディーネの少女で、姫屋の跡取り娘でもある[8]。気が強く口も悪いが[8][11]、根は優しい性格をしている[8]。ウンディーネを目指すきっかけとなったアリシアに憧れている[12]。また、アルに対して好意を抱いている[13]。
- アリス・キャロル
- 声 - 広橋涼[7][8][9]
- オレンジぷらねっとに所属するウンディーネの少女[8]。あまり口数が多くないうえに不愛想な性格をしているが、灯里や藍華に対しては素直な一面をみせることもある[8]。天才的な操舵技術を有していたことにより、ミドルスクール在学中にオレンジぷらねっとにスカウトされた経歴を持つ[14]。
- アリシア・フローレンス
- 声 - 大原さやか[7][8][9]
- ARIAカンパニーに所属するプリマウンディーネの女性で、水の3大妖精の一人[15]。優れた容姿と芸術的な操舵術を誇ることで有名であり、オールさばきの技術に関しては業界内でも抜きんでていると言われている[16]。ちなみにプリマウンディーネ昇格の最年少記録を持っているのは彼女である[17]。
- 晃・E・フェラーリ(あきら・E・フェラーリ)
- 声 - 皆川純子[7][8][9]
- 姫屋に所属するプリマウンディーネの女性で、水の3大妖精の一人[18]。マニュアルに囚われない大胆な接客を行うことで有名であり、女性ファンを多く獲得している[19]。自他共に厳しく[20]、特に後輩の愛華には厳しい指導を行うが[21]、その一方で相手の努力はちゃんと認めるといった一面も持っている[22]。
- アテナ・グローリィ
- 声 - 川上とも子[7][8][9]
- オレンジぷらねっとに所属するプリマウンディーネの女性で、水の3大妖精の一人[14]。舟謳の腕前は業界史に残る圧倒的なクオリティを誇る一方で、他人への異常な気配り精神を無意識的に持っていることもあってか自身はあり得ないドジを連発している[23]。
- アイ
- 声 - 水橋かおり[7][8][9]
- マンホームから旅行でアクアを訪れた少女。以前はアクアのことが嫌いだったが、灯里との出会いによってその思いは変化する[24]。
- アリア社長
- 声 - 西村ちなみ[7][8][9]
- ARIAカンパニーの社長の座に就くオス猫[25]。ヒメ社長に好意を抱いている[4]。
明記されていないが音響監督は監督である佐藤順一が務めている[26]。
第1期
- 原作 - 天野こずえ「ARIA」(ブレイドコミックス/マッグガーデン刊)[27]
- 監督・シリーズ構成 - 佐藤順一[7]
- 助監督 - 布施木一喜[7]
- キャラクターデザイン・総作画監督 - 古賀誠[7]
- 美術監督 - 西川淳一郎[7]
- 色彩設計 - 川上善美[27]
- デザインワークス - 春日井浩之[28]
- 撮影監督 - 吉田寛[27]
- 編集 - 西山茂[27]
- 音楽 - Choro Club feat.Senoo[7]
- 音楽制作 - ビクターエンタテインメント[28]
- 音楽プロデューサー - 福田正夫[28]
- プロデューサー - 内田哲夫[27]、立石茂[28]、日向泰隆[28]
- アニメーション制作 - ハルフィルムメーカー[7]
- 製作 - ARIAカンパニー[29]
第2期
- 原作 - 天野こずえ「ARIA」(ブレイドコミックス/マッグガーデン刊)[8]
- 監督・シリーズ構成 - 佐藤順一[8]
- 助監督 - 竹下健一[8]
- キャラクターデザイン - 古賀誠[8]
- 総作画監督 - 熊谷哲矢[8]
- 美術監督 - 吉川洋史[8]
- 色彩設計 - 川上善美[30]
- デザインワークス - 春日井浩之[31]、玄馬宣彦[31](第3 - 26話)
- 撮影監督 - 吉田寛[30]
- 編集 - 西山茂[30]
- 音楽 - Choro Club feat.Senoo[30]
- 音楽制作 - ビクターエンタテインメント[31]
- 音楽プロデューサー - 福田正夫[31]
- プロデューサー - 飯塚寿雄[31]、内田哲夫[31]、八田紳作[31]、田頭伸哉[31]
- アニメーション制作 - ハルフィルムメーカー[8]
- 製作 - ARIAカンパニー[8]
第3期
- 原作 - 天野こずえ「ARIA」(ブレイドコミックス/マッグガーデン刊)[9]
- 監督・シリーズ構成 - 佐藤順一[9]
- 助監督 - 竹下健一[9]
- キャラクターデザイン - 古賀誠[9]
- 総作画監督 - 音地正行[9]
- 美術監督 - 田尻健一[9]
- 色彩設計 - 川上善美[9]
- デザインワークス - 春日井浩之[9]
- 撮影監督 - 吉田寛[9]
- 編集 - 坪根健太郎[9]
- 音楽 - Choro Club feat.Senoo[9]
- 音楽制作 - flying DOG / JVCエンタテインメント[9]
- 音楽プロデューサー - 福田正夫[32]、井上裕香子[32]
- アニメーションプロデューサー - 金子文雄[32]
- プロデューサー - 飯塚寿雄[32]、内田哲夫[32]、田頭伸哉[32]、紅谷佳和[32]、浅香敏明[32]
- アニメーション制作 - ハルフィルムメーカー[9]
- 製作 - ARIAカンパニー[9]
構成
第1期ではアニメなりのテーマと物語の着地点を決めるという課題が設定され、原作同様に四季の移ろいを意識し、最終話は年越しで締めるという構成で進められた[33]。
第1話は灯里がアクアにやってきてから1年が経過した状態となっており、原作漫画『AQUA』で描かれた灯里がアクアにやってきてから試験に合格するまでの話は省かれている。これは原作では試験に合格するまでの流れで灯里の練習描写がないまま試験が行われており、練習描写がないことに違和感を感じると判断されたこと、また第1期は全13話しかなかったことから最終話を年越しにするために逆算で灯里がアクアにやってきて1年後にしなければならない、といった理由によるものである[34]。
脚本
第1期では吉田玲子と藤咲あゆなが脚本を務めている。吉田は佐藤からの依頼を受けて本作の脚本に携わることとなり、当初は佐藤と吉田が1:1の割合で脚本を務める予定だったが、徐々に吉田が担当する回が増えていった。そこで吉田は以前ARIAのドラマCDの脚本を担当していた藤咲に脚本を依頼した[35][注 1]。脚本を手掛ける上で意識したことについて吉田は以下のように述べている。
佐藤監督にはアニメならではの趣向として"アクアが幸福な世界を願う人たちの想いで造られた星"であることと、その延長としてアクアの創成記の話を描きたいという思いがあったんです。ですから、そのような方向性が色濃く出たオリジナルストーリーはもちろん、全編を通して、そんな思いを反映していけたらな、と。 — 吉田玲子[35]
吉田は脚本を手掛ける上で、アクアの日常シーンとは異なる「いつのまにか不思議な場所へと迷い込んでしまうアクアという星の雰囲気」を演出することが難しかったとしている[36]。灯里の恥ずかしい台詞については毎回熟考されており、吉田曰く、狙いすぎるとやり過ぎ感が出てしまうことから、視聴者が普通にツッコめる程度の加減に調整しているとのこと[37]。
演出
原作漫画は事件的なことは何も起こらず、緩い日常が続いていくが、アニメでも原作の雰囲気を踏襲している。ただし、原作の雰囲気に満足する原作ファンばかりではないことから、そういった視聴者たちに魅力を分かってもらうために、例えば第1期第1話でゴンドラが大きな連絡船が着水する所にすれ違いそうになるといったスペクタクル描写や、灯里の逆漕ぎのシーンには若干のアクションもの風のカットが割られたりするといった試みがなされている[7]。
本作では登場人物たちの何気ない仕草や表情、彼女たちの肌触りや存在感などの日常的な部分が重視されており、「夢のようなファンタジー世界だけれど、彼女たちの存在感はしっかり伝わってくる」という作品にすることが今回の1番のテーマとなっている[7]。
美術・キャラクターデザイン
カラーイラストが存在しない原作漫画の色をアニメ用に設定していくうえで、佐藤から全体的に淡い木の色で統一しそこに灯里やアリシアがいると柔らかな雰囲気が感じられるようにと指示された美術監督の西川淳一郎は、原作の持っているリアルではない透明感のある雰囲気を出すことを意識したと話している[38]。また、助監督の布施木一喜の指示によって朽ちた部分はそのまま描写されており、これは単に綺麗なだけではなく街の裏側が見えるような部分を表した方が良いと判断されたためである[39]。
キャラクターデザインにおいては原作の雰囲気を損ねないことがなによりも重視されており、トレンドの絵柄に落とし込むことは避けられている。アニメ用にキャラクターを落とし込む際も出来る限りキャラクターの記号化を避けるように配慮されている。原作に登場しない服装については未来的なものか現代的なものかで判断に苦労を強いられたが、最終的に原作に登場するキャラクターの服装が現代的だと判断され、アニメにおいてもそれに準拠する形が取られている。なお、原作ではキャラクターの服装よりも髪型が変わる頻度が多かったが、キャラクターの定着を妨げることが不安視され、アニメではできる限り髪型は変えないようにされている[40]。
音楽
ネオ・ヴェネツィアの世界観を成立させるために、音楽面での配慮がなされている。佐藤曰く、通常の劇伴作りにおいてドラマチックにわかりやすく、楽しい場面では楽しそうに、悲しい場面では悲しそうな感じで制作していくが、そうするとネオ・ヴェネツィアの風景にマッチしないため、本作では「夕陽」「懐かしい物との別れ」などのキーワードを用意して、そのイメージを基に制作が行われていった[41]。
本作の劇伴はChoro Club feat.Senooが担当する。以前に『Choro Club feat.Senoo』名義でドラマのサントラを担当しており、それを聞いた本作の音楽プロデューサーが彼らに興味を示したことがきっかけとなり本作に参加することとなった。Choro Clubは佐藤からの指示は特になく自由に出来たと、妹尾は佐藤から「ネオ・ヴェネツィアを世界観を優しく包み込むようなゆったりとした音楽」を作って欲しいと指示を受けたとそれぞれ話している。劇伴制作においては情景に対するリクエストに細かく丁寧に応えていくよりも、情景に対するリクエストや原作のイメージを頭にインプットして各メンバーが一気に曲を書き、さらに書かれた曲を情景に当てはめていくといった手順で行っているとChoro Clubは話している[42]。
演技・役作り
灯里役の葉月絵理乃は演じる上では特に役作りをすることもなく、最後まで自然体で演じることができたとしている[43]。また、あまりに自然に演じることができたため、「このままいいのか」と焦りを感じていたが、精神面で余裕が出てくると他のキャストの演技から得るものがあったと話している[44]。
愛華役の斎藤千和は灯里とアリスが前面に出る性格ではないことから愛華の言動が余計にきつく感じられるため、表面的にきつく感じられる言葉でも内面的に暖かい気持ちを持ちながら演じることを意識している。なお、監督の佐藤順一が原作を読んで愛華を見た時に斎藤のイメージが浮かんだとしており、斎藤自身も愛華が自身と似た性格だと自覚していたこともあって当初は芝居がしやすいのではと感じていたが、実際に演じてみると自身がこれまで演じたキャラクターの中でトップクラスに難しかったと話している[45]。
アリス役の広橋涼は佐藤から「言っていることはしっかりしていても、本質的には幼さを残すように」と指示を受けている。また、演じる上ではアリスが感情の起伏が少ない性格のために驚きを大袈裟に表現することができずに毎回試行錯誤を重ねている[46]。
アニメオリジナルキャラクター
アニメ版ではオリジナルキャラクターとしてアイが登場する。灯里たちを俯瞰で見ている人物が欲しいという佐藤の考えによって生み出されたキャラクターであり、デザインは原作者である天野こずえによって描かれた[7]。
オープニングテーマ
- 「ウンディーネ」(第1期:第1話 - 第12話 / 第2期:第16話 - 第17話 / 第3期:第13話)
- 牧野由依によるオープニングテーマ[29]。作詞は河井英里[28]、作曲・編曲は窪田ミナ[28]。
- 牧野は作品のイメージに沿うように「伸び伸びとした感じ」で歌唱しており、最も大切な言葉が凝縮されているサビの部分が自身のお気に入りだと話している[47]。
- 「ユーフォリア」(第2期:第1話 - 第15話、第18話 - 第26話)
- 牧野由依によるオープニングテーマ[48]。作詞は河井英里[48]、作曲・編曲は窪田ミナ[48]。
- 「スピラーレ」(第3期:第1話 - 第12話)
- 牧野由依によるオープニングテーマ[49]。作詞は河井英里[32]、作曲・編曲は窪田ミナ[32]。
エンディングテーマ
- 「Rainbow」(第1期:第1話 - 第12話 / 第2期:26話)
- ROUND TABLE feat. Ninoによるエンディングテーマ[29]。作詞・作曲は北川勝利[28]、編曲はROUND TABLEと桜井康史[28]。
- EDアニメーションにおけるコンセプトは「手描きの味」であり、それぞれのイラストは実際にヴェネツィアでの取材の際に撮影した資料を基にして描かれている[50]。
- 「夏待ち」(第2期:第1話 - 第15話)
- ROUND TABLE feat. Ninoによるエンディングテーマ[48]。作詞・作曲は北川勝利[48]、編曲はROUND TABLEと桜井康史[48]、ストリングス編曲は窪田ミナ[48]。
- 「Smile Again」(第2期:第16話 - 第25話)
- 葉月絵理乃によるエンディングテーマ[51]。作詞・作曲は妹尾武[31]、編曲は妹尾武と羽岡佳[31]。
- 「金の波 千の波」(第3期:第1話 - 第12話)
- 新居昭乃によるエンディングテーマ[49]。作詞は新居昭乃[32]、作曲は新居昭乃と保刈久明[32]、編曲は保刈久明[32]。
- EDアニメーションの演出を担当した布施木一喜は全体を通して白と青のトーンを強調した色合いにしており、さらに撮影の際には「全体が弱く発光しているような」処理を行うことで、独特な質感を出している[52]。
- 「鳥かごの夢」 (Special Navigation)
- 新居昭乃によるエンディングテーマ。作詞は新居昭乃、作曲は新居昭乃と保刈久明、編曲は保刈久明。
挿入歌
- 「バルカローレ」(第1期:第6話・第11話 / 第2期:第13話 / 第3期:第5話)
- 河井英里による挿入歌[53]。作詞は河井英里[54]、作曲・編曲は窪田ミナ[54]。
- 「シンフォニー」(第1期:第11話 - 第12話)
- 牧野由依による挿入歌[47]。作詞は伊藤利恵子[53]、作曲は北川勝利[53]、編曲は桜井康史[53]。
- 「Just For You」(第1期:第13話)
- ROUND TABLE feat. Ninoによる挿入歌。作詞は伊藤利恵子、作曲は北川勝利、編曲はROUND TABLEと桜井康史。
- 「潮騒」(第2期:第9話)
- ROUND TABLE feat. Ninoによる挿入歌[48]。作詞は伊藤利恵子[48]、作曲は北川勝利[48]、編曲はROUND TABLEと桜井康史[48]。
- 「コッコロ」(第2期:第13話、第15話)
- 河井英里による挿入歌[53]。作詞は河井英里[53]、作曲・編曲は窪田ミナ[53]。
- 「雨降花」(第2期:第17話)
- 牧野由依による挿入歌[48]。作詞は牧野由依[48]、作曲はF.GIRAUD[48]、編曲は河野伸[48]。
- 「髪とヘアピンと私」(第2期:第18話、第19話)
- 斎藤千和による挿入歌[53]。作詞は高橋舞[53]、作曲はF.GIRAUD[53]、編曲は窪田ミナ[53]。
- 「鳥かごの夢」(第3期:第7話)
- 新居昭乃による挿入歌。作詞は新居昭乃[53]、作曲は新居昭乃と保刈久明[53]、編曲は保刈久明[53]。
- 「七色の空を」(第3期:第7話)
- SONOROUSによる挿入歌[53]。作詞・作曲はSONOROUS、編曲はChoro Club、ストリングス編曲は沢田穣治(Choro Clubプロデュース)。
- 「ルーミス エテルネ」(第3期:第9話)
- 広橋涼による挿入歌[53]。作詞・作曲・編曲は窪田ミナ。
- 「横顔」(第3期:第12話 - 第13話)
- 牧野由依による挿入歌[53]。作詞・作曲は伊藤利恵子[53]、編曲は桜井康史と伊藤利恵子[53]。
- 「明日、夕暮れまで」
- 葉月絵理乃による挿入歌[53]。作詞は伊藤利恵子、作曲・編曲は北川勝利、ストリングス編曲は桜井康史(ピアノ演奏:妹尾武)。
売上
DVD
2007年6月時点で「ARIA」シリーズのDVD総売上は30万本を記録している[55]。
BD
「ARIA The ANIMATION Blu-ray BOX」の初週売上は14,336枚(週間BDランキング4位)を[56]、「ARIA The NATURAL Blu-ray BOX」の初週売上は13,102枚(同ランキング5位)を[57]、「ARIA The ORIGINATION Blu-ray BOX」の初週売上は12,619枚(同ランキング3位)をそれぞれ記録している[58]。
批評
ライターの杉本穂高は本作を「日常系アニメを代表する名作」としており、ネオ・ヴェネツィアの美しい情景と優しい登場人物たちによる心地よい空間にずっと浸っていたくなると評している[1]。
宝島社発行の『このアニメがすごい!2007』では第2期「ARIA The NATURAL」のレビューが以下のように掲載されている。
『ARIA The NATURAL』では若干ファンタジー色が強くなり、ファーストシリーズ同様の人間ドラマを期待していたファンからはちょっと予想外だったという話も聞きますが、猫の妖精ケット・シーにまつわるエピソードなど、私を含め原作ファンが心待ちにしていたエピソードが満載で、総感動量(または涙腺直撃率)ではセカンドシリーズが遥かに前期を上回っていると思われます。 — Nob[59]
映画評論家の増當竜也はウンディーネの先輩後輩といった関係性によるエピソードを除けば特にドラマティックなエピソードは存在しないが、何気ない日常シーンが秀逸な画と音の融合を得て視聴者に至高の癒しをもたらしていると評している[4]。また、増當は本作では敵や悪人といった人物は全く登場せず、それどころが「ほとんどの登場人物たちが慈愛豊かにウンディーネをめざすヒロイン少女たちを見つめ続け、その眼差しに助けられながら、彼女たちは少しずつ成長していく」としており、これがアニメファンのみならず若い世代の女性からも指示されている要因だと評している[2]。
アニメ評論家の藤津亮太は2016年にアキバ総研に寄せたコラムの中で『ARIA The ANIMATION』について言及しており、現在の深夜アニメにおいて「ゆったりとした時間」の作品の制作が行われている背景には本作のヒットが少なからず影響しているのではないかと推察している。また藤津曰く、2000年前後に「ゆったりとした時間」の作品が増えたこともあったもののそれも次第に少なくなっていったが、この流れを一変させたのが本作だったと述べている[60]。
ランキング・人気投票
テレビ朝日による投票企画「芸能界アニメ通が集結!徹底調査!! 好きなアニメランキング100」では第1期が63位にランクインしている[61]。
2006年の全アニメ作品を対象にした「このアニメがすごい!大賞2007」では第2期「ARIA The NATURAL」が第17位にランクインしている[62]。
アニメグランプリでの結果は以下の通り。
年 | セレモニー | 部門 | 対象 | 結果 | 出典 |
---|---|---|---|---|---|
2006 | 第28回アニメグランプリ | グランプリ作品部門 | ARIA The ANIMATION | 12位 | [63] |
女性キャラクター部門 | 水無灯里 | 15位 | [64] | ||
2007 | 第29回アニメグランプリ | グランプリ作品部門 | ARIA The NATURAL | 13位 | [65] |
女性キャラクター部門 | 水無灯里 | 18位 | [66] | ||
2009 | 第31回アニメグランプリ | グランプリ作品部門 | ARIA The ORIGINATION | 13位 | [67] |
サブタイトル部門 | その 新しいはじまりに… | 16位 | [68] |
2021年10月25日から11月10日にかけて公式が好きなエピソードを募集するファン投票企画を行い、同年11月18日に以下のような結果が発表された[69]。
順位 | サブタイトル |
---|---|
1 | 第1期第11話「その オレンジの日々を…」 |
2 | 第3期第9話「その オレンジの風につつまれて…」 |
3 | 第3期第13話「その 新しいはじまりに…」 |
4 | 第3期第5話「その おもいでのクローバーは…」 |
5 | 第3期第4話「その 明日を目指すものたちは…」 |
6 | 第2期第2話「その 宝物をさがして…」 |
7 | 第3期第12話「その 蒼い海と風の中で…」 |
8 | ARIA The CREPUSCOLO |
9 | 第3期第6話「その 素敵な課外授業に…」 |
10 | 第2期第16話「その ゴンドラとの別れは…」 |