リー環
が冪零 (nilpotent) であるとは、次の同値な条件のいずれかが成り立つことをいう[1]。
- 十分大きな
に対して
となる。
- ここで、
は降中心列とした。則ち、
とした。
- 十分大きな
に対して
となる。
- ここで、
は昇中心列とした。則ち、
として、
に対して
は商写像
に関する
の中心の逆像とする。
- イデアルの減少列
で、各
に対して
を満たすものが存在する。
- イデアルの減少列
で、各
に対して
かつ
となるものが存在する。
- 十分大きな
に対して、任意の
が
を満たす。
- 任意の
に対して
は冪零である。
最後の条件が他の条件から従うことは冪零表現に関するエンゲルの定理の系である[2]。