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アイドル声優の何が悪いのか? アイドル声優マネジメント
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『アイドル声優の何が悪いのか? アイドル声優マネジメント』(アイドルせいゆうのなにがわるいのか? アイドルせいゆうマネジメント)とは、日本の声優事務所・スタイルキューブの社長である、たかみゆきひさ(野口隆行)著の書籍である。2023年11月21日に星海社新書より刊行された[1]。
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概要
『アイドルマスター』『ラブライブ!』『ウマ娘 プリティーダービー』などといった作品の登場により、かつて裏方だった声優が、声優としての活動と並行して、歌や踊りといったライブイベント等への出演はもちろん、ソロデビューやユニット・グループを組んでの音楽活動など、声優のアイドル化、いわゆる「アイドル声優」が、すでに珍しくなくなっていった[2][1]。しかし、それに伴いアイドル・タレント的な活動を行っている声優の活動休止が相次いでいる[3][4]。この事態に、著者のたかみゆきひさは「声優の急速なアイドル化/タレント化に声優業界の体制が追いついておらず、大きな問題に直面しています」と現状の声優業界のマネジメントに警鐘を鳴らす[1][5]。
→「声優#現状」も参照
本書では、声優のアイドル化がなぜ進んだのか、その背景にある業界の構造的な問題や、声優の活動形態の変化、そしてそれに対するマネジメントの課題などを芸能界の視点から解説[6]。また、小倉唯[注 1]、石原夏織[注 1]、伊藤美来、豊田萌絵といった、自身が経営する声優事務所・スタイルキューブの声優をプロデュース、マネジメントしてきた過程を振り返りながら、声優業界に必要なこと、声優業界全体の発展に繋がるような、新しいマネジメントのあり方を提案している。
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目次
- はじめに[8]
- 現代はアイドル/タレント化した声優の時代
- 声優の活動休止はなぜ続くのか?
- 声優業界のシステムエラー
- 新しい声優業界のために
- 声優/マネージャーになりたい人へ
- 第1章 アイドル化/タレント化した声優と業界の現在地
- 声優は役者業/声優業だけで食えるのか
- 声優業で20万円稼ぐとしたら?
- 声優のギャランティーはランク制
- アニメのアフレコだけで食うのは不可能!
- 声優事務所がやっていくには?
- アニメだけでは事務所も経営不可能!
- 声優業界と芸能界の差
- 声優事務所は実質エージェント契約
- 変わる声優像
- 声優事務所のリソース不足
- 未成年の声優の増加とノウハウの不足
- しわ寄せの矛先は......
- 誰も悪くないがゆえの難問
- 空気は劇的に変えられない
- 声優業界と芸能界のハイブリッドを目指して
- 既存の業界はいかに変われるか?
- カウンセラーとしての声優事務所
- 架空の悪を作らない
- 第2章 スタイルキューブが考える「アイドル声優」とは
- 前史声優業界への第一歩
- 露出慣れしていない声優業界
- アップフロントをパートナーに
- アップフロントとアニメ事業
- 株式会社アップフロントスタイル設立
- ハロプロタレントを声優へ
- ソロでも活躍できるタレントを
- オーディション開催へ
- 小倉唯との出逢い
- 声優育成のためのライブ開催[注 2]
- アイドルカルチャーを力に
- 個性を殺さない努力とジレンマ
- 才能にあわせたレッスンを
- 基礎レッスンを過度に重視しない
- スターは効率的に生産できない
- アイドルは盆栽
- ゆいかおり誕生
- 初音ミクのモーションアクター
- アイドル声優のモデル
- 苦戦したゆいかおりと小倉唯のソロデビュー[注 4]
- アニメ製作委員会の意義
- 芸能界のメソッドを声優界へ活かす
- 第3章 声優/声優事務所のお仕事案内
- 二〇二三年の声優=タレント
- アイドル声優化のポイントは?
- 声優像を振り返る
- 歌手、そしてアイドルへ
- アイドル声優の業務
- 自主性が肝心
- 興味を持つことからスタート
- メディア露出の是非
- 仕事と休息のバランス
- スケジュール管理は難問
- 声優にあわせた組織編成とは?
- スタイルキューブの新体制
- 声優をコンテンツとして展開する
- さらなる未来へ向けて
- 第4章 声優志望者向け新人研修!
- 「正解」にする生き方
- 芸能界は芸能「海」である
- 声優業「海」はどんな海?
- 個人主義のバランス
- 「役者」から「俳優」へ
- 企画の中心になれる「俳優」へ
- プロの自覚
- 「気づく」から「悟る」へ
- 本質を考えるテスト
- 「なぜ?」と考えない
- 台本の本質を読み解く
- 本質を見抜く訓練を
- エンタメの本質とは?
- 達成感の大切さ
- 価値の本質
- 第5章 新たな声優像を求めて
- おわりに
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掲載サイト
本書より抜粋された部分がネット記事として、以下のニュースサイトに提供されている。
- 「ギャラ配分は声優が8割、事務所が2割」それでも新人声優が「食っていく」のが難しすぎるワケ(第1章, pp. 21–27.)
- 「声の仕事だけでは事務所経営も不可能!」声優事務所の社長が「アフレコ以外の仕事をどんどんやるべき」と語る真意(第1章, pp. 27–32.)
- 「アフレコによる収入だけでは食っていけない」声優が「アイドル・タレント化」してしまった特殊事情(第1章, pp. 34–41.)
- 「アイドル化した人気声優ほど衰弱しやすい」“活動休止する声優”が急増した「2つの理由」(第1章, pp. 42–48.)
- 進む「声優のタレント化」の裏でかなりマズイ状況に…続く活動休止に倒れるマネージャー。真面目な子ほど追いつめられる声優業界に未来はあるか(はじめに, pp. 4–10.)
- メジャーになるに従い「芸能界の闇」と向き合い始めた声優業界。浮かび上がるカネと女性問題…流れをせき止めないのが本当に正解か(第1章, pp. 52–57.)
- 「テレビに出たから良いというのはわりと幻想」ダンスに楽器、SNS…タレント的業務が増え続ける「アイドル声優」が生き残るのに不可欠なものとは(第3章, pp. 111–117.)
- 声優が心身を壊して活動休止…声優と事務所の双方に不満が募る「不幸な事態」(第1章, pp. 36–49.)
- アイドル小倉唯はなぜ人気アイドル声優になれたのか?事務所社長が「アイドルは盆栽」と語る理由(第2章, pp. 86–95.)
- 「昔の声優は裏方だったのに、最近は変わってしまった」が大間違いなワケ(第3章, pp. 103–111.)
脚注
外部リンク
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