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アメジストニシキヘビ

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アメジストニシキヘビ
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アメジストニシキヘビ(学名:Simalia amethistina)は、ニシキヘビ科に分類されるヘビの一種。以前はオマキニシキヘビ属に分類されていた。インドネシアパプアニューギニアに分布する。爬虫類愛好家に人気があり、パプアニューギニア在来種としては最大のヘビである。2000年まではより大型のオーストラリアヤブニシキヘビ英語版が本種の亜種と考えられていたが、系統解析に基づき別種とされた。以前まではオーストラリア最大のヘビとされていたが、現在の分類ではオーストラリアには分布していない[2]

概要 アメジストニシキヘビ, 保全状況評価 ...
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分類と名称

以前はオマキニシキヘビ属に分類され、5つの亜種が認識されていた。モルッカ諸島には M. a. tracyae が、タニンバル諸島にはより小型の亜種である M. a. nauta が、セラム島には M. a. clastolepis が、パプアニューギニア本土とその近隣の沖合の島々には M. a. amethistina が、オーストラリアには M. a. kinghorni が分布していた[3]アメリカ生物学者であるマイケル・ハーベイらは、種複合体を調査し、シトクロムbの配列と形態の分岐論的解析に基づき、5つの亜種を別々の種とした[4]。2014年にグラハム・レイノルズらによって行われた核遺伝子ミトコンドリアDNAの分岐論的解析では、ハルマヘラニシキヘビ英語版、アメジストニシキヘビ、セラムニシキヘビ英語版の独自性が支持されたが、オーストラリアヤブニシキヘビとタニンバルニシキヘビ英語版については、独自性は確実ではなかった[5]

McDiarmidら(1999)によると、種小名 amethystina はDaudin(1803)に従っており、これは誤りであるとされる[6]。種小名の amethistina は、鱗にある乳白色のアメジストのような光沢に由来する[7]インドネシア語では「sanca permata」と呼ばれる。

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分布と生息地

インドネシアマルク諸島タニンバル諸島バンダ諸島カイ諸島アル諸島ミソール島サラワティ島ニューギニア西部およびチェンデラワシ湾に位置するビアク島ヌンホル島ヤペン島スピオリ島英語版パプアニューギニア本土およびウンボイ島ビスマルク諸島トロブリアンド諸島ダントルカストー諸島ロッセル島英語版ルイジアード諸島などに分布する。模式産地は不明である[6]

インドネシアでは主に熱帯雨林に生息し、温暖で湿潤かつ、水源が豊富な生息地を好む。ニューギニアでは主に開けた低木地帯に生息する[7]

形態

大型個体は全長4mに達し、全長5.5mという例外的な記録がある。オーストラリアヤブニシキヘビよりも小型だが、全長6m、体重は最大27kg[8]、場合によっては30kgに達することもあるという。ただし、この記録はオーストラリアヤブニシキヘビのものである可能性が高い[9]

体中央部の体鱗列数は39-53列である。後方の下唇板6-7枚には、熱を感知するピット器官がある[10]。体形はやや細長く、尾が長い。体色は変異が大きく、明瞭な斑紋を持つ個体もいれば、斑紋が無い個体もいる。体色は黄色から褐色である。体色や斑紋には地域差が大きい[7]

生態

一般的にコウモリネズミポッサム、その他の小型哺乳類を捕食する[11]。大型個体は川岸で獲物を待ち、水を飲みに来たワラビークスクスを捕らえる。爬虫類ブタを食べることもある。繁殖形態は卵生で、産卵数は5-21個[7]

人間との関係

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。大型種のうえに非常に神経質で、攻撃的で人に慣れにくい。そのため動物愛護法によって特定動物に指定され、飼育には地方自治体の許可が必要[12]

出典

参考文献

関連項目

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