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イトマキフグ

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イトマキフグ
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イトマキフグ(糸巻河豚、学名Kentrocapros aculeatus)は、イトマキフグ科に属する海水魚の一種。北西太平洋から中部太平洋にかけて分布する。

概要 イトマキフグ, 保全状況評価 ...
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分類と名称

1782年にオランダ博物学者であるマールテン・ホッタインによって Ostracion cubicus aculeatus として記載され、タイプ産地は長崎県とされた[3]。1787年にカール・ツンベルクは日本から Ostracion hexagonus を記載し、1855年にヨハン・ヤーコプ・カウプ英語版Aracana 属の亜属として O. hexagonus のみが含まれる Kentrocapros を設立した。O. hexagonus は現在本種のシノニムとされているため、本種は自動的にイトマキフグ属の模式種となっている[3][4]

属名は「kentro (棘)」と「capros (イノシシ)」を組み合わせたものである。本種の体側面にある棘と、19世紀にその姿から「seapigs」と呼ばれていたことに由来する可能性がある。種小名は「棘のある」または「尖った」を意味し、体側面の棘状の隆起を示している[5]

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形態

断面は六角形で、体は固い甲板で覆われる。甲板の両側には3つの隆起があるが、背側と腹側の隆起は無い。両側の上部隆起の中央には平らな棘があり、中央の隆起の後部近くに1つ、下部隆起の中縁に5つ、斜めの棘がある。後部にも平らな三角形の棘ともう一本の棘がある。尾柄には5つまたは6つの独立した板状の鱗がある。背鰭と臀鰭は基部が短く、体の後方に位置している。体色は背側が灰褐色、腹側が黄色で、背側には瞳孔と同程度の直径の茶色の斑点が多数ある[6][7]。体長は13cmに達する[2]。背鰭軟条は10-13本[7]、尾鰭の主鰭条は11本、臀鰭軟条は10-11本あり、背鰭と臀鰭の後方には甲板が達しない。

分布と生息地

韓国済州島から日本の名取市富山湾小笠原諸島台湾中国東シナ海ジョンストン環礁ハワイ諸島に分布する。水深99-298mとやや深い岩場や砂泥底に生息する底魚である[1][2]。日本では福島県以南の太平洋側、山口県から九州にかけての日本海ー東シナ海側で見られる[7]

人との関わり

肉は無毒であるが、食用として利用されることはない[8]

出典

参考文献

関連項目

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