トップQs
タイムライン
チャット
視点

ウゥルカーヌス

ローマ神話に登場する火の神、鍛冶神 ウィキペディアから

ウゥルカーヌス
Remove ads

ウゥルカーヌス: Vulcānus)は、ローマ神話に登場する[1]。後にギリシア神話の鍛冶神ヘーパイストスと同一視される[1]ウルカーヌス[2]ウルカヌス[3]とも表記される。ウォルカーヌスVolcānus[2]ムルキベルMulciber[1]とも呼ばれ、英語読みのヴァルカン: Vulcan)でも知られる。「バルカン砲[4]「ボルケーノ」(火山[5]の語源でもある。

概要 ウゥルカーヌス, 住処 ...

ロームルスあるいはサビーニー人の王タティウスが信仰を始めたという[1]。祭日は8月23日のウゥルカーナーリア(Vulcānālia)であった[1]

ウゥルカーヌスの神話はほとんどがヘーパイストスのものであり独自の神話は残っていない[6]

Remove ads

語源

ウゥルカーヌスの語源には複数の説があるが、どれも確実なものではない。

一般的に受け入れられているのはヴェーダ語の várcas 「輝き」、アヴェスター語の varəčah 「力、エネルギー」と同じインド・ヨーロッパ祖語に由来するというものである。várcas はウゥルカーヌスと同じ火の神アグニや太陽神スーリヤの持ち物であるとされた。

ほかにはエトルリアの神ウォルカヌスに由来するという説、前ギリシア文明期のクレタ島の神ウェルカノス(Ϝελχανος)に由来するという説もあるが、どちらも意味的・神話学的にウゥルカーヌスと共通点がなく、偶然の一致である可能性が高い。

またオセット人ナルト叙事詩に登場する鍛冶神クルダレゴン(Kurdalægon)の方言形 Kurdalæwærgon を分解して得られる wærgon には「狼」という意味があり、そしてウゥルカーヌスと音声上一致するという説もある。しかしこれにしても、ウゥルカーヌスが鍛冶の神であるのはヘーパイストスに関連付けられて以降であり、ウゥルカーヌスと狼とは何の関係もない。

Remove ads

ガリアのウゥルカーヌス

東ローマ帝国の歴史家ヨルダネスは著書『ローマ人英語版』において、ガリアの鍛冶神を指して「ウゥルカーヌス」と呼んでいる。アイルランドゴヴニュウェールズゴヴァノン英語版と同源の、現在では名前の失われたガリアの鍛冶神に対して与えられたローマ名がウゥルカーヌスである[7]とも、単にローマのウゥルカーヌスがガリアを席巻した結果、元来のガリアの鍛冶神は消え去った[8]とも考えられる。

脚注

参考文献

外部リンク

Loading related searches...

Wikiwand - on

Seamless Wikipedia browsing. On steroids.

Remove ads