エッシェンモーザー塩

エッシェンモーザー塩(Eschenmoser's salt)またはヨウ化ジメチルメチリデンアンモニウム(dimethylmethylideneammonium iodide)は、RCH₂N(CH₃)₂型の誘導体を作るために用いられる、強力なジメチルアミノメチル化剤である^[1][2]。エノラート、シリルエノールエーテル、さらに酸性のケトンまでを効率的にジメチルアミノメチル化することができる。このような第三級アミンができると、さらにメチル化されて、塩基による脱離反応を受け、メチル化されたケトンになってしまう。塩は、名前の由来にもなったスイスの有機化学者アルバート・エッシェンモーザーが初めて作成した^[3]。

エッシェンモーザー塩
IUPAC名 Dimethylmethylideneammonium iodide
識別情報
CAS登録番号	33797-51-2
3D model (JSmol)	Interactive image Interactive image
ChemSpider	2006292
ECHA InfoCard	100.046.968
PubChem CID	2724133
CompTox Dashboard (EPA)	DTXSID10369115
InChI InChI=1S/C3H8N.HI/c1-4(2)3;/h1H2,2-3H3;1H/q+1;/p-1  Key: VVDUZZGYBOWDSQ-UHFFFAOYSA-M  InChI=1/C3H8N.HI/c1-4(2)3;/h1H2,2-3H3;1H/q+1;/p-1 Key: VVDUZZGYBOWDSQ-REWHXWOFAW
SMILES C[N+](C)=C.[I-] [I-].[N+](=C)(C)C
特性
化学式	C3H8NI
モル質量	185.01 g/mol
外観	無色の吸湿性結晶
融点	116 °C, 389 K, 241 °F
水への溶解度	分解
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。