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チャンピオンズマイル (VRC)

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チャンピオンズマイル (VRC)
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チャンピオンズマイル(Champions Mile)は、オーストラリアで行われる競馬の競走である。

概要 チャンピオンズマイル Champions Mile, 開催国 ...

2015年に発表された国際競馬統括機関連盟(IFHA)による「世界のトップ100GIレース」では、全カテゴリー総合で96位、距離別カテゴリーでは芝マイル部門の30位にランクされた[2]

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概要

オーストラリア・ビクトリア州メルボルンでは春[注 1]メルボルンスプリングレーシングカーニバルと呼ばれる一連の競馬開催があり、フレミントン競馬場では毎年11月上旬に「フレミントンスプリングカーニバル開催」が行われる。[3]

主催するのはヴィクトリアレーシングクラブ(VRC,Victoria Racing Club)で、数日間の開催中に、オーストラリア最大のレースとされるメルボルンカップをはじめ、様々な大レースが行われる。[3][4]

3歳以上のサラブレッドによる1600メートルのハンデキャップ競走で、2014年時点ではG1に格付けされており、賞金総額は100万豪ドルである。[4]

解説

要約
視点

この競走は1881年に創設されたコバーグステークス(Coburg Stakes)を起源とする。コバーグ(en:Coburg, Victoria)はメルボルン郊外の地名である。コバーグステークスは1 1/8マイル(約1810メートル)の競走で、しばらくして1マイル(約1609メートル)に短縮になった。[4]

1919年から約40年間はカンタラステークス(Cantala Stakes)の名称で行われた。その後も何度も名称が変わっているが、「カンタラステークス」の名前は最も長く使用された名前であり、1998年から「エミレーツステークス」に改称したあとも、しばしば「カンタラステークス」の名称が用いられている。血統や成績の国際的な共通規格を定める国際セリ名簿基準書では2014年時点で「カンタラステークス」と登録されている[1]

1960年代に、オーストラリアの大手賭博会社タタソールズ(Tattersall's)の創設者ジョージ・アダムス(George Adams、1839-1904)を記念して、「ジョージ・アダムズ記念」に改称した[3]。この際にスポンサーとして多額の賞金を提供したことで、ジョージ・アダムズ記念はフレミントンスプリングカーニバルの中でも重要な競走に位置づけられるようになった[3]。この時期、アクアニタ(Aquanita)、ウェノナガール(Wenona Girl)、ストームクイーン(Storm Queen)、ヴェイン(Vain)といった、オーストラリアの名馬が相次いで勝っており、この競走の黄金期を築いた[3]

1980年代半ばからは数年おきに頻繁にスポンサーが変わり、その都度レースの名称も変わっている。1980年代の終わりには、ジャパンカップで来日して好成績をおさめたベタールースンアップやシャフツベリーアヴェニューがこの競走を勝っているが、当時は「ホンダステークス」という名称だった。[4]

1998年からは中東系のエミレーツ航空がスポンサーとなり、「エミレーツステークス」の名称で開催された。同社はフレミントンスプリングカーニバル全体のスポンサーでもあり、開催中の目玉レースであるメルボルンカップも「エミレーツメルボルンカップ」という名称で行われている。いずれの場合も、興行上はこれらの名称だが、競走成績書や血統書、セリ名簿に記載する際には国際セリ名簿基準書に登録された名称を用いることになっており、2014年の場合、そちらでは「カンタラステークス」になっている。[1][3][4]

2016年は再び「カンタラステークス」に名称が変更されたが、翌2017年から2年間は「ケネディマイル」の名称で開催された。2019年からは「ケネディカンタラ」に名称が変更された。2022年からは「ケネディチャンピオンズマイル」に名称が変更された。

フレミントンスプリングカーニバル開催の初日にあたる土曜日を「ヴィクトリアダービーデー」と言っており、カンタラステークスはヴィクトリアダービーデーの目玉競走になっている[4]。ヴィクトリアレーシングクラブが主催する競馬開催の中ではシーズン終盤のG1であり[注 2]、オーストラリアでも有数の高額賞金である100万豪ドルを目指し、国内外の一流競走馬が集まってくる。[4]

フレミントン競馬場のゴール前の直線は453メートル[5] と長く、これを克服する高い能力が必要とされており[4]、2012年から2014年の3年間のレーティングに基づくランキングでは、芝走路のマイル部門で世界30位、全部門総合で世界96位のハイレベルな競走とされている[2]。シドニーで行われるエプソムハンデキャップ(Epsom Handicap,ロイヤルランドウィック競馬場・G1・1600メートル)を筆頭に、ムンガステークス(Moonga Stakes、コーフィールド競馬場・G3・1400メートル)、フライトステークス(Flight Stakes)、トゥーラクハンデキャップ(Toorak Handicap)などが主要な前哨戦を形成している[4]

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歴史

競走名の変遷

  • 1881–1918 - Coburg Stakes
  • 1919–1959[注 4] - Cantala Stakes
  • 1960[要検証]–1984 - George Adams Handicap
  • 1985–1988 - Ampol Stakes
  • 1989–1992 - Honda Stakes
  • 1993–1995 - Nissan Stakes
  • 1996–1997 - Chrysler Stakes
  • 1998-2015 - Emirates Stakes
  • 2016 - Cantala Stakes
  • 2017-2018 - Kennedy Mile
  • 2019–2021 - Kennedy Cantala
  • 2022–現在 - Kennedy Champions Mile

距離の変遷

  • 1881–1894 - 118 マイル (約1810メートル)
  • 18951971 - 1 マイル (約1609メートル)
  • 19721993 - 1600 メートル
  • 1994 - 1616 メートル
  • 19952005 - 1600 メートル
  • 2006 - 1610 メートル
  • 2007現在 - 1600 メートル

格付けの変遷

  • 18811978 - Principal Race
  • 1979 - 現在 - G1

歴代優勝馬

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1932年の優勝馬デニスボーイ(Denis Boy)
  • 表中の「*」は日本輸入馬を示す。(国際競走出走のため一時的に輸入されたものも含む。)
  • 「PR」はPrincipal Raceの略。
  • 1マイル1/8は約1810メートル、1マイルは約1609メートルに相当。オーストラリアは1970年代にヤード・ポンド法からメートル法へ移行した。
さらに見る 年, 競走名称 ...

各年結果の出典

  1. 1983result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  2. 1984result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  3. 1985result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  4. 1986result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  5. 1987result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  6. 1988result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  7. 1989result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  8. 1990result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  9. 1991result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  10. 1992result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  11. 1993result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  12. 1994result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  13. 1995result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  14. 1996result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  15. 1997result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  16. 1998result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  17. 1999result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  18. 2000result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  19. 2001result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  20. 2002result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  21. 2003result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  22. 2004result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  23. 2005result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  24. 2006result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  25. 2007result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  26. 2008result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  27. 2009result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  28. 2010result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  29. 2011result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  30. 2012result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  31. 2013result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  32. 2014result breednet.com. 2015年3月19日閲覧
  33. 2015result breednet.com. 2015年11月8日閲覧
  34. 2016result breednet.com. 2016年10月29日閲覧
  35. 2017result breednet.com. 2017年11月4日閲覧
  36. 2018result breednet.com. 2018年11月3日閲覧
  37. 2019result breednet.com. 2019年11月2日閲覧
  • 1881年から1981年までの勝馬は[4] に拠る。
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脚注

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