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電子雪崩
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電子雪崩 (でんしなだれ、英: electron avalanche)とは強い電場の中で自由電子が別の原子(または分子)と衝突する際に複数個の新たな電子が叩き出され、これが電場で加速されてさらに別の原子と衝突して電子をさらに叩き出すことにより指数関数的に電子数が増える現象。雪山の雪崩の発生メカニズムになぞらえて命名された。電子なだれとも書く[1]。一般的に気体中で観察される絶縁破壊現象であるが、液体や固体でも起こり得る。特に半導体素子内で起きるものをアバランシェ降伏と呼ぶ。
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電子雪崩の発見
→「タウンゼント放電」も参照
電子雪崩は、ジョン・シーリー・エドワード・タウンゼントにより発見され、1897年から1901年の同氏の著作にて公表された(タウンゼント放電)。彼は、ガスを封入し、任意に間隔を調整できる平行平板電極の陰極にX線を照射し、X線による光電効果により電子の放出を強制的にさせたチャンバーの下でガス中を流れる暗流についての測定を行った。彼は暗流の測定において、プレート間の距離を変化させた際、一定の印加電圧に対し指数関数的に10桁以上変化する電流を観測した。彼はまた低圧の気体中において火花放電を起こすのに必要な電圧よりもはるかに低い電圧で気体がイオン化し、気体の圧力がチャンバーを流れる電流値に影響することも発見した。この実験結果は、照射されたガスの間を通り抜ける暗流の値における従来の説を覆したものであった[2]。
自然現象および人工的応用
電子雪崩を利用することによって、入力が非常に小さくても反応する計測機器を作ることが出来る。 これを利用してガス検知器や放射線検知器など極微量であっても有害な物を検出する装置に広く応用されている。
電子雪崩を利用した機器
脚注
関連項目
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