オゾン化セシウム

オゾン化セシウム(Caesium ozonide)は、酸素の豊富なセシウムの化合物である。オゾン化物であり、オゾン化物陰イオン(O₃^-)を含む。オゾンと超酸化セシウムの反応により形成される^[2][3]。

${\displaystyle {\ce {CsO2 + O3 -> CsO3 + O2}}}$

オゾン化セシウム

不純物として超酸化セシウムを含むオゾン化セシウム
物質名
IUPAC名 Caesium ozonide
識別情報
CAS登録番号	12053-67-7
3D model (JSmol)	Interactive image
InChI InChI=1S/Cs.HO3/c;1-3-2/h;1H/q+1;/p-1 Key: SLQRFWQASSLHIF-UHFFFAOYSA-M
SMILES [Cs+].[O-]O[O]
性質
化学式	CsO3
外観	ダークチェリー色粉末[1]
密度	3.19 g/cm3[1]
融点	85 °C (185 °F; 358 K) (分解)
関連する物質
その他の 陰イオン	フッ化セシウム 塩化セシウム 臭化セシウム ヨウ化セシウム
その他の 陽イオン	オゾン化ナトリウム オゾン化カリウム オゾン化ルビジウム
関連するセシウム 酸化物	酸化二セシウム 一酸化セシウム 過酸化セシウム 二酸化三セシウム 超酸化セシウム
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。

空気中で水と激しく反応し、水酸化セシウムを形成する^[3]。

${\displaystyle {\ce {2 CsO3 + H2O -> 2CsOH + 5/2O2}}}$

70-100℃に加熱すると、急速に分解して、超酸化セシウムになる^[3]。実際は、この化合物は準安定であり、ゆっくりと超酸化セシウムに分解するが、-20℃で保存すると、数か月はそのまま保たれる^[4]。

約8℃以上では、結晶構造は塩化セシウム型であり、塩化物イオンの位置をオゾン化物が占める。より低い温度では、結晶構造は空間群P2₁/cのオゾン化ルビジウム型に変わる^[2]。