オルリスタット

肥満治療薬 ウィキペディアから

オルリスタット

オルリスタット(Orlistat、オーリスタットオリスタットとも)は、肥満治療薬の一種である。世界ではロシュからXenical(ゼニカル)、グラクソ・スミスクラインからAlli(アライまたはアリ)の商品名で販売されている。日本では大正製薬がダイレクトOTCとして、2023年2月17日に厚生労働省から製造承認を受け[2][3]、アライ(alli)の商品名で販売。類薬にセチリスタットがある。

概要 IUPAC命名法による物質名, 臨床データ ...
オルリスタット
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IUPAC命名法による物質名
臨床データ
ライセンス EMA:リンクUS FDA:リンク
胎児危険度分類
    法的規制
    薬物動態データ
    生物学的利用能わずか[1]
    血漿タンパク結合>99%
    代謝GI tract
    半減期1〜2時間
    排泄
    データベースID
    CAS番号
    96829-58-2
    ATCコード A08AB01 (WHO)
    PubChem CID: 3034010
    DrugBank APRD00255
    ChemSpider 2298564
    KEGG D04028
    化学的データ
    化学式
    C29H53NO5
    分子量495.735 g/mol
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    アメリカ合衆国における治験の結果、1年間の投与により5%の体重減少が見られた成人が60%、10%の体重減少が見られた成人が27%であった[4]。一方、偽薬群では5%体重減少が31%、10%体重減少が11%であった。なお、食欲は抑制しない。

    経口服用により内のリパーゼに作用し、結果的に腸管からの脂肪吸収を阻害する。吸収されなかった脂肪は、大便として肛門を介して排泄される。

    副作用

    脂溶性ビタミンであるビタミンADEKβカロテンの吸収も阻害されるので、これらビタミン類の摂取量を増やす必要がある。特に、βカロテンとビタミンEでは、血漿中濃度が統計的に有意に減少したため、オルリスタットとともに、毎日脂溶性ビタミン補助剤を服用するように、という勧告をアメリカ食品医薬品局(FDA)は支持している。

    また、上記のように多くの脂肪が排泄されるため、ワックスエステルを多く含むバラムツアブラソコムツを喫食した際のように、脂肪が肛門から漏れ出したり、便意が制御できなくなるという問題もある[5]

    出典

    脚注

    外部リンク

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