カンフェン

カンフェン（英: Camphene）は、二環性モノテルペンの一種。水には極めて難溶であるが、エーテルには溶ける^[3]。刺激臭があり、室温で揮発する。天然にはテレビン油、ヒノキ油、樟脳油、シトロネラ油、ネロリ油、ジンジャーオイル、およびカノコソウの精油の微量成分として含まれる。工業的には、α-ピネンを触媒により異性化して製造される。

カンフェン Camphene[1][2]
IUPAC名 2,2-dimethyl-3-methylene-bicyclo[2.2.1]heptane
識別情報
CAS登録番号	79-92-5
3D model (JSmol)	Interactive image
ChEBI	CHEBI:3830
ChemSpider	6364
ECHA InfoCard	100.001.123
EC番号	201-234-8
KEGG	C06076
PubChem CID	6616
UNII	G3VG94Z26E
CompTox Dashboard (EPA)	DTXSID8026488
InChI InChI=1S/C10H16/c1-7-8-4-5-9(6-8)10(7,2)3/h8-9H,1,4-6H2,2-3H3  Key: CRPUJAZIXJMDBK-UHFFFAOYSA-N  InChI=1/C10H16/c1-7-8-4-5-9(6-8)10(7,2)3/h8-9H,1,4-6H2,2-3H3 Key: CRPUJAZIXJMDBK-UHFFFAOYAL
SMILES C1(=C)C(C)(C)C2CC1CC2
特性
化学式	C10H16
モル質量	136.24 g/mol
外観	無色の固体
匂い	樟脳臭[3]
嗅覚閾値	0.88ppm[4]
密度	0.842 g/cm3
融点	45-46℃
沸点	159 °C, 432 K, 318 °F
水への溶解度	0.0004g/100 ml(20℃)[5]
危険性
引火点	40℃
安全データシート (SDS)	ICSC 1704
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

用途

主として香粧品原料や食品香料として利用される。なお19世紀半ばまでランプ用燃料として使われたのは当項目のCampheneではなく精製テレビン油とアルコールの混合物となるランプ用燃料Camphine（en:Camphine)であるので混同に注意。

安全性

日本の消防法では危険物第2類に分類される^[3]。引火性があり、水生生物に対して強い毒性を持つ^[5]。

カンフェンが含まれる植物

• トロピカル・クロッカス (Kaempferia rotunda)  ^[6]
• クネイ・ペペト (Kaempferia angustifolia)  ^[6]