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サクラツツジ
ツツジ科の植物の一種 ウィキペディアから
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サクラツツジ(桜躑躅、学名:Rhododendron tashiroi)[1]はツツジ科ツツジ属の常緑低木。沖縄方言名はヤマザクラ、ヤマジャックヮ[2]またはヤマザックヮ[3]。沖縄県国頭村の村花[4]。種小名はホロタイプの採集者で、明治時代に南西諸島で広く動植物の調査を行い、熱帯農業(特に林業)の発展に貢献した植物学者および民俗学者の田代安定への献名[5]。高知県絶滅危惧IA類[6]、佐賀県絶滅危惧I類[7]。

(2025年2月 沖縄県東村)

(2025年2月 沖縄県東村)

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特徴
高さ2–5 m。樹幹は凹凸が激しく複雑な形状を呈する。葉は長さ3–8 cmの楕円形または長楕円形で葉先は尖り、枝先に3枚が輪生、または2枚が対生する。葉表は初め褐色の粗い毛があるが、後にほぼ無毛となる。葉柄や若枝は長い毛が多い。花は径4–5 cmの淡桃色~白色で枝先に2–3個つき、花冠は漏斗型で5枚に裂ける。上向き3裂片の内面に濃紅色の斑点があるが、下向き2裂片は斑点が無い。花期は冬~春。実は円筒形の蒴果で夏~秋にみられる[3][2][8][9][10]。常緑の高耐陰性樹種だが、種子の重さは0.07 mgとごく小さい[11]。
分布と生育環境
高知県、佐賀県、鹿児島県および沖縄県内の久米島と沖縄島(読谷村以北)に分布。沖縄島では林縁や山地の岩場、尾根、渓流沿いに点在し、ときに群生する[3][8][2][9]。国外では台湾に分布[12][13]。
分類
枝先に3枚の葉が輪生するミツバツツジ節の中で、本種のみが常緑で革質の葉をもつ[5][9]。ミツバツツジの仲間で琉球に唯一分布する[2]。
花が白いものは品種シロバナサクラツツジ f. leucanthum Masam.[14]とされる[3][12][2]。このほか、葉が倒卵状楕円形で幅が広く、葉の両面に粗い毛が多い変種アラゲサクラツツジ(ケサクラツツジ)var. lasiophyllum Hatus.[15]が鹿児島県薩摩半島とトカラ列島に分布[9][16]。最近の研究では、徳之島産はすべて変種アラゲサクラツツジに該当するとされる[2]。
利用
庭木、盆栽。複雑な樹の形状を活かした床柱材のほか、器具材、薪炭材などに用いられた。辺材・心材ともに帯淡紅白色で、堅く強靭[3][12]。ピンク色の美しい花だが植栽は少なく、知名度は高くない[10]。
脚注
参考文献
外部リンク
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