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シェイピング法

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シェイピング法(シェイピングほう、: Shaping)とは、目的とする行動を形成するために、目的となる行動に近い行動を段階的に強化し、徐々に標的行動へと近づけていく技法である。B.F.スキナーによって体系化された[1]

概要

シェイピング法は、自発的に起こる可能性が非常に低い行動を形成する際に用いられる技法である。 シェイピングは主に以下の3つの目的で用いられる。

  • これまで生起していない新しい行動の形成
  • 過去に生起していたが現在は消失した行動の回復
  • すでに存在する行動の特定の次元(強度・持続時間・頻度など)の変化

手続きとしては、行動の中から標的行動に近似したものを選び、その行動を強化する。一定の頻度で生じるようになった時点で強化を中止し、次に標的行動にさらに近い反応を強化する。このような分化強化の連続によって、最終的に目標とする行動が獲得される[2]

漸次的接近」とは、この過程を指す用語であり、標的行動に近い行動を段階的に強化していくことを意味する。シェイピングの開始時に選ばれる最初の近似行動は「起点行動」と呼ばれる。

実験例

スキナーはスキナー箱を用い、ラットにレバー押しを学習させる実験を行った。当初、ラットは箱内を探索するだけであったが、レバーのある側に移動した際にエサを与えることで、その行動の頻度を高めた。次に、レバーに頭を向ける、接近する、前足をかけるといった行動を順に強化し、最終的にレバー押し行動が形成された。このように、シェイピングによって生体が本来行わなかった行動を段階的に獲得させることが可能となる[1]

脚注

関連項目

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