シェーレグリーン

シェーレグリーン（英語: Scheele's Green）は、1778年、カール・ヴィルヘルム・シェーレが初めて合成した、合成緑色顔料の嚆矢である。化学的には酸性亜ヒ酸銅であり、組成式はCuHAsO_3。後に生み出され、同じくヒ素を含むエメラルドグリーンと同様、19世紀初頭に絵画や壁紙をはじめ、食品などにも使用された。硫黄や硫化物、鉛に触れると黒変し、酸では分解する。黄緑色を呈するがすぐさま褪色現象が現れる。毒性が極めて高い。Colour Index Generic Name、Pigment Green 22。

ゲオルク・フリードリヒ・ケルスティンク 『Woman Embroidering』（1812年）。明るい緑色の壁紙の部屋で過ごす19世紀の女性

シェーレグリーン
IUPAC名 copper hydrogen arsenite
別称 Copper arsenite Copper arsenate Swedish Green Cupric Green
識別情報
CAS登録番号	1345-20-6
3D model (JSmol)	Interactive image
ChemSpider	23475
ECHA InfoCard	100.030.573
PubChem CID	25130
CompTox Dashboard (EPA)	DTXSID4058285
InChI InChI=1S/AsHO3.Cu/c2-1(3)4;/h2H;/q-2;+2  Key: BPQWCZKMOKHAJF-UHFFFAOYSA-N  InChI=1/AsHO3.Cu/c2-1(3)4;/h2H;/q-2;+2 Key: BPQWCZKMOKHAJF-UHFFFAOYAR
SMILES [Cu+2].[O-][As]([O-])O
特性
化学式	AsCuHO3
モル質量	187.474
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

関連項目

• 顔料
• 銅酸化物