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シクラメン・プルプラセンス

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シクラメン・プルプラセンス
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シクラメン・プルプラセンス (Cyclamen purpurascens) は、東フランス、スイス、北イタリア、南ドイツ、オーストリア、クロアチア、ボスニアヘルツェゴビナ、ユーゴスラビア、マケドニア、ポーランド、ハンガリー、チェコ、ブルガリアを原産とするシクラメンの一種。和名はアキザキシクラメン[1]シクラメン属の他のほとんどの種と異なり、常緑性は夏に生え替わる。夏から秋に開花し、次の夏にをつける。

概要 シクラメン, 分類 ...
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銀色の葉、ピンクの花を持つフォーム
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語源

種小名 purpurāscēnsラテン語動詞 purpuro現在分詞 purpurāscō に由来し、「紫になる」という意味である[2]。 ラテン語では、接尾辞-scensを伴うことによって、「~っぽい」、「~っぽく変化した」という形容詞に変化する。[3]

形態

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Thoméによるイラスト (Flora von Deutschland)

塊茎

花・葉は球根先端の成長点から生える。根は側面・下面から生える。

古い球根は別の成長点を形成し、歪な形状になることがある[4]。これはシクラメン・ロールフシアヌムでも観察されている。

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花は葉が替わる途中、または前の夏-中秋にかけて咲き、5枚の反り返った花弁を持つ。花には芳香があり、色はピンクかマゼンタ、稀に白。花芯は暗色のことが多い。

多くの個体で花芯の縁は反り返るが、シクラメン・ヘデリフォリウムほど強くはない。

葉は心臓形で、幅と長さはほぼ等しい。縁は滑らかか僅かな鋸歯しかなく、強い鋸歯のある近縁種シクラメン・コルチカムとはこの点で区別できる。

色は緑から銀色まで変化があるが、普通は緑の葉の縁に沿って薄緑-銀色の模様があるパターンとなる。裏は赤紫である。

原産地の気候が冷涼で湿潤であるため、常緑性となる。新しい葉は夏に古い葉と替わる。本種とシクラメン・パルビフローラム以外の全てのシクラメンは、夏に休眠する。

果実

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巻き始めた小花柄

受粉後に小花柄は先端から強く巻き始める。果実は蒴果で、次の夏までに1年かけて熟し5-10片に裂開する。は熟するとコハク色となる。

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下位分類

Cyclamen purpurascens には3つの品種があり、花の色で区別できる。

  • Cyclamen purpurascens f. purpurascens — ピンクから紫
  • Cyclamen purpurascens f. carmineolineatum — 白にえんじ色の帯
  • Cyclamen purpurascens f. album — 白

スロバキアファトラ山地で採取された、濃緑無地鋸歯葉で濃紫花のものを、Cyclamen fatrenseとして独立種とする見解もある[5][6][7]

栽培品種

オランダの Green Ice Nursery で Jan Bravenboer に作出された 'Green Ice' は、銀色に緑の縁のある三角形の葉を持つ。 'Green Lake' はこれに似るが、葉の中心に薄緑の部分がある[8]

脚注

参考文献

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