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ニワシドリ科

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ニワシドリ科
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ニワシドリ科 (ニワシドリか、学名 Ptilonorhynchidae) は、鳥類スズメ目の科である。ニワシドリ、あるいはコヤツクリ、アズマヤドリと呼ばれる[1]

概要 ニワシドリ科, 分類 ...
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分布

オセアニア区オーストラリアニューギニアに生息する。

形態

全長20–40cm[1]

概して地味な羽色だが、一部の種の雄は派手な色の羽や飾り羽を持つ[1]

生態

森林ないし疎林に住み、果実・種子など植食を主食とするが、昆虫なども食べる[1]

ネコドリ属以外は、雌だけで造巣・抱卵・育雛をする[1]

バワー

Thumb
オオニワシドリの「アベニュー」型のバワー。
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コートの中のアオアズマヤドリ

雄は繁殖期が近づくと、直径1–3mほどの区域から落ち葉や枯れ枝などを除いて、ニワシドリの名の由来となった「コート (court、庭)」にし、さらにその中に大きな小屋型の構造物「バワー (bower、あずまや)」を作る。なおこれはではなく、巣はこれとは別に雌が単独で作る。

バワーにはさまざまな種類があるが、大きく「メイポール (maypole)」(「スピア (spire)」を含む)と「アベニュー (avenue)」とに分かれる[2][3]。ニワシドリ科は伝統的に、メイポールビルダー、アベニュービルダー、バワーを作らないものの3つに分けられてきた[2]

さらに見る 大きな分類, 和名 ...

メイポール

チャイロニワシドリなどは、若木の周りに、水平にした小枝を積み上げた「メイポール」を作る。メイポールの高さは最大2.5メートルに達する[3]

メイポールの周囲はコケが円型に敷かれ、その周囲には小枝などさまざまな装飾品が積まれる[3]

アベニュー

マダラニワシドリアオアズマヤドリなどは、乾燥した草の茎を多数立てて壁状にし、一対の壁で挟まれた「アベニュー」(道)を作る。アベニューの入り口には、小石、骨、貝殻、ガラス片など(どのようなものが好まれるかは種によって異なる)が散らばって置かれる[3]

バワーを訪れた雌は、草に囲まれたアベニューの中に入る。雄はアベニューの外で、激しいディスプレイをする。草の壁はまばらなので、雌は壁を透かして雄のディスプレイを見ることができる[3]

系統と分類

科間の系統関係は Ericson et al. (2002)[4]; Chesser & Have (2007)[5]、ニワシドリ科の内部系統は Kusmierski et al. (1997)[2]による。[M] はメイポールビルダー、[A] はアベニュービルダー。

スズメ亜目
コトドリ上科

コトドリ科 Menuridae

クサムラドリ科 Atrichornithidae

Passeres
ニワシドリ上科
ニワシドリ科

ネコドリ属 Ailuroedus

ハバシニワシドリScenopoeetes

パプアニワシドリArchboldia

カンムリニワシドリ属 Amblyornis [M]

オウゴンニワシドリPrionodura [M]

フウチョウモドキ属 Sericulus [A]

アオアズマヤドリPtilonorhynchus [A]

マダラニワシドリ属 Chlamydera [A]

キノボリ科 Climacteridae

ミツスイ上科 Meliphagoidea

その他のスズメ亜目

アベニュービルダーは単系統だが、メイポールビルダーは単系統ではなく、バワーを作らないパプアニワシドリを内包している。パプアニワシドリは二次的にメイポールを作らなくなった可能性がある[2]

ニワシドリ科全体はキノボリ科姉妹群で、合わせてニワシドリ上科を形成する[6]。ニワシドリ上科は、スズメ亜目の中でコトドリ上科の次に分岐した系統である。Sibley分類では、ニワシドリ上科はコトドリ上科に含められていたが、系統的には分離される。

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属と種

要約
視点

国際鳥類学会議 (IOC) の分類では8属20種からなる[7]

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出典

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