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ハイ・ファンタジー

ファンタジーの内、主に現実との関連が極めて薄いか、作者の完全オリジナル。もしくは同ジャンルの作品を参考に創造した異世界を舞台とする物語のジャンル ウィキペディアから

ハイ・ファンタジー
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ハイ・ファンタジー英語: high fantasy)とはファンタジー幻想、幻想的作品)の一種であり、架空の神話的世界で英雄が活躍する大作[1]J.R.R.トールキンの『指輪物語 ロード・オブ・ザ・リング』をはじめ、アーサー王伝説ニーベルンゲン物語を現代に蘇らせたような大作が多く、ヒロイック・ファンタジー(heroic fantasy)とも呼ばれる[2]

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ハイ・ファンタジー雑誌。エイボン・ファンタジーリーダー第18号

対立する概念としてロー・ファンタジーがある。

概要

ハイ・ファンタジー(ヒロイック・ファンタジー)はファンタジーのサブジャンルの一種であり、ハイ・ファンタジーという用語はロイド・アリグザンダー1971年に発表したエッセイ『High Fantasy and Heroic Romance』で初めて用いられた[3]

ハイ・ファンタジーとは、現実の世界ではなく、架空の世界のファンタジーとして定義される[3]。その架空の世界は(架空世界内では)一貫しているが、現実の世界とは異なる「法則」で成り立っている[3]。逆にロー・ファンタジーは、現実の世界に魔法の要素が含まれていたり、架空の世界であっても(現実の世界として)合理的で親しみのある世界に魔法の要素が含まれている[3]

ウィリアム・モリスは架空の中世的世界を舞台にした数多くのロマンス作品を執筆したが、『世界のはての泉英語版』は最初のハイ・ファンタジーの例と見做されている[4]。また、J・R・R・トールキンの『指輪物語』は代表的なハイ・ファンタジーと見做されている[4]。ただし実際にはトールキンは、『指輪物語』の舞台である中つ国は架空の世界ではなく「有史以前、神話の時代の地球」と設定している。

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その他の定義

次のような定義もある。

  • ハイ・ファンタジーは異世界そのものを舞台とする。ロー・ファンタジーは現実世界を舞台として本来現実には存在しない異世界の住民や魔法が登場する[5][6]

また、社会学者の高橋準は著書『ファンタジーとジェンダー』において、ハイ・ファンタジーを以下の3系統に大別している[6]

また、ハイ・ファンタジーとロー・ファンタジーは厳密に分類されるわけでもないし、絶対的な区分もない。一例として『ハリー・ポッターシリーズ』は現代イギリス社会に魔法が入り込んでいるという観点からはロー・ファンタジーであるが、現実世界から切り離されているホグワーツ魔法魔術学校内や学校周辺は異世界的でありハイ・ファンタジーと言える[6]。このように一つの作品でハイ・ファンタジーとロー・ファンタジーとの混淆が起きることもよくある[6]

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脚注

参照文献

関連項目

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