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バッド (アルバム)
マイケル・ジャクソンのアルバム ウィキペディアから
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『バッド』(原題:Bad)は、1987年8月31日に発売されたマイケル・ジャクソンのアルバム。
これまでに3500万枚以上を売り上げており、史上最も売れたアルバムの一つ。「ローリング・ストーン誌が選ぶ史上最も偉大なアルバム500」において202位。
シンセサイザーによる近未来的な世界観や歌詞のメッセージ性が強調された作品で、クインシー・ジョーンズをプロデューサーに迎えた1980年代三部作の最終作。
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概要
マイケル・ジャクソンがクインシー・ジョーンズをアルバムのプロデューサーに迎えたのは、本作が3度目であり最後である[1]。
当時一世を風靡した電子楽器「シンクラヴィア」を駆使した革新的な音作りと、世界平和や世相批判など決して個人的なものに留まらないメッセージ性の強い歌詞が、本作の大きな特徴とされている。同じパートを最低5回は繰り返し弾かせるなど、参加ミュージシャンにも完璧さを求めたマイケル。1曲あたりのオーディオ・トラックの録音は数百回、マルチ・トラック録音は800回以上に及んだ。
先行シングルとしてカットされたのは、クインシーの秘蔵っ子だったサイーダ・ギャレットとのデュエット曲「キャント・ストップ・ラヴィング・ユー」。本曲から第5弾シングルの「ダーティ・ダイアナ」まで、5曲連続で全米1位を獲得することとなる[2]。
収録曲は「マン・イン・ザ・ミラー」と「ジャスト・グッド・フレンズ」の2曲を除いて全てが自作である。「今回の曲は全部マイケルが書くべきだ」と言ったのはクインシーで、マイケルはその提案のもと本作のために60曲以上を作詞・作曲[1][3]し、そのうち33曲を正式に録音したという[1]。マイケルはこれらを3枚組のアルバムとしてリリースしようとしたが、「無理だ、長すぎる」というクインシーの反対により断念。その候補曲の多さゆえに、後に名曲としてファンの間で親しまれることとなる「ストリートウォーカー」「フライ・アウェイ」「チーター」などの曲が惜しくも選曲から漏れることとなった。
「ジャスト・グッド・フレンズ」では、モータウン時代からの旧友でもあるスティーヴィー・ワンダーとの共演が実現している。
マイケル本人が製作総指揮を取った1988年の映画『ムーンウォーカー』は、LP版で作品のラストを飾る一曲「スムーズ・クリミナル」の世界観を基に作られ、「スピード・デーモン」や「リーヴ・ミー・アローン」のショートフィルムも作中に収録された。「スムーズ・クリミナル」のショートフィルムの中で披露された無重力傾斜(アンチ・グラヴィティ・リーン)が話題となった。
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シングル
- 表題曲である「BAD」は、私服警官に強盗と間違えられて射殺されてしまった青年の実話[4]を基に制作された18分に及ぶショートフィルムが話題となった。
- 「マン・イン・ザ・ミラー」では、ゴスペルを基調とした力強い音楽にのせて政治的な題材が扱われ、自作曲ではないものの後のマイケルの作風に大きな影響を与えた。
- 第5弾シングル「ダーティ・ダイアナ」はダイアナ・ロスに向けて歌われたものではないかといわれたが、マイケル本人は否定している。ダイアナ妃をゲストに迎え入れた1988年のロンドン公演で、ダイアナ妃に「『ダーティ・ダイアナ』は歌いますか?」と訊かれたマイケルが「いえ、あなたに失礼かと思って、歌いません」と答えたところ、「私はあの曲が大好きなの。ぜひ歌って欲しいわ!」と懇願されたという逸話が残っている。
未収録曲
- 未収録曲「ストリートウォーカー」はマイケル側がどうしても収録したがっていたが、代わりに「アナザー・パート・オブ・ミー」を収録すべきだというクインシー側の主張と対立し、その審議の最中に皆が踊りだしたのが「アナザー・パート・オブ・ミー」だったために収録が見送られた。なお、この曲はのちに「スペシャル・エディション」や「25周年記念盤」に収録されている。
- 未収録曲 「フライ・アウェイ」は1998年に姉リビー・ジャクソンに提供しており、リビーのアルバム『ユアズ・フェイスフリー』に収録されている。この曲ものちに「スペシャル・エディション」や「25周年記念盤」に収録された。
- ヒップホップ・グループ、Run-D.M.C.との共演「クラック・キルズ」も制作されたが、収録は見送られた。この8年後、マイケルはアルバム「ヒストリー パスト、プレズント・アンド・フューチャー ブック1」収録の「2 Bad」の冒頭で、Run-D.M.C.の「キング・オブ・ロック」をサンプリングしている。
- 同じく収録が見送られた「チーター」は2004年の『マイケル・ジャクソン:アルティメット・コレクション』に収録された。
売上・評価
前作『スリラー』の売上を超えるというマイケルの目標は達成されなかったものの[1]、本作は聴衆及び批評家から概ね高い評価を得た。特に、ビルボード史上において初めて同一オリジナル・アルバムからのシングル5曲連続1位獲得を達成したという功績は特筆すべきである。1988年の第30回グラミー賞では4部門においてノミネートされ、最優秀録音賞を獲得した[1]。
売上に関しては諸説はあるものの、これまでおよそ3000万枚から4000万枚を売り上げたとされており、「史上最も売れたアルバム」ランキングの上位に位置付けられている。
Bad 25周年記念盤
『Bad 25周年記念盤』(原題:Bad 25th Anniversary)は、2012年最新リマスターを施したオリジナル盤に加え、当時選曲から漏れた未発表曲の数々や、25周年に合わせて制作された最新リミックス、及び1988年7月16日にロンドンのウェンブリー・スタジアムにて行われたコンサートの模様を収録したライヴDVD『ライヴ・アット・ウェンブリー』が含まれる。2枚組のスタンダードエディション、4枚組のデラックスエディションが存在する。
収録曲
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注釈
出典
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