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ピグミーオウギハクジラ

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ピグミーオウギハクジラ
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ピグミーオウギハクジラ(ピグミー扇歯鯨、Mesoplodon peruvianus)は、ハクジラ亜目アカボウクジラ科オウギハクジラ属に属する小型のクジラである。

概要 ピグミーオウギハクジラ, 分類 ...
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分類

1976年から1989年にかけてペルーで採取された10個体を用いて、1991年に新種として報告された[1]。それ以前には、東太平洋熱帯海域において「Mesoplodon sp. A[注 1]」と呼ばれる未同定のオウギハクジラ類が20例以上報告されていたが、それらはこのピグミーオウギハクジラであったと考えられている。

1990年に、メキシコバハ・カリフォルニア州で採取された腐敗しかけた個体に基づいて、本種の身体的な特徴が初めて報告されている。

1955年に、ペルーのパラカス英語版)に座礁した個体は、当時はタイヘイヨウオウギハクジラと考えられていたが、後年にピグミーオウギハクジラであったことが判明した[1]

名称

種小名の「peruvianus」は「ペルーの」を意味する。 和名および英名ピグミーに由来する。

別の英名としては「Peruvian Beaked Whale[注 2]」や「Lesser Beaked Whale[注 3]」などが知られる。

和名でも「ペルーオウギハクジラ」と呼ばれることもある。

形態

Thumb
ヒトとの大きさ比較

成体の体長は3.4から4メートル、産まれた直後の体長は1.4から1.5メートルである[CMS]。

ピグミーオウギハクジラの体型はオウギハクジラ類としては典型的な紡錘形であるが、の部分はがっしりしている。頭部メロンは若干膨らんでおり、口吻は短い。下には2本のが生えているが、上顎には生えてはいない。

全体的な体色は灰色であり、背側は濃い灰色、腹側は明るい灰色である。特に下顎、生殖器の周囲などが白に近い灰色である。の背中には山形の模様があることも多い。

生息域

ペルー沖など東太平洋熱帯海域棲息し、オウギハクジラ属の中では最も小型である。

目撃例や座礁例から推測すると、東太平洋の熱帯海域であるメキシコのバハ・カリフォルニア州からペルーまでの近海に棲息すると考えられる。

ニュージーランドにおける座礁例が報告されているため、西太平洋にも生息する可能性がある。

生態

目撃例や座礁事例も少なく、生態情報のほとんどが不明である[1]

小さな群を成して行動する様子が観察されている。

多くのアカボウクジラ類イカなどの頭足類を捕食することが知られているが、少なくともある個体のからは魚類が見つかっているため、魚類を捕食する可能性もある。

保護

全生息数は不明である。 国際自然保護連合 (IUCN) のレッドリストでは「データ不足」 (DD - Data Deficient) に分類されている。

ペルー近海に関しては刺し網による混獲の影響が懸念される。しかし、生息数に影響を与え得る規模なのかどうかなど、詳細は不明である。

脚注

参考文献・外部リンク

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